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労働ってなんだ

2012-06-25 18:06:24 | 
 最近、学生が異様な仕組みの就職活動で大変な苦労し、幸運にも正社員になれたのにその身分をさっさと捨ててしまうという話題が聞こえてくる。おそらく、彼・彼女らは学生時代の前半にアルバイトで時間をカネに変える仕組みをきっちり学習したのに、サービス残業などという理不尽な仕組みに直面したとたん、混乱してしまうのだろうと考えている。というわけで、10年以上前の私の経験を少し。

 当時の私は5月29日のエントリーに書いたとおり、ラジオ局でのバイトがメインだったが、他にもいくつかのバイトを掛け持ちしていた。いずれも少々特殊なものだったのだが、そのひとつが「パソコン教室での講師をメインに、パソコン関係の仕事を短期間行う」というものだった。幸か不幸か講師をやることはなかったが、パソコンでお絵描きをしたいというおじいさんの家庭教師(かなり遠かった。でも、普段利用することがない路線に乗れた)、ガソリンスタンドで給油に来た車に装着されているタイヤの種類を調べて集計(電車に乗ったはいいが、いつまでたってもつかないと思ったら別方面の電車だった。遅刻して平謝り)、会議室の隅の小部屋でLotus1-2-3の作業(前日にその報酬をあてにして焼肉を食ったはいいが、血便出まくりで困った。今思えば、たぶんO-157)など、いろいろ体験できて楽しかった。

 その中で、理不尽な思いをしたのが「まっさらのPCに、MOからディスクイメージをコピーして、業務端末に仕立てる」というもの。
 そこは、かなり大規模な計算機室で、某社の大型機が整然と並んでいて、空きスペースにうずたかく積まれている段ボール箱が私の相手だ。初日は手順書通りに仕事をこなすのだが、開梱→ディスクフォーマット→イメージコピー→動作確認→管理シール張り→再び箱へ、とかなり待ち時間が多い。大型機とPCのメーカーの子会社の名札を装着した、常駐させられているであろうお兄さんも暇そうだったので、ランチがオススメな店の話などで時間を潰す。しかし暇だ。
 2日目からは、作業の効率化を図る。電源タップはたくさんあったし、お兄さんに使用してよい電源容量も確認したので、並行してできる作業を同時に行うようにして、最終的には5倍くらい早くなった。それでも時間があったので、お兄さんとはいろいろと話ができた。

 が、その賃金をもらいに行ったら怒られた。予定されていた時間分働いてもらわないと困る、と。
 当時の私は少し当惑したが、少しあとに仕組みを理解した。派遣元は私の時間を派遣先に売って儲けているわけだから、早く切り上げて帰ってしまうと、売り上げが減るのだ。つまんねぇなぁ。

 なお、その後、私は某社の正社員としてその端末たちがつながっているシステムにかなり近いところの仕事をすることになり、さらに愕然とするのだが、当時の私にそれを知る由はない。


 うーんと、そのシステムに関する本を押し売りされたんだけど、手元にもAmazonにも見つからないので、今回は広告なし。