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tomkob写真館

身近な風景写真が中心のブログです。ぼちぼち更新していきます。

やわらかなまっすぐ

2008年11月08日 00時04分05秒 | デジカメ写真
 以前紹介した国際絵本原画展で「やわらかなまっすぐ」という本を見つけた。詩人で児童文学作家の藤川幸之助さんによる詩と、銅版画家であるオバタクミさん(オバタさんの絵が原画展で展示されていたから、この本が売店で置かれていたのだと思う)による版画で構成されている。
 一辺20cm足らずの正方形という、ちょっと変わった形で、絵と文章を合わせて百ページちょっとと空いた時間で目を通すことが出来る。形やページ数からお手軽な本と言えばそうだが、内容は深いと思う。
 基本的には、疲れた心や傷ついた心を癒すような言葉が並んでいる。それぞれ1~2ページで終わる詩が載せられている。私は本を開いて、この本は、傍らに置いておいて、疲れた時にその都度、開いてみる本ではないか、と感じた。嫁さんも同じ思いであった。価格は1,300円。貧乏性なので、ちょっと値が張るかなぁ、なんて頭をよぎったが、一生ものかも、なんて思ったら、見逃せなかった。

 今、私の傍らにある。

 一通り読んだ。

今の時点では、題名にもなっている、「やわらかなまっすぐ」という詩が好きだ。
その一節を引用させてもらおう。

 「まっすぐは、人を倒してまで突き進もうとするけれど、やわらかな心から出たまっすぐは、やわらかなまっすぐで、相手の心に合わせて大きくなったり小さくなったり、いろんな形に変わったりしながら、またまっすぐになって、進んでいった。やわらかな心からの言葉。心と言葉がぴったりの時。」

 こんな心を持ちたいと思っているんだなぁ、と思う自分が居る。

 私は、この詩を読んだ後、自分も自分なりに「やわらかなまっすぐ」を表現したくなった。私は、写真が好きなので、「やわらかでまっすぐ」な写真を撮ってみたいなぁと思った。取り敢えず、今ある写真でそんな写真ってないかなぁ、と思って探してみたのが、この写真。

 空に向かって立つコスモス。

 風が吹くとゆらゆら揺れるけど、風がやめば、元のとおり、空に向かって、すっくと立つ。天に向かって花を広げている様子は、見方を変えると、か弱い花という印象から、天空を掴もうとする様子にも見える。そうすると、何だか、この花に力強ささえ感じてしまう。

 やわらかなまっすぐ

 今度は「やわらかでまっすぐ」な"人"に出会って写真に撮ってみたいと思っている。