あと1カ月で国葬の日だ。世の中はテレビ、新聞、雑誌がみな「統一教会」をわめき散らして大騒ぎだ。そしてデモである。日本人ではない、シナ人・朝鮮人など多くの在日外国人の国葬反対、「〇〇は死んで当然」というデモである。加わっている日本人は極左だそうだ。おかしな方向に世論が引きずられている。
あの犯人も十分すぎる情状酌量を得て「懲役7年執行猶予10年」みたいな温情判決となるだろう。悪いのは「統一教会」、それにタカっている自民党政治家たちこそが責められるべきで、犯人の青年は純粋な哀れむべき犠牲者だ、みたいなことを朝日新聞・毎日新聞、そして「識者」らが言っているらしい。
何よりも事件が明らかにされていない。本当にあの手製の銃が使われたのか? 散弾銃なら散弾がたくさん飛び散っただろう、それらは発見されたのか? 本当の犯人は後のビルから高性能の狙撃銃で襲撃したんじゃないのか? 銃弾の飛跡はきちんと立証されたのか? 銃弾の行方が不明とはいったいどういうことか?
なぜ奈良の警察の警備はあのように極端なまでに手薄、手抜きだったのか? いわば「どうぞお好きなように」と言って犯人をあの場所に誘いこむような態度だったのか? 警察の責任者は事件直後「なによりもこの犯人の動機を調べることが重要だ」とわれわれに向かって言った。そうじゃない、大切なのは起こったこと、その裏の諸要因をすべて客観的に跡付けることだ。犯人の心理的動機なぞ、分かるのは最後の最後だ。とんでもない袋小路に誘導されてはならない--あの奈良弁護士会会長の声明が注意を喚起している通りだ。
疑問がいっぱいである。でも疑問のすべてはこれから1カ月、世界からやってくる大政治家たちのニュースの渦に巻き込まれてみなうやむやになってしまうだろう。そうなってしまう行方がすぐそこに見えるようだ。あのケネディ暗殺事件でさえ真相が何だったか、われわれはいまだに知らない・・・残念だ。
そして国葬のすぐ後には日中会談が行われるそうだ。これを聞くと宮沢喜一と江沢民のあの歴史的な会談、そして平服を着た江沢民が陛下に向かって無礼な言葉を吐いた晩餐会を思い出す。そして天安門事件をうやむやにしてシナを世界に連れ戻した日本の歴史的な恥さらしも。
すでに外務省の役人はシナ外相と7時間におよぶ会談を行ったという。両国の国交回復50周年記念の首脳会談の下準備であろう。7時間という長い相談の下準備ならばこれまでになかった進展が想像される。望ましい方向ではなく、思うだにぞっとするような進展だ--安倍首相がトランプ大統領とともに尽くしてきたわが日本の世界史的貢献を根底からキャンセルしてしまう宏池会の反革命である。
今度行われる日中外相会談が、あるいは国葬を機に訪日するシナ首脳との誰も望まない会談が、世界の包囲網の中からシナをまたしても救い出すんじゃあるまいな、と危ぶむ。そんなことをやりかねない面子だ、いまの宏池会政権は・・・・