東京リサーチ日記

「なう」は永久に運営しておりません。なうからフォローしても、なうからペタをしても必ず削除しますので、ご注意ください。

「組体操事故で大けがを負った生徒がつづった馳文科相への手紙」

2021-11-05 00:00:00 | 日記
 2021年11月5日、はじめまして。突然のお手紙ですみません。私は2014年5月12日(月) 小学校6年生の体育の授業で運動会で行う組み体操の4段タワーの練習をしていました。先生が 絆だから!絆なんだよ! これは●小学校の伝統なんだよ! と言っていました。しかし練習中に事故が起きました。私は4段タワーの最下段で四つん這いになっていました。上から2段目と最上階が一緒に立ち上がろうとした時、3段目も一緒にバランスを崩しタワーが崩壊して私の体に上からドワーっと落ちてきました。急に体にものすごい重圧がかかってきてその時死ぬかと思いました。すっごく怖かったです。体を動かす事が出来なくて力が入らなくて、今までに感じた事のない痛みが全身にきて息をするのも辛かったです。私は悲鳴をあげてしまいました。あの時の恐怖は今も覚えています。私は左手首靱帯損傷、左肘の脱臼、骨折をしました。手術室に入る前の不安や恐怖から大泣きしました。手術が終わって説明出来ないくらいの痛みがきました。そんな痛みをもう誰にもさせたくないです。あの苦しみや痛みをこれ以上誰かがしなくてすむようにして下さい。生まれて初めての手術と入院、痛みや不安や恐怖。事故の場所から私や家族の人生も変わってしまいました。受験を予定していましたが、それも出来る状態ではなくなりました。小学校生活、最後の楽しい思い出つくりは何もありませんでした。音楽鑑賞会、ミュージカル、遠足、修学旅行、プール、バレーボール・・・。全て失いました。たくさんの普通に出来ていた事が出来なくなる苦しみがわかりますか?!食事や着替え、トイレやお風呂、鉛筆を持ってノートに書く、消しゴムで消す事が出来ない。普通に毎日やっていた事が授業が生活が出来なくなる苦しみがわかりますか?!卒業までに3回の手術をしました。母が卒業証書は右手だけで受け取れるようにと一緒に練習してくれました。本当に辛い毎日でした。でも、あの時、事故にあったのが私だけでよかった。と思いました。今も、いつくるかわからない痛みにたえる日々を過ごしています。傷も一生残ります。母に五体満足に生んでもらったのにひどいです。事故の時、体育館で担任の先生や校長先生につかれた嘘。信じられません。体育館の床に倒れたまま聞きたくなかったです。そこまで事故を隠し守ってでもやる組み体操の意味は何ですか?やる意味は伝統という言い訳だけだと思います。学校で守るのは私達子供の命だと思います。事故の数だけ子供達被害者がいます。これ以上被害者を増やさないで下さい。学校は同じ過ちを繰り返さないでほしい。無責任な対応をしてきたから、たくさんの被害者が出ました。その被害者の数だけ未来を将来の夢やたくさんの可能性を学校の先生が私たちからうばってきたわけです。一人でも事故がおきたら国が直ぐ危険な事です。と、対応をしてくれていたらと残念におもいます。組み体操を続けるならこれからは責任を国がとってくれるのですか?無責任な検討はしないで下さい。組み体操は学校でやらなくていいことなので種目を変えて下さい。行進なら日本体育大学の人たちもやっていてすごいです。中学入学前、中学の校長先生から「体育の授業で実技はやらないと点数は0点です。」と言われました。酷いです。私だってやりたくても出来ないのに・・・。時間を元に戻してほしい!私の心の傷と体の傷は一生もって生きていきます。この国は私達子供に対してこれからも酷い国でありつづけるのでしょうか?今の日本は思いやりのない国だと思います。
大臣宛の手紙を書いた生徒の母親は、国や国会議員が組体操の事故に関心を示すようになったことを評価する一方、あくまでも危険な技の実施への熟慮を求めるに留まる議連の申し入れ内容について、「組体操ありきで現場の判断に任せるのか」「組体操の問題だけでいいのか」と落胆を隠さない。その背景には、事故後に学校や教育委員会から受けた教育行政ぐるみの隠蔽の問題がある。事故に遭った生徒は、東京都北区の小学6年生だった2014年5月、組体操の練習中に崩壊したタワーの下敷きとなった。左腕に広範囲な大けがを負い、中学1年になった現在も後遺症に苦しむ。学校は、母親の求めに応じて担任が事故当時のタワーと教職員の配置を図示した文書を被害児童を通じて手渡しただけで、被害者や保護者に対して事故当時の説明を直接行わなかった。保護者がせめてもとの思いで、保護者会で事故について報告するよう学校に求めると、学校は保護者会で実際の事実とは異なる内容を説明した。校長が区教委に提出した事故報告書にも、事実と違う記載が複数見つかった。こうした事態に不信感を抱いた母親が都教委や区教委に助けを求めると、「学校からの報告が全て」として、担当者は取り合おうとしなかった。事故は組体操で起きたが、被害者側にとって事故は一連の対応の問題の始まりに過ぎなかった。直面したのは、原因となった組体操を規制したり、国への事故報告の仕組みをつくるだけでは収まらない教育行政の構造的な問題だったのだ。これでは死亡事故が増えて、将来の人口の数が減少するだろう。そして、2021年現在は・・・(井森隆)