「メジャーの打法」~ブログ編

野球、ゴルフを中心とするスポーツ動作論
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連続型と非連続型(その2)

2006年10月24日 | 野球全般
 最近の試合を見た限りでも、やはり連続型が多い。川上憲伸(中日)、ダルビッシュ有(日ハム)、斉藤和巳(ソフトバンク)などだが、連続型は肩が内転した状態でリリースを迎えるので、画像を見て判定しやすい。

 アメリカ式の動作原理が当てはまるとすれば、むしろ、山本昌(中日)、斉藤隆(LA)のようなサイド気味の投手だろう。宮西論文のワイヤーフレームモデルも同様で、バックスイングの取り方が、「前額面より幾分前方へ上肢が挙上される」連続型とは大きく違っている。離球時に「上肢を前額面内で後方向に力を入れながら引き下げ」ないかわりに、体軸を左傾して肘の伸展を引き出している。


 アメリカ人の場合「オーバーハンドやサイドアームで、体軸の傾きなどの違いがあっても、動作の本質は変わらない」というのがFeltnerらの主張するところである。ムシーナ(NYY)やピニェイロ(SEA)がオーバーとスリークォーターを使い分けることができるのもそれゆえだろう。

 ところが日本人の場合、サイド気味の投手が上から投げることを要求されたら、連続型や非連続型になってしまうのではないだろうか。その方が体型的に無理がないということである。アメリカの影響を強く受けながらも、投法の主流がアメリカ式に至らず、連続型で止まっているのもそれゆえだろう。


  斉藤を除けばYouTubeに動画あり