「メジャーの打法」~ブログ編

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ナックル(15)

2008年06月01日 | ナックル
 関節をあてる。

 この写真がシコッティのものだというのは、アドレスからあきらかだ。では、アデアやウィキペディアの方が間違いなのか?

 こちら(握りの写真同様Headquartersからリンクできる)に答えがあった。草創期らしい話だ。

Probably invented the knuckleball. Originally threw it off his knuckles but quickly switched to the fingertip grip. Threw 75% knucklers.


 だから、両方正しいのだ。・・・となると、例の写真も正しい違いない、と思いたいのだが・・・・・

 同じ記事のフェルナンデスの項には、

One of the few who actually grips the knuckleball with his knuckles

とある(彼のばあいはこのように指を折り曲げて第一関節をあてる)。この一節を読む限りは、手のひら側の関節をあてるのもアリ、という感じは伝わってこない。
 日本語版ウィキペディアでは、

バリエーションとして、・・・(中略)・・・全ての指を寝かせる握りもある。

としているが、出どころが英語版の以下の文章だったら、あまり頼りにはならない。

However, youngsters with smaller hands tend to throw the knuckleball with their knuckles. Sometimes these youngsters will even throw the knuckleball with their knuckles flat against the ball, giving it less spin but also making it difficult to throw any significant distance.



 ・・・というわけで、いまだにナゾなわけだが・・・・・

 この仮説が正しいとすれば、―折り曲げた指の第一関節を球にあてる―という日本の常識が覆るだろう。日本語版ウィキペディアにある、

かつてはその名の通り手を『げんこつ』状にして投げていたため、この名前がついた。

という記述も、とんでもない間違いになる。

日本に入ってきた「関節をあてる」が文字情報だったために本当のところが伝わらなかった、というのもおおいにありうる話だ。


 とにかく、有名どころで、指を折り曲げて関節をあてる投手はアメリカにはいない。フェルナンデスも関節をあてているのは人差し指だけだ。日本のプロにはいるようだが、ナックルチェンジでしかないだろう。




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