ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

母の教え

2013-05-07 | 砂時計
親友が家を建てた。
正式なお披露目を前に、ちょっとお届けモノがあって立ち寄った。
せっかくだから、と家の中を案内してもらう。

この友人とは大学時代からだからもうかれこれ30年来の付き合いである。
結婚式にも家族で列席させていただいた仲でもある。
奥さんは、女優森口瑤子似の華やかな顔立ちの美人さん。
家でピアノや声楽を教えている。
この日は、この春東京に進学したかわいい一人息子ちゃんの様子を見にでかけて留守だった。
奥さんの留守に夫と上がりこむのもなんだか気が引けはするものの、新しい家の内覧会はわくわくする。
自宅で音楽を教えるため、レッスンルームは防音設備がばっちり。
部屋のあちらこちらにおかれた物のひとつひとつに一人息子ちゃんへ熱いの思いがにじみ出ていて、同じ一人息子をもつ我が家とは大違い。

そんな中、外構がまだ整えられていない庭の片隅にひとつのプランターを発見。
「ねぎ」である。
あら!
思い返すこと20年前。
この夫婦の結婚式に列席した際、新婦の幼馴染が披露したエピソードがよみがえる。
「xxさん(新婦)は、こう見えてとても家庭的なんです。
私がねぎの根っこを捨てようとしたら
“もったいない!!プランターに突き刺しておいたら芽が出て、すぐに食べられるんだから”
と、しかられたことがあるんです。
とても家庭的な女性なんだなぁと意外な一面をみたように思いました」
たしか、そんなことを述べていた。
へぇ・・・とてもそんなことをする人に見えないのになぁ。
というので妙に覚えていたのかもしれない。

相変らずねぎの鉢植えは新居に移っても健在。
その話を、ダンナである夫の友人にすると
「そのせいかな。
息子も下宿で、ペットボトルに水栽培でねぎを栽培してるんや。」
じぇじぇ!!
さすがにちっちゃいころからお母さんと二人三脚で大きくなった息子ちゃん。
東京のど真ん中で、母の教えを堅く守り、ねぎを栽培しながらカンツォーネを高らかに歌っているのか。

いい加減に子育てした私は、うちの息子に守らせるものは何もない。

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