<1月8日付『北海道新聞』夕刊・第10 面の記事の見出し参照>
<K. Spindler, Der Mann im Eis, University of Innsbruck>
<『5000年前の男』畔上 司 訳、文藝春秋、1994年>
イタリアなどの国際研究チームが、 イタリア ・ オーストリア国境のアルプス氷河で、 1991 年に発見された凍結ミイラ、 いわゆるアイスマンの胃腸から採取した細菌の遺伝子を解析した結果、「慢性胃炎や胃潰瘍などの原因となるヘリコバクター ・ ピロリ菌に感染していた」(前掲『北海道新聞』)ことを確認、1月8日付の米科学誌『サイエンス』に発表した。既に胃の内容物の分析で、 約 5300 年前のヨーロッパの人類が豊かな食生活を送っていたこと、 レントゲン検査で、 動脈硬化や関節炎を患っていたことなどが判明しており、 現代人同様に、 生活病の治療が必要だったことを思うと興味深い。