鳩山由紀夫・民主党代表が五月十七日に明らかにした新執行部人事(写真は、5月18日付『北海道新聞』第1面から転写)には、開いた口が塞がらない。
西松建設違法献金問題に関連して、世論の厳しい批判を浴び代表を退きはしたが、いまだに説明責任を一切果たさない小沢一郎が、選挙担当の筆頭代表代行とは、頭をすげ替えただけで執行部の中味は何も変わらないではないか。
時期衆院選に向けた全国行脚を開始した小沢(地方行脚の写真は、5月23日付『讀賣新聞』第4面〈政治〉から転写)が、鳩山代表が高く評価するほど、これまでに選挙の実績を挙げてきたかどうか、事実を検証してみよう(伊藤敦夫「常勝神話は幻だ」月刊雑誌『諸君!』第41巻第5号〈文藝春秋〉参照)。
△ 平成02年 自民党幹事長就任直後の衆議院選〈自民党惨敗予測を20議席減に留める〉
■ 平成03年 東京都知事選〈擁立した磯村尚徳氏落選、幹事長辞任〉
□ 平成07年 新進党幹事長として参院選〈19議席を40議席に伸ばす〉
■ 平成08年 小選挙区制での初の総選挙〈大惨敗〉
△ 平成10年 自由党党首として参院選〈善戦〉
△ 平成12年 衆院選〈善戦〉
▲ 平成13年 参院選〈現状維持〉
□ 平成15年 民主党代表代行として衆院選〈40議席増の大勝利〉
■ 平成17年 民主党副代表として衆院選〈60議席以上減の大惨敗〉
□ 平成19年 参院選〈大勝利〉
三勝三敗四引き分けでは「選挙の小沢」とは言えない。民主党は、小沢抜きで勝てる強い信念を持つべきだ。自民党の金権体質がしみ込んだ小沢と決別しなければ、政権交代に成功しても、いっときの夢に終わるだろう。
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