日本ハムのダルビッシュ投手は、日本球界屈指の好投手である。今シーズンは、沢村賞を楽天の岩隈が受賞したが、成績を比較すると、選考基準七項目をすべて満たしたダルビッシュと二人受賞が妥当かとも思われるが、岩隈の21勝が決め手となった。
オリンピックに参加していた期間が選考基準に影響したかどうかは分からないが、個人的には、私は岩隈のファンなので、彼の受賞を祝したい。
≪選考基準と二人の成績≫
ダルビッシュの投球は素晴らしいが、あの雄叫び(写真<左>は、9月29日の対ロッテ戦、<右>は、10月1日の対楽天戦。いずれも翌日の『北海道新聞』〈スポーツ〉から転写)は嫌いなので、私は日本ハムの試合は見ないことにしている。感情の表出は人それぞれで、ピンチに好打者から三振を取ったり、大事な試合で快心の完投勝利を飾ったりすれば、気合いが入った分だけ強く吠えたくなる気持ちは分からないでもない。彼のファンにとっては、あの咆哮がたまらないのだろう。
私の好みは、好投しても感情を表に出さないで平然とベンチに引き上げる岩隈(写真は、10月5日の対楽天戦、翌日の『讀賣新聞』〈スポーツ〉から転写)のタイプで、他のスポーツ競技でも同様である。泰然自若として我が道を行くことが私にはできず、すぐ熱くなって失敗を重ねてきた。ピンチにもチャンスにも動じない選手にあやかりたいものだ。