~Memory Of Melodies~

趣味の範囲で色々なことを書き殴るブログ

「サーモンクリームのパスタ」

2006年08月31日 | Weblog
少しだけ冷たい秋風に包まれ、雨上がりの土の匂いを思い切り吸い込む。 体の中に流れ込む自然。 目をつむるだけで、目の前に緑が広がり、太陽の行方を追いかける雲が流れ、白く光る川のせせらぎの音が僕を優しく包み込む錯覚を起こしてしまいそうだ。

季節の変わり目は、いつも雨。 夕立で始まり、夕立に終る四季。 まったくの僕の先入観である。 そう、今日の東京の空は、それに近い。 季節を繰り返すとともに、人は年を重ねていく。 悲しいか、嬉しいかではなく、儚い。


今日は、一風変わったブログにしようと思う。 その前に、少しだけ、ほんの少しだけ僕の紹介をば。

僕は、現在24歳。 18歳から21歳まで、イタリアンレストランでコックをしていたことがある。 そこは、自分で言うのも何だが、かなり本格的だった。 ピザの生地から手作りだったし、ミートソースも一個のトマトから作っていた。

そう、今回は簡単なレシピを紹介したい(気まぐれ)。 家でもたまに作る簡単パスタである。 材料に関しては、1人分を目安とする。

材料は、パスタ(リングイネor普通の市販でも良いが、湯で時間が7.5分のもの)、生クリーム、にんにく、焼いたサーモン(もしくはシーチキンでもよい)、ミニトマト2個。 あとは調味料だけだが、そんなに難しくないので、特に記載はしない。 

1、パスタをゆでる(アルデンテが好ましいが、固さはお好みで)。 
・・・水に塩を加え、沸騰したらパスタを入れる(説明するまでもないが)。

2、にんにくと焼いてほぐしたサーモンをオリーブオイル(エキストラバージンオイル、もしなければサラダ油でも可)で炒めるのだが、キツネ色になった瞬間、おちょこ1杯分の白ワイン(なかったら料理酒)を加える。 この時、熱した酒の反発で火柱が立つが、すぐに収まるので大丈夫。 心配なら、火を止めてから加えれば、火柱はすぐに収まる。

3、2を1~2分炒めたら、生クリームを生中の2分の1ぐらい加える(ビールジョッキの例えで申し訳ない)。 そして、塩とブラックペッパー(なければ胡椒でも可)で味付け。 味見は大切。 特に塩分過多は、料理を残酷にしてしまうから。

4、茹であがったパスタとミニトマト(4分の1カット)を、2と3で出来上がったものに加え、1分で完成。 

クリームサーモンのパスタは、特徴としてクリームとトマトを合わせるところにある。 これがまた合うので驚き。

料理において「最高の調味料は愛情」と言うが、自分で食べるのだから、自ずと愛情は宿る。 

カロリーを気にするような方には避けて欲しいが、気にならない方には、是非とも味わってもらいたいものである。

画像は、祭りのあと。 

「歴史の1ページと涙の栞」

2006年08月24日 | Weblog
電車の中で眠っていたら、いつの間にか終点。 降りて行く人たちの群れからはずれ、わざとゆっくり降りる。 夢から覚めたばかりの僕は、電車とホームの段差につまずき、小さく息を吸って、一瞬だけ呼吸が止まる。 

頭の中で時間がカチカチと進み、視界がゆっくりと流れていく感覚。 右足を踏み出した瞬間に呼吸が始まり、羞恥心の所為でちょっとだけ急ぎ足になった。

年の所為でもあるし、運動してないせいでもあるだろう。 先が思いやられるが、来年の話をすると鬼が笑う、と言う。 とりあえず、危機感を持った日だった。


さて、暫くぶりの更新となる当ブログ。 実は、旧盆に親の実家に帰省していたのだ。 というわけで、今日はちょっとした哲学的な内容になってしまうことを、予め記しておく。 

田舎の祖父と祖母は元気そうだったが、遠い記憶の中でのイメージより、随分と体が細くなっていた。 歩く時も、足を引きずるようにして歩いている。 もう米寿だと思ったが、嫌でも年は重なっていくもの。 そんな祖母が言う。

「この世には神様も仏様も居ない。 あの世に居るんだよ。 だから、この世に居る私等 には何もしてくれない。」

全く強い人だ。 自分の経験してきた歴史のページに挟んでいる涙の栞を元に、そのページを開いて、僕に色々と教えてくれる。 正直、泣きそうになるくらい辛苦な過去だ。 僕がその状況に居たら、真っ先に逃げることを考えるだろう。 理不尽な暴力、罵詈雑言の重圧、食事は豪華な時で鰯一匹・・・古傷は今でも残っている。

そして、祖母は僕に聞く。

「仕事辛いかい?」

勿論、辛いとは言えない。 祖母は、自分達が経験したことを次世代には経験させたくないと言っていた。 そう、今の世の中は平和だから、それが出来ると。

僕は何て贅沢なのだろうか、と思い、同時に、何て小さい人間なのだろうか、と思った。
正直、仕事は辛いと思っている。 サービス残業はしているし、雑用の仕事は全て僕に回ってくる。 好き勝手言われて笑われ、ストレスなんて溢れ返っている。

僕は脆弱だ。 心が脆弱なのだと思う。 祖母の時代とは違う、と言えば、それまでの話だが、だからと言ってこのままで良いとも思わない。 一喜一憂を繰り返す自分と、世の中に蔓延し、その影響で生まれた僕の固定観念を払拭してやりたい気持ちになる。 弱い自分が嫌になる。

帰省して良かったし、成長はしていないが成長の兆しが見えたので良かったと思う。 亀の甲より年の功。 話半分で東京に戻ってきてしまったが、今度は、正月に帰省したときに、ゆっくりと話でもしたいと思う。 その時は、僕が鬼を笑ってやるくらいにならないと、と思う。

画像は、B&Bで、一躍有名になった「にしき堂の紅葉まんじゅう」。 さすがネタになるほどの味をしている。 勿論、美味しいという意味で。

「少年のような歌」

2006年08月06日 | Weblog
夏本番。 額を伝う汗は、途切れることなく流れる。 もう8月である。 月日が経つのが本当に早く感じる。 

  「花の色は 移りにけりないたずらに 我が身世にふる 眺めせしまに」

だったか。 確か、百人一首にもある小野小町の歌である。 この言葉には、「掛け言葉」というものがあり、「ふる」と「ながめ」がそれに当たる。

たぶん、意味は「花の色も色褪せてしまった、私が物思いにふけって、長い雨を見ているうちに」みたいな意味だと思う。 掛け言葉を使うと、「ふる」が「降る」へ、「眺め」が「長雨」になるので、こういった意味になる。

そして、もう一つの意味は(本来の意味と言った方がいいか)、「花の色が色褪せてしまったように、私もまた色衰えてしまった」という意味である。

その昔、世界三大美女(日本のみ)として、クレオパトラ、楊貴妃と共に名を連ねた美女、小野小町。 数々の男からのプロポーズを断り続けた女性としても有名だ。

小野小町のトリビア的な下ネタがあるが、それは興味のある人だけ、コメントで聞いてくれて構わない。 内容は「なるほど!」と思うが、よく考えるとR16ぐらいである。


さぁ、早速、今日の本題へ。 画像にもあるように、今日は音楽である。

 ケイタク / 「少年」 である。

ケイタクは九州地方で活躍するアーティストである。 これをどうして、東京の自分が知っているのか? というのも、出会いは「NHKのオンエアバトル」という番組からである。 以前にも、ブログに少しだけ書いたのだが、それは、彼らの歌で「泣き方、笑い方・・・」という、僕が衝撃を受けた作品の歌詞の一部分だったと思う(4月29日のブログ)。

そう、彼らの歌詞に、またギターテクニックに脱帽したわけだったのだ。 周りの人間と明らかに違う、彼らの自信、オーラ、技術は、すぐにネットで調べてみると、有名な人達。 自画自賛したくはないが、その人達の曲を聴くと、売れるか売れないかが分かる。何故かは分からないけど、ガッシリ心を掴まれる音楽というのがあるのだ。 それが、彼ら、ケイタクである。

今回、出た新曲は「少年」、画像のイメージ通りの昔懐かしいメロディーが耳に流れ込んでくる。 彼らの技術が、また曲を活かす。 目をつぶって聞いていると、歌詞の中に住む人物が少しずつ動いていくような気がする。

「少年」に収録されているのは、他にも「きっと誰かが」、「あの日の風景」があるが、僕が好きなのは「あの日の風景」が、いいと思った。 というのも、歌詞である。 ここで、「あの日の風景」からの歌詞を抜粋させていただき、紹介したいと思う。


「本当の事を話すから聞いてよ 実はね 大好きだったのさ 本当さ・・・

 時が流れた今ならわかる気がするんだ あくまでも推測だけど それでもいい 充分さ

 気がつけばもう どれくらい遠くへ来たのかをずっと考えている

 あの日の景色に君は欠かせないよ 君にとって僕もそうであってほしい ほしいんだ」


最後の小節の歌詞は、どこかで聞いたことあると思ったら、レミオロメンの「3月9日」だった。


「瞳を閉じれば貴女が 瞼の裏にいることで どれほど強くなれたでしょう?
 
 あなたにとって私もそうでありたい」 


ニュアンス的なものだった。 名作の条件を兼ね備えているケイタクの「少年」。 何よりも、音楽性を一切変えず、自分達を信じて突き進む彼らの姿はとても輝いて見える。 自分達の音楽に誇りもあり、自分達の音楽が大好きなのだろう。 そのままの、彼らであってほしいと、切に願う。


「花の色は 移りにけりないたずらに 我が身世にふるながめせしまに」

世の中が変わっていくのを傍観するくらいならば、自分達が変えていくのを主観して欲しいものだ。 

追記

小野小町の生涯は悲惨なもので、その後も男を振り続けた挙句、結局は物乞いになったと言われている。 「私は小野小町だ」と言っても誰にも信じてもらえなかったようだ。 男も女も星の数ほどいるかもしれないが、1等星は少ないものだ。 見えるだけでも、良しとしないといけないのかもしれない。 僕にも見えるだろうか、1等星は・・。 もしくは、もう見ているのか・・。

「大きな夢と小さな勇者」

2006年08月03日 | Weblog
蝉の泣き声に、改めてこの季節を感じる。 ゆっくりと流れる水路、二人乗りの自転車、視界に収まらないの田園、駅前の落書き・・・みんな、オレンジ色だ。

そのオレンジ色を背中に受けて、木々の呼吸に合わせて深呼吸をして、目を閉じる。 現実から遠く離れた過去が一つ、また一つと思い出される。 そうやって、しばしの時間を忘れるのも悪くはない。 そう、こうして、また一つ思い出が出来た。

今回は先週の日曜日に見た映画を紹介したい。

宮部みゆき原作「ブレイブストーリー」である。

当ブログでも小説の方を紹介したことがあるが、ついにアニメ化で映画化。 待望と言えば待望である。

内容は、以前紹介したこともあるので割愛させて頂くが、少々問題点がいくつかあったので、そのことについて語らせて頂こう。

先ず、原作は1200ページにも及ぶ長編小説。 友人から原作を考えないように見たほうがいい、と言われていたが、そこは致し方のない点。 やはり比べてしまう。 ともあれば周知の通り、内容が全て2時間で収まるはずがない。 案の定、映画を見ている最中、展開の早さを感じてしまったのである。 

しかし、原作を知らない方には、その爽快さが良いという点もあるだろう。 是非、原作を読んで、さらに楽しんで頂きたいと思う。

また映画では、原作の内容と少し変わっていた点もある。 良し悪しの判断は十人十色だろうが、僕からすれば、それはそれで「あり」だった。

批判している自分だが、実は一点、原作とは異なる部分で好きな点がある。 正直、久しぶりにウルウルしかけた・・・。 というのも、ワタルが異世界より現世に戻って来た時の最後のシーンである。 良かった、の一言で片付けるのも失礼な話だが、本当に良かった。 僕は、その最後が一番好きだ。

落ちこぼれで、弱虫のワタルが、家族の為に勇者になり、冒険の途中で出会った仲間たちと、願いを叶える為の旅をする物語「ブレイブストーリー」。

主人公ワタルの声を、映画でもTVでもその多才ぶりを発揮している女優、松たか子。 ワタルとは違う願いを叶えるために、旅をするミツルの声を、ウエンツ瑛士。 一番最初に仲間になるキ・キーマの声を、大泉洋。 ワタルに正義を教えるカッツの声を、常盤貴子。 旅の指導者ラウの声は伊藤四郎。 そして願いを叶える運命の女神の声を、今井美樹。 

声優陣は気になる面々を挙げてみたが、他にも多数、豪華キャストが声優を務めている。

また、主題歌「決意の朝に」を歌っているAqua timez。 歌詞とメロディーが映画に溶け合って、非常いい味を出していた。 そこで少しだけ、歌詞を紹介する。

「辛い時、辛いと言えたらいいのになぁ 僕達は強がって笑う弱虫だ
 淋しいのに平気な振りをしているのは 崩れ落ちてしまいそうな
 自分を守るためなのさ
 
 僕だけじゃないはずさ 行き場のないこの孤独を 抱えているのは・・・」

最近は映画ばかり見ているが、映画は面白い。 やはり家で見るのと、劇場で見るのとは大違い。 巨大スクリーンに写される幾多の物語。 迫力と爽快感・臨場感は映画館ならではのものだろう。 

次の更新も映画か???