小児科医+tettyとともに.....

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すごい!!

2007-01-19 10:53:40 | 小児科医

昨日は研究会で

日本のアレルギーの最先端の研究をしてるM先生の講演を聞きました。。

彼とは昔からの知り合い。。旧友です。。

懐かしさとともに。。自分とは違う世界に行ってしまった淋しさで溢れました。。

しかし!すごい!!何でも知ってる!!

現在どこまで解明されてて、何がわかってないかすべてを的確に答えられる。。

素晴らしい講演でした。。

アメリカの免疫アレルギー学会AAAAIに7題演題発表!!!って??

まさに日本のアレルギー研究のリーダー的存在になっています。。

 

私と同じ年??!!

片や私は一般小児科医。。

私も研究生活をしていただけに、ちょっと悲しい物があったりして。。

 

彼のテーマは”アレルギーの発症予防”

アレルギーの発症は小さい頃にもう決まっていて、胎内ですでに始まってしまう。

例えば妊娠早期に母親にアレルギー性鼻炎の症状があった人と

妊娠後期にアレルギー性鼻炎の症状があった人では

早期にアレルギー性鼻炎の症状があった母親から生まれた子がアレルギー性鼻炎を

発症する確率が高くなってしまうらしい。。。

要するにすでに鼻の器官が形成される時期にすでに遺伝子が働いて

アレルギーを発症する準備状態が形成される (エピジェネティクスというらしい)

 

腸内細菌叢は経腟分娩で生まれた子は生まれて早期に形成されて

それが自分なりの細菌で形成されてくる。。よく言われるプロバイオティクスで

今のところすごいデータはまだ出ていないし、腸内細菌叢を継続的に変えることはできないらしい。。

 

など、豊富なデータを示して説明していただいた。。

 

すごい!の一語につきました。。

恐れ入りました。。。

 

あと授乳のお母さんの偏った食事の功罪とか、犬が猫よりアレルギーには有利だとか

衛生仮説の証明だとか。。

(衛生仮説とは乳幼児期の生活環境がその後のアレルギー発症に関係する仮説)

小さい頃に感染を8回以上繰り返している子がなりにくい!!などなど。。。。

話が一般臨床からモレキュラーまで。。素晴らしい講演でした。。

 

今日はたぶん老人ホームに入ってらっしゃるお父様の所に寄ってられるはず。。

きっとお父様もご子息の活躍を喜ばれているはずでしょう。。。

彼には本当にこれからの日本の研究リーダーとして頑張って欲しいものです。。。

人気blogランキングへ  久しぶりに感動をありがとう。。。。私も研究したくなった。。 

 

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10 コメント

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初耳なので、 (並木道)
2007-01-19 12:44:54
衛生仮説って何?と思わず検索してみました。兄弟の数が多いと感染の経験が増えてアレルギーが出にくくなるの?
すごーい!5人兄弟、やりましたね!

研究って、ほんと大切ですね。
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>並木道さん (tetty)
2007-01-19 13:48:26
そうなんです。それも自分より年齢の大きいしかも男の子がたくさんいるとアレルギーの発症リスクが下がるそうです。それは要するにエンドトキシンの(要するに汚い)多い環境で免疫系を刺激したほうがいいって事のようです。
でも、うちの5番目耳が切れたりしてるんですが。。。。
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う~~~ん (midomido)
2007-01-19 14:30:33
今でこそ私は研究者でもある先生にかかっていますけど、普通は一般のお医者さんにかかることの方が多いですよね。
頼りになる先生は身近にいてほしいし、大切にしたいと思っています。

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お返事ありがとうございます。 (並木道)
2007-01-19 17:15:31
うちはエンドトキシンなら自信ありますよ。お掃除、適当ですもん。キッチンやお部屋の除菌も全然しません。

末っ子さんのお耳、早く治りますように。
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>midomidoさん (tetty)
2007-01-19 18:19:43
コメントありがとうございます。医者っていつまでも研究者ではいれません。。大学ならいざ知らず。。結局研究生活が出來るのは一握りの医者だけでしょうね。
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それぞれの道 (mizukikawai)
2007-01-19 19:27:52
医者だけでなく、色んな研究者はそうなんじゃないかと思います。学士、修士、博士課程を修了しても一般企業の1社員の人もいますし、企業の研究者もいるし、大学に残る人もいます。

多分、それぞれの役目があるのではないでしょうか?
私は教える立場になってしまいましたが、それが今の役目だと思ってます。
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Unknown (JJJ)
2007-01-19 19:45:52
アレルギー・・・うちも長年お付き合いしてます(笑)お医者様も日々研究されてるんですよね。
患者もがんばります!
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勘違い (2児の母)
2007-01-19 20:44:29
我が家の次女は小さい頃ひどいアトピーでした。でも姉や近所の子がインフルエンザになっても次女はかかりません。母としてはひそかに信じてました。「アトピーの子はインフルエンザにかからないんだ」と。でもそれって勘違いですね。
インフルエンザにかからないからアトピーになる(アレルギーが出る)ってことですよね。
でも、両親そろってアレルギー持ってれば、子供も当然アレルギー持ってますよね。確かに私もインフルエンザかかりません。
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まじめすぎて すみません。。 (nonko)
2007-01-20 00:22:40
開業すると またまたもっと感じるものも出てきましょうと、nonkoは思います。
医学とは 目に見える臨床ばかりでなく、日々研究されている方々の御苦労があって、ゆっくり進んでいくのではないのでしょうか。
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雑菌が多いところにいると (むーみん)
2007-01-20 08:43:31
アレルギーになりにくい、みたいな俗説を聞いたことあるのですが、これも正しいかもってことでしょうか?研究者はうまくいけば何万もの人を救うことができる。それに比べて臨床医は目の前の人しか救えない、という話は聞いたことがあります。でも、目の前の人を救っているのは確かな事実。先生のおかげで救われたお母さんやおこちゃまは確実にいらっしゃるとおもいます・・・
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