居酒屋黙示録 新章 暖簾を繋ぐ刻

旧き善き銭湯を訪れ、立ち飲みを巡り、居酒屋で思う。

魔女の一撃~立飲み4連戦+α

2017-11-20 10:28:51 | 居酒屋
今年も残すところ2ヵ月を切った。
世間の皆様は如何お過ごしでしょうかねえ。

昨今流行りのハロウィーンの飾りが家の玄関にも恒例の如く並んでおりましたが、まあおとうさんには殆ど関係ないイベントだなと甘っちょろい事を考えていたら大変な目に逢いました。
もう少しで万聖節を迎え、巷に溢れるカボチャもお役御免の所、朝目覚めた自分の腰にいつもとは違う痛みが。
慢性的な腰痛持ちですが、普段の生活には全く支障はなく、疲れた時等に痛むので湿布を貼るくらいなのですがこれはちょっとヤバい痛みです。
幸いその日は休日でもあり、湿布を貼って安静にしていれば改善するかと考えてたが、出勤日の前夜から寝返りをうつ度に、息が止まる程の痛みが走りその度に目が覚める。
いつもの起きる時間により早く、完全に目が冴えてしまった。
湿布を貼りかえて腰痛ベルトをきつめに巻いて何とか動けそうになったのでゴミを捨てて、バイクのに跨がりいざ職場。
と出勤してみたは良いがそこで超重症化しました。
階段を降りたり、ちょっと何かを取ろうと腕を伸ばそうとした瞬間に腰砕けになって倒れそうになるほどヤバくなってしまい、諦めて医者に行くことにしました。
上司に報告して、そこから着替えるのに30分近くかけながらも何とか職場を脱出。
半ば意識朦朧としながら、以前お世話になった整体の先生の元に這々の体でたどり着くと朝一だったのでまだ他の患者がおらず直ぐに診てもらえることに。
先ずは筋肉の張りをほぐすため、鍼を打たれます。
初めて鍼を打たれる時は、痛いんじゃないかとかなり身構えたものであるが、この先生が上手なのか整体の鍼がそう云うものなのかは判らないが、軽く叩かれてる感じがするくらいで全く痛くはない。
20分ほど放置された後、脊椎の左右の歪みを矯正するように整体、膝を立てたり曲げたりして確認した後、最後にもう一度脊椎の前後を矯正するあの「グキッ」ってなるやつをされてその日の施術終わり。
完全に痛みが消えた訳ではないが、ちゃんと立って歩ける。
そろりそろりとしか動けなかったのが嘘のようである。
いやはや有り難い有り難い。

大分痛みが引いたあくる日、早めに仕事が終わったので風呂に行くことに。
流石に歩けるようになったとは云え、風呂場で足を滑らせる等したら入院もののダメージを受けかねないので昨日は休んで寝ていた。
ホームグラウンドの銭湯でも良いのだが、少し長居をしようと広いスーパー銭湯の方を選んだ。

600円と少し高いが腰を癒すためと考えると、必要な投資だろう。
さっと身体を流して先ずは電気風呂。
いつもの銭湯にもあるのだが、普段はまず使わない。
と云うより正直得手ではない。
しかし脱衣場の鏡で見て、未だに真っ直ぐでない正中線を正すために緊張している広背筋をほぐすぜ。
電極と距離を近づけたり離したりして自分で強弱をつけながら、広背筋をほぐす。
5分ほどしたら今度は打たせ湯でマッサージ。
そして軽く汗が引くまで露天の椅子で涼み、3セット程繰り返す。
途中に寝湯なども挟み、一時間半程もした後もう一度身体を流して上がる。
いやいや、中々汗が引かないわ。
脱衣場の鏡で正中線を確認してもあまり変わってないが、大分楽になったのは確かだ。
何しろ立ったまま靴下を履ける位にはなってるようである。

さてさて今年最後の出張でまた関東に1日出るのだが、保険の効かない整体に行ったので小遣いはかなりヤバい。
しかも1日しかないので実家に帰るのもパスだ。
いつも会う後輩に一応メールは入れたがかなり忙しそうなので、風呂から立飲み巡りでさっと帰るかなと銭湯を考える。
近場、レトロ系、近くに立飲みあり、そして未訪という条件検索に寄って決定したのは追浜鷹取の鷹取温泉となりました。
横須賀南部にはまだ未訪銭湯が多いが決め手は、何と言っても早く無くなりそうな所を抑えておこうと云う危機感だった。
追浜で京急を降り、鷹取口の方に出る。
勝手知ったるように駐輪場内を通り抜け鷹取町方面へ向かう。
何故こんなに自信満々で歩いて行くかというと、鷹取温泉には行った事がないが、その向かいにある酒屋掛田商店には数え切れない程行っているからである。
全国にも有名な掛田商店は、何度も通ったがここ何年かはお見限りである。
理由は良い酒一杯置いてあるから。
見れば欲しくなるのは判ってるし、良い酒ばんばん買えるほど小遣いは貰ってねえし。
ともかく、今まで存在は知っていたがその姿が全く記憶にない鷹取温泉に着くのに然程時間はかからなかった。

鷹取温泉は階段上がって2階、イメージ的に佐世保の徳の湯に似てる構造だがこちらの方が広い。
靴を下足箱に入れ、番台のおかみさんに470円を払う。
脱衣場はソファー等も置かれており、湯上りにゆっくりすることもできそうだ。
端の方に物凄く懐かしい一人用の木箱の様なサウナが有るが、もう稼働してないようである。
化粧板の脱衣ロッカーの鍵に付いているゴムがかなり伸びていて、二重に手首に巻いてようやく留まる位である。
さてさて浴室へ。
ビル銭にしてはかなり広く、三間×四間くらいはあるだろうか。
真ん中に5×2の島カランがあり、カラン数は全部で20程、立シャワーもある。
仕切り壁入口側に薬湯の小さな浴槽があり、仕切り壁は裸婦のモザイクタイルである。
しかし何と言っても鷹取温泉の売りは主浴槽である。
下風呂への入口ドア前を除いた幅約二間半の主浴槽はカラフルなタイル縁取られ、外壁側は入口側に大きく膨らんでいる。
そして丸く膨らんだ浴槽の中に太い柱が立っているのだ。
外壁側奥には自然石が設えられ、奥を飾るモザイクタイルはどこかの海岸に建つ灯台、女湯は風車のある風景らしい。
さっくりと身体を流し、主浴槽に浸かる。
湯加減は良い。
設備の老朽化は激しくお世辞にも綺麗とは言い難い。
在りし日の隆盛を偲ばせる中々趣の深い銭湯であった。

と、矢鱈銭湯部分の描写があっさりしてるのは、立飲み巡りに心が向いているからである。
当初は夏島の方まで少し歩いて新規開拓も考えたが一刻も早く飲みたくなったので止めた。
という事で追浜駅前、安井商店からスタートです。
湯上りかつ、早歩きで少し暑いくらいなのでマイベストビールのサッポロ黒ラベルでスタート。
つまみは温奴、テレビを眺めながら先ずはパーフェクトな比率でグラスに注いだビールを一息に。
2杯目は温奴が届いてからゆっくりと、3杯目は相変わらず安過ぎるさつま揚げを追加してちびちびと、約20分程の至福の時を過ごす。
さて河岸を変えよう。
頼まれ物の用事を済ますために100均の店に行く必要があったのだが追浜周辺では知った所が無かったので中央まで移動する。
汐入でも良かったが、店の選択の都合上って奴だ。
頼まれ物を買ってその足で向かったのは酒のヒトモト。
細い立飲みスペースに入ると譲りあって奥を勧めてくれる。
相変わらず客層が良い。
先ずはおすすめ日本酒の中からラジオ正宗を一杯、つまみは角煮にした。
510円だったので千円札と10円をカウンターに置く。
ヒトモトは手頃な価格の日本酒とつまみ系の豊富さが嬉しいね。
安い割にはしっかりとした角煮は、純米酒に良く合う。
独り酒を堪能し、二杯目もおすすめ日本酒からこころ、そして何だか久しぶりに食べたくなったソーセージの缶詰を頼んだ。
ポケットから10円を取り出して先のお釣りの500円と合わせて丁度。
はあ、こいつ空けたらもう帰るかなーと思っていると携帯が4回振動する。
おっとメールかと確認すると、後輩から仕事終わったんで追浜行きますとメール。
慌ててメール返して、それでもヤバいかと店の外で直電し、中央で落ち合う算段をつけた。
店に戻り残りを食いらげて暇し、中央駅前Yデッキで後輩を待つこと5分程で合流した。
んじゃま取り敢えず一杯行きますかと、若松マーケットの立飲みゆりへ。
二人してジムビームのハイボールで乾杯。
俺はある程度食ってたので食い物は後輩に任せるとピザとマグロのスモークを注文した。
この後輩はいつでも、何を飲んでも楽しく飲める数少ない最高ランクの飲み友だ。
とりとめのない話が楽しく、酒が旨い。
互いに二杯目のハイボールを干し、ピザとマグロを片付けるとさっさと河岸を変える。
今日は忙しないぜ。
ぶらぶらと三笠アーケードを抜けて汐入へ。
ここまで来たら寄っておかなきゃ、ヒデヨシ酒店。
と、今日はこれまた大盛況だ。
並みいるヤンキー共を掻き分けて、リンゴ半分と言いつつ小銭を差し出して青リンゴハイを手に一旦店外に待避。
酔ったヤンキー共が悪さしねえか見張っているSP達の視線を浴びつつ、リンゴハイで語り合う。
都合二杯で暇して、じゃあコンビニでも寄って帰るべと言いつつ、更にコンビニでビール買ってベンチで座り飲みしてる辺りが度しがたい。

いやはや、宿に戻るまではしっかり記憶あったんだけど、寝る前に食べたらしいカップラーメンの味が全く記憶に無いわ。




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