横浜の弁護士(元社会保険労務士)寺岡幸吉のブログ

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社会保険労務士試験

2014年04月06日 | 労働法

 そろそろ、社会保険労務士試験の願書等の配布が始まりますね。

 社労士試験については、私が受験して合格した平成5年とは、試験の時期や方式がかなり変わっています。

 まず時期については、平成5年は7月の下旬でした。現在は1ヶ月ほど遅くなっているようです。

 試験の形式については、平成5年は択一式と記述式に分かれていました。

 択一式は、4つか5つある選択肢から一つを選ばせるという形式で、現在も行われています。
 記述式は、文章に空欄があって、そこに入る言葉を書かせるというものと、労務管理に関して、300字程度の文章で答えさせるものがありました。
 この記述式は、現在では「選択式」という形式になっています。文章に空欄があるという点は同じなのですが、言葉を書かせるのではなく、選択肢の中から選ばせるという形式になっています。また、文章を書かせる問題はなくなってしまいました。

 というわけで、現在の社労士試験は、「択一式」と「選択式」という、紛らわしい2つ方式で行われています。言葉や文章で答えさせる問題はなくなり、アルファベットや数字で答えさせる問題だけになってしまいました。現在の方式の方が採点は楽でしょうが、正確な知識を持っているかどうかを試すという点では、昔の方式の方が良かったと思います。

 合格率は、平成5年は9.8%だったのが、平成25年(昨年)は5.4%まで下がっています。これだけを見ると、社労士試験は難しくなったと思われるかもしれませんが、私は必ずしもそうは思いません。

 ここで注目して欲しいのは、受験者数です。受験者数は、平成5年の2万人弱に対して、昨年は5万人弱と、2.5倍に増えています。
 一般に、受験者数が増加する場合、受験者全体のレベルは低下します。合格する可能性は低いけれども、とにかく受けてみようと思う人の割合が高くなるのです。特に社労士試験の場合、上で書いたように、解答がアルファベットや数字だけになったことによって、あまり勉強しなくても、運がよければ受かるかもしれないと思う人が増えているでしょう。

 このことは、逆に言うと、試験合格を真剣に考えて努力している人にとっては、合格率の低下は全然怖くないということです。社労士試験は、やるべきことをきちんとやっている人にとっては、決して難しくない試験です。
 真剣に合格を考えている人は、臆せず努力してください。



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