LaLaTVで、今朝放映された『テス』。BBCの文芸ドラマですが、エリザベス・ギャスケルやジェーン・オースティン原作のドラマと違って、主人公が確か殺人を犯しちゃう暗~い物語なんだよね。
トーマス・ハーディの小説『テス』は、たしか、中学生のときに読んだはず・・・。自然主義っちゅうの?目出度し、めでたしのハッピー・エンドにならない小説ジャンル?
貧しい行商人?の娘テスは、親戚が「貴族」だと知らされて訪ねていく・・・。父親が馬を失い、困る家族を助けるために「職」を求めてです。彼女の夢は「教師」で、教育もうけいてる。19世紀も終わりだから、貧しい階級も文字や計算が出来るようになっている時代です。
貴族の雇い人になるということは、19世紀の庶民にとっては、すごく安定した収入を得ることである・・・は、他のドラマでも、出てきますね。
「カントリー・ハウス」、つまり城の中の図書室、ライブラリーに心をときめかすテス・・・。しかし、「貴族」にとっては、お飾り物かっての貴族階級は、働かなくても済むゆえ、勉強なんかしなかったらしい。成績がよくなくったて、オクスブリッジ、オクスフォードやケンブリッジに進学できたとか。
働くということは、卑しくて、お金のことなんか考えないのが「貴族」とのこと・・・。
さて、テスは『ダーバヴィル』の親戚ということで、養鶏場の管理人を職を得るけれども、単なる貴族の雇い人・・・。
城に主はめしいた老夫人とその息子。テスはこの息子にレイプされ、ショックのあまり村へ帰り、身ごもった子どもを生んだいうのが、<第1回>でした。
昨日読んだ本には、王族公爵5名、公爵26名、侯爵36名、伯爵192名、子爵126名、男爵482名、女伯爵5名、女男爵13名・・・。『英国を知る事典』(研究社)からの引用が紹介されています。
そして、「一七世紀頃から貿易や商業で富を得た連中が、その財産をバックにして社会階層の上部へとのしあがってくるのである。いささか、言葉は悪いが、新興成金が貴族に列せられるという現象がみられるようになる・・・」
このドラマ「テス」の中で、もっとも印象的だったシーンは、ダーバヴィルのおばあちゃんが息子に
父親は商人で、土地を買って地主になった。元の名前では体裁が悪いので、貴族の名前を手に入れたといったことを語っている場面でした。
朝は、家事をしながらでしたから、ちゃんとみていません。さっき、10時半から少し、<早送り>で少しだけ午前中は、家事優先ですねん。
しかし、このおばあちゃんのベッドのあるのは「館」の1階、ホールの奥。ホールには、鳥かごがいっぱいあって、その囀りを聞くのが楽しみらしい・・・。かっては、大勢の人たちが踊っていたホールに違いないと思って観たら、面白く読み取れましたデス。
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