病棟転換型居住系施設について考える会

世界に誇る日本の精神病院の病床数と長期入院者の問題とは…。削減した病床を病院敷地内の居住系施設に転換する問題とは…。

【報告】福岡における「精神科病棟転換型居住系施設」問題を考える緊急の集い

2014-07-01 11:48:58 | 行動
「精神科病棟転換型居住系施設」問題を考える緊急のつどい 報告

【取り組み経過】
 6月に入り、当事者の方から「この問題で福岡でも何ができないか」という相談を受け、「とにかく小さくてものいいから、集まりをもとう」「知っている人たちに呼びかけ人になってもらいながら、取り組みをひろげていこう」ということで、緊急の集いを企画。呼びかけ人は、最初は5人ほどからスタート。最終的には、14人まで広がる。個人的な動きの広がりの中で、途中から準備した側も知らないところまでの広がりがあった。

【当日の様子】
 参加者は、90名を超す。最初の予定では、45名規模の会議室を借り、その規模で精一杯かなという思いであった。当日、どうも50名は超えるかもしれないということで、急遽大きな会議室を借りる。

 県内各地から当事者・家族・支援者・障害関係団体関係者など幅広い参加者であった。

 内容は、当事者の方から主催者あいさつがあり、基調講演ということで、九州産業大学の倉知先生より、40分近く今回の問題が起きる歴史的背景(精神医療・福祉・人権)精神障害者問題の本質も踏まえ、今回の問題の内容と社会的入院問題の解決の道筋などをわかりやすく、話してもらいました。講演を受け、6.26の全国集会の報告を参加した福岡県精神障害者福祉会連合会の事務局長ときょうされんの事務局長がされました。連合会として厚労省や検討会へ要望書を検討委員レベルに対しても行ったことも報告されました。さらに会場に参加されてた全国精神障害者地域生活支援協議会の田中事務局長からも発言していただきました。今回の問題がどのようにして浮上してきたか、全国集会の取り組みの経緯、福岡でのつどいが全国集会後初めての地方での取り組みであり、この日が全国に広がっていけたらという内容でした。

 以上のような報告を受け、参加した人からの意見発表のコーナーへと続きました。
最初に当事者から4人の発言がありました。精神医療の実情、地域で暮らす必要性、今回の問題のおかしさ、地域生活に何が必要かなどの訴えでした。4人目の発言者は、匿名ということでした。本人は入院したことはないが、地域で住んでいるものとして、入院者の人にも地域での生活をおくってほしいという思いでの発言でした。

 家族からは、地域に戻ってきたら、家族で対応できない不安から今回の問題への迷いがあることを指摘されたうえで、それでも今回の問題に反対しないと禍根を残すという発言でした。その話をうけ、支援者側から、地域で受け止めるための支援者側の責任と決意の問題を指摘され、どんなに重くても受け止めるので、家族は安心して退院を進めてほしいというエールを送られました。支援者側からさらに1人、障害関係団体から2名の発言を受け、最後は、熊本からの参加者から、熊本でも開催できないか検討しますという決意を述べられました。

 次に、集会アピールが読み上げられ、大きな拍手で確認されました。

 最後に、厚労省への要請FAXの提起が行われ、検討会での論議を受け、今後の行動を検討したいということで閉会しました。

 取材は、テレビ1社と地元新聞1社(2日朝刊掲載予定)の取材がありました。

【今後について】
 7日に、現在の取り組み体制を強化し、今後の取り組みを検討していく場を持ちます。今後の取り組みの事務局的な役割を担う予定です。(当事者団体、家族会、支援者組織など7名)

きょうされん  古賀    2014.7.1

※ブログ編集者より
文中の「集会アピール」は、ブログ上部のメニュー「カテゴリー」の「声明文」に掲載してあります。

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