病棟転換型居住系施設について考える会

世界に誇る日本の精神病院の病床数と長期入院者の問題とは…。削減した病床を病院敷地内の居住系施設に転換する問題とは…。

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6・26緊急集会速報 第14号

2014-07-18 18:38:06 | 6・26緊急集会速報
6・26緊急集会速報 第14号を発行しました。
次のリンクからご覧ください。

6・26緊急集会速報 第14号


6・26緊急集会速報 第13号「地方紙の社説続々」

2014-07-15 18:28:08 | 6・26緊急集会速報
生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第13号(2014年7月15日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会



地方紙の社説続々
居住系施設への転換を厳しく批判

 6.26緊急集会以後、地方紙の社説で病棟転換問題を取り上げています。こんなにあちこちで精神障害の問題が取り上げられたことはないのではないでしょうか。
 精神障害分野で日比谷野外音楽堂での3,200人の集会は、社会に大きなインパクトを与えたのでしょう。同時にこの問題が、看過できない人権問題であることを物語っているのだと思います。
 これからもあちこちの地方紙で、いえ、全国紙でもこの問題を取り上げる動きが活発になっていくことを期待しています。ぜひ、各地での声掛けをお願いします。各紙の社説に励まされつつ、各地での集会が活発に広がっていくことに期待したいと思います。
 (今号では各紙の社説を紹介します。このほかにも地方紙で記事として取り上げられているものもありますので、それは次の機会にご紹介します)

河北新報 社説(2014年06月29日)
精神科病床転換/根本的な解決にはならない
 精神科病院の病棟・病床をグループホームや老人ホームなど居住の場に転換する構想が、厚生労働省の有識者会議で検討され、論議を呼んでいる。
 構想は長期入院患者が地域で生活できるようにするための具体策を探る中で提起された。将来余剰になる病床の活用策としながらも、「地域移行」を進める新たな選択肢としても議論しており、患者団体などからは「病院による患者の囲い込みが続く」と反発が相次ぐ。
 病棟・病床を居住施設に転換することによって入院者を退院者と読み替え、長期入院を数字上解消させる狙いがあるのであれば、「看板の書き換え」との批判は免れないだろう。
 そもそも長期入院の解消は、病院経営の支援や財政負担軽減の観点で論じる以前に、患者の人権を最優先に考慮して取り組むべき課題である。転換構想が地域での暮らしを望む患者の願いに沿うものかどうか。慎重な議論が求められる。
 厚労省が1年以上の入院患者を対象に行った聞き取り調査では、7割が退院を希望し、その6割が?宅やアパートの生活を望むという結果が出ている。 大半は街の近くでの暮らしを望んでいて、「住まいが病院の敷地ならば退院したいか」という質問には、6割が「退院したくない」と答えた。
 退院した人の調査では、退院して良かったこととして6割が「自由」を挙げ、6割が「病院敷地が住まいだった場合は住みたくなかった」と答えた。
 街から離れたところに立地するケースが多い精神科病院の中に居住施設を設定されても、それは退院で手にする「自由」とならず、多くの患者にとって不本意であることが分かる。
 長期入院解消の焦点は、「隔離」「孤立」を解くことにあることを忘れてはならない。
 厚労省は2004年の「精神保健医療福祉の改革ビジョン」で、退院可能な長期入院患者7万2千人を10年後に解消すると宣言した。しかし、目標年を迎えても状況は変わっていない。直近の調査では、入院患者32万人のうち半数が65歳以上、1年以上の入院は20万人、10年以上は6万5千人にも上る。
 隔離収容施設として始まった精神科病院の特異な位置付け、医療関係者も含めた患者への無理解と偏見、保健福祉との連携不足など、解消を阻む課題の改善が進んでいないためだ。
 仮に転換構想の考え方を、課題の一つである地域生活の受け皿整備に生かせる道があるとしても、真正面の解決策にはなり得ない。長期入院の構造を生む根本課題の解決にこそ集中して力を注ぐべきだろう。
 退院を望みながらも10年、20年と病院に押し込まれ、そのまま病院で一生を終える人が大勢いる現実をどうするか。転換構想の議論は、この国の異常な精神医療福祉の実情をあらためて世に問う形にもなっている。
 ここまで放置してきた責任も含め、社会全体で向き合う姿勢を再確認する必要がある。

東京新聞・中日新聞 社説(2014年7月1日)
病院の住居化 生き直す機会奪われる
 精神科の社会的入院を解消するため、病棟を住居に転換する構想が強い反発を招いている。厚生労働省は白紙に戻すべきだ。患者を地域から切り離し、人生を立て直す機会を奪い去る懸念がある。
 先日の東京・日比谷公園の野外大音楽堂は、病棟転換構想に反対する3,200人で埋まった。20年、30年の入院生活を強いられた精神障害者らが訴えたのは、地域には自由があるという素朴な喜びだった。
 食事や風呂、買い物、旅行、仕事、出会い、プライバシー。人生の折り返し点を過ぎ、人間らしい暮らしを取り戻した。病院からの解放感が響き合うようだった。
 厚労省の検討会で有力視されている長期入院の解消策は、こうした思いを逆なでする。空き病棟に手を加え、患者に“ついのすみか”として提供するというのだ。
 人間としての復権を願う患者にとって、不自由の象徴である病院とは無縁の地で、生き直す時間が切要だ。病棟の住居化は、患者を地域に帰す責務を放棄し、人生を諦めさせかねない愚策である。
 いったん住居への模様替えに資金投入されれば、満室を目指してフル活用されよう。利益を上げるため、病院による患者の囲い込みが再び常態化する恐れがある。
 検討会は、厚労省が示した資料をよく吟味するべきだ。一年以上入院している患者と病院職員それぞれ百七十人の意見を聞き取った調査結果である。
 概して、患者は病院の敷地には住みたくないと思っているのに、職員は敷地に住まうことが退院の条件と考えている。大きな意識の差が浮き彫りになっている。
 民間主体の日本の精神科は、隔離収容体質が根強い。利益をもたらす患者の退院には後ろ向きになりがちだ。入院が長引くと、患者も意欲や生活能力をそがれ、医師らに追従する危うさが生じる。
 この悪弊を絶ち、病院から患者を解放し、地域での自立生活と社会参加を支える。日本が批准した障害者権利条約の理念こそ、精神医療改革の土台に据えねばならない。病院経営ではなく、人権擁護のための改革である。
 日本の精神病床は世界の2割を占める34万床に上り、批判が強い。病棟を住居に変え、病床と入院患者を減らす手法は、長期入院の実態を覆い隠すにすぎない。
 町の中の住まいを確保する。地域医療や福祉を拡充する。病床純減を評価する。検討会は、正攻法の結論をまとめ上げるべきだ。

愛媛新聞 社説(2014年7月4日)
精神科病棟の転換容認「敷地内退院」では理念ゆがむ
 障害者が等しく自由に「生きる権利」とその理念が今、ないがしろにされ、再びゆがめられようとしている。
 厚生労働省は、有識者検討会の報告書を受け、精神科病院の病棟の一部を改装して介護施設などの「居住系施設」に転換し、退院した長期入院患者の受け皿とする構想を認める方針を打ち出した。
 検討会の出発点は、医療の必要性が低いのに病院にとどまる「社会的入院」の解消を目指すとともに、患者が地域生活に安心して戻れるよう、必要な支援や対策を議論することだった。にもかかわらず途中で、退院が増えれば経営が苦しくなるとの病院側の論理に偏り、空いた病棟を「有効活用」する構想が急浮上した。患者不在の議論には、疑問と憤りを禁じ得ない。
 グループホームなどに転換した病棟に、入院患者が移れば退院とみなす―。「病院の敷地内に退院させる」とは、どう言い繕おうと看板の掛け替えにすぎず、矛盾と欺瞞に満ちた強弁と言うほかない。
 厚労省は、入居を2年程度に限定し、外部と交流できるなどの条件を課す方針だが、地域移行には程遠い。新たな社会的入院を国が容認するなら、長年の精神障害者隔離政策への反省を忘れ、過ちを繰り返すことにつながりかねない。強く撤回を求めたい。
 日本は、世界の全精神科病床の2割が集中する、驚くべき「精神病床大国」。入院患者は推計約32万人。うち1年以上の「長期」が20万人、10年以上が6万5千人もいる。
 日本以外の国なら、普通に地域の中で暮らせる患者が、隔離政策と社会の偏見、支援態勢の圧倒的な不足によって入院を余儀なくされている現状は、一刻も早く改めねばならない。国は2004年、患者の社会復帰を促す方針に転換したが、支援策が不十分で10年たっても進んでいない。
 しかし、例えば愛南町の御荘病院のように、こまめな訪問支援や、地域住民との長年の交流による信頼関係構築によって、地域での共生や病床削減に成功した例もある。移行期の今、患者本人や家族、熱心な医療者だけに負担がかからないよう、国は、地域の福祉サービスや在宅医療の充実を財政面、制度面で強力に後押しする責務があろう。
 国連「障害者の権利条約」を日本が批准したのは、採択から約7年が過ぎた今年の1月。障害のあるすべての人に「地域社会で生活する平等の権利」などをうたう条約の理念を、批准した途端に踏みにじることは許されない。
 世界の障害当事者共通のスローガンは「私たちのことを私たち抜きに決めないで」。今回の病棟転換容認への、長期入院患者自身や障害者団体からの抗議の声に、国は真摯に耳を傾けねばならない。

沖縄タイムズ 社説(2014年7月8日)
社説[精神科病棟の居住化]「地域移行」に逆行する
 障がい者も、健常者も互いに人間としての存在を尊重し合い、助け合いながら生活するのがあるべき地域社会の姿ではないだろうか。
 厚生労働省は、精神科病院に長期入院している患者の退院を促すため、病棟を居住施設に転換することを条件付きで認める方針を固めた。空いた病棟を居住施設に改修して住まわせ、これを「退院」と呼ぶのだという。詭弁(きべん)である。病院敷地内で一生を過ごす可能性が高く、社会復帰する道は閉ざされる。
 障がい者団体らが「病院が患者を囲い込み、精神障がい者の隔離・収容を続けるだけ」と指摘するのは当然だ。厚労省は構想を撤回すべきだ。
 厚労省の推計では、入院している精神障がい者は、全国で約32万人。1年以上の「長期」が約20万人を占め、うち10年以上は約6万5千人に上る。人口当たりの精神科病床数は先進国の中では最多である。精神障がい者を入院させ、社会から隔離する政策をとってきたからだ。先進諸国は治療を受けながら地域社会の中で生活するというのが基本である。厚労省は患者の立場に立っているのだろうか。退院を促せば病床が減る。それでは病院経営に影響を及ぼす。それを埋め合わせるための構想ではないのか。精神障がい者に対する偏見と差別も、助長することにつながる。
 厚労省は2004年、「入院医療中心から地域生活中心へ」などの施策を掲げたが、実現していない。なぜ地域の受け皿づくりを実現することができなかったのか、検証が先ではないか。
■ ■
 日本はことし1月、「障害者権利条約」を批准した。外務省によると、障がい者に関する初めての国際条約で、国連総会で条約が採択されてから約7年がたった。
 条約の起草では、障がい者団体も同席し、発言した。「私たちのことを、私たち抜きに決めないで」という障がい者らのスローガンを実際に形にしたものだった。 次の条項が盛り込まれている。「障害者が、他の者との平等を基礎として、居住地を選択し、及(およ)びどこで誰と生活するかを選択する機会を有すること並びに特定の生活施設で生活する義務を負わない」。つまり他の人と平等であることを大前提に、住みたい場所に住み、誰と生活するかを選択できる。特定の施設で生活する義務はないことを明確にうたっている。
 精神科病棟を居住施設に転換する構想は、この理念に逆行しているのは明らかだ。
■ ■
 1年以上の入院患者170人、退院患者40人への厚労省の調査で「退院したい」が7割強で、希望退院先は自宅と賃貸住宅を合わせると6割強だった。病院敷地内だと「退院したくない」が6割を占めた。退院して最もよかったことは「自由がある」が6割と圧倒的だった。閉じ込められた世界から人間らしさを取り戻した喜びに違いない。
 当事者のデータを見ると、厚労省の進めようとしている精神科病棟の居住施設化は、患者の立場を置き去りにした構想というほかない。厚労省は仕切り直す必要がある。

信濃毎日新聞 社説(2014年7月8日)
精神病棟転換 患者のためになるのか
 入院治療の必要がなくなっているのに長く入院を強いられている精神障害の人たちが地域に戻って暮らすことを、なおさら難しくしてしまわないか。懸念がぬぐえない。
 厚生労働省が、精神科病院の病棟を居住施設に転換することを認める方針を固めた。病棟を改修してグループホームなどの生活の場とすることで、長期入院の解消につなげようというものだ。  
 退院して地域で暮らす「地域移行」が進まない中、現実的な対応とする見方もある。一方で「看板の掛け替えにすぎない」との批判が強い。長期入院の実態が覆い隠されることにもなりかねない。
 統合失調症などの精神障害で入院している人は全国に約32万人。6万5千人は入院が10年以上に及ぶ。退院後の行き場がなく、何十年も入院している人も多い。高齢化が進み、年間およそ2万人が精神科病院で亡くなっている。
 背景には、国が戦後、民間の精神科病院の建設を促進し、隔離収容する政策を取ってきたことがある。日本の精神病床は世界的に見ても多い。平均入院日数も約290日と突出して長い。
 厚労省は2004年、入院中心の精神医療政策を転換。地域移行を支援して退院を促し、病床を10年間で7万床減らすことを目指した。けれども、病床の削減はほとんど進んでいない。
 民間病院はベッドが空くと収入が減るため、患者を囲い込む傾向がある。社会の根強い偏見も地域移行を妨げてきた。その中で浮上したのが病棟の転換だ。
 精神障害の当事者や支援者の反発は強い。6月の反対集会には3千人余が参加。長期入院を経験した精神障害者から「病棟転換は病院経営のためで、患者のためではない」といった声が相次いだ。
 何よりも考えなくてはならないのは、長期入院によって精神障害者の人権が損なわれることだ。日本が1月に批准した障害者権利条約は「全ての障害者は地域社会で生活する平等の権利を有する」(第19条)と定めている。
 国はその実現を図る責務がある。病棟の転換で「退院」したことになれば、地域での生活につなげていく肝心の支援がおろそかになりかねない。患者の囲い込みが形を変えて続く恐れも大きい。
 病院の外に住む場所を確保し、地域の医療、福祉の充実を図る―という本来の施策にこそ力を入れる必要がある。現実が厳しければなおさらだ。「今よりまし」で済ませてはならない。

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病棟転換型居住系施設について考える会
stopbttk@yahoo.co.jp
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《連絡先》長谷川利夫(杏林大学保健学部作業療法学科)
TEL.042-691-0011(内線4534)〔携帯電話〕090-4616-5521

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6・26緊急集会速報 第12号「7月1日検討会報告」

2014-07-11 17:30:55 | 6・26緊急集会速報
生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第12号(2014年7月12日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会



7月1日 第4回 長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会報告
歯切れの悪い検討会の幕切れ 反対の声を押し切っての取りまとめ文書



 2014年7月1日(火) 第4回 長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会が、厚生労働省専用第14会議室において開催された。傍聴者も多数詰めかけ、議論の行方を見守った。18時に開始した検討会だが、間に長い休憩が挟まり、22時ころに閉会となった。
 結論は、地域への移行を大前提にし、病床を削減することを明記しつつ、病棟転換型居住系施設を容認となった。試行事業の実施も盛り込まれた。当事者2名、家族1名は、最後まで病棟転換型居住系施設の反対を表明し、障害者権利条約違反であるという意見もあり、決して反対の声は少なくなかった。
 ここでは、構成員の発言の一部を紹介し、検討会の報告とする。また、この取りまとめ文書についての当会の緊急声明を掲載する。


傍聴レポート

当事者・家族の声
 当事者の澤田優美子構成員は、敷地内に居住の場を作ることは日本の恥。最後の取りまとめ案に対しても人権侵害であると厳しく指摘した。同じく当事者として参加している広田和子構成員も終始居住系施設反対の意見を述べ、取りまとめ文書にも当事者が反対の意見であることを明記することを強く求めた。また、前回の検討会で病床転換型居住系施設には反対であると明確に意思表明をしたみんなねっとの良田かおり構成員は、改めて病床転換型施設に反対の意を明らかにし、一方で医療・福祉のシステムの検討を早急に行うことを求めた。

居住系施設は凍結すべき 葛藤の上容認 危険な施策……
 全国精神保健福祉センター長会の田邉等構成員は、「地域移行を進める病院とそうでない病院があり、居住系施設への転換は、後者の病院の延命策になることを危惧する。新たな二重の不幸が懸念される、現時点では転換はペンディング、いったん凍結すべき」と発言した。
 千葉県精神科医療センターの平田豊明構成員は、「20万人の長期入院者を生み出した要因は、国の政策の誤り、民間精神科病院への安上り政策―これに対しては国は謝罪するべきである」としたうえで、「病棟を居住の場にすることについて激しく葛藤する」としつつ、「例外的に認める」とした。
 民間精神科病院の院長として、愛媛で病床削減を進めてきた長野敏弘構成員は、「病床を50床まで減らしてきて、全員が地域で暮らせる」とし、居住施設のリスクに触れながらも居住施設を認める発言を行った。全国自治体病院協議会の中島豊爾構成員は、平成6年の改革ビジョン後病床がほとんど減っていない現状に触れ、「危険な施策だが腹をくくった。国として病床がなぜ減らなかったのか謝罪すべき」と意見を述べた。
 一方、千葉潜構成員は、「空いた病棟の維持費は一病棟100万以上。改修して黒字にならなければ解体してしまったほうがいい」としつつも、「選択肢として病床転換した居住施設の選択肢は残すべき」と発言。また、「病床転換よりも減反政策のようにベッドを減らした場合にお金を上げるほうがよい」といった発言もあった。
 日本看護協会の中板育美構成員は、「基本は反対。取りまとめが後半の病棟転換に詳しく、誘導する報告書という感じで違和感」と指摘。また、全国保健所長会の倉橋俊至構成員は、「居住の場としての転換施設は望ましくない」としつつも、「病床転換を認めるとしても、経過的措置であるとか、時間的・空間的条件を明示し、時限の移行措置として認めるべき」とした。

病棟転換型居住系施設は障害者権利条約、憲法に抵触
 全国精神障害者地域生活支援協議会の伊澤雄一構成員は、「病床を減らすということは大歓迎、転換はありだが、居住はダメ。障害者権利条約、憲法に抵触する」と厳しく指摘し、そして、全国各地で「院内の居住施設はだめ」という声が上がっていることを紹介した。

傍聴を終えて
 さまざまな立場の人たちの発言を紹介したが、居住系施設への転換を容認した人のなかにも、悩みつつ病床転換を認め、腹をくくらないと結論を出せないなどの発言があったことが印象的だった。また、この国の長期入院を生んだ精神科医療政策について、国は謝罪すべきという意見が2人の構成員から出たことを国はもっと重く受け止めるべきであろう。
 当日示された取りまとめ文書にも気になる点は多々ある。例えば、病床削減を明記したことは今回の大きなポイントであったが、結局精神病床の適正な数の明記はなく、「不必要になる病床を削減する」期限も明記されなかった。また、伊澤構成員がたびたび指摘してきたように末尾に『検討する』『検討を行う』が多用されており、この後の検討は誰がどのように行うのか、不明のままだ。合わせて、試行事業の実施が明記されたことも気がかりだ。試行事業で居住系施設を実質化してしまうことが危惧される。
 そして、言うまでもなく障害者権利条約軽視、無視の施策であることを改めて指摘しておきたい。これは、「私たち抜きに私たちのことを決めないで」という世界の潮流を無視した動きでもあるのだ。
(文責 増田 一世)


7月1日の検討会の休憩後に厚労省から配布された資料 1

修正の基本的考え方

○ あくまで、地域生活へ直接移行することが原則
○ 今回の措置は、現在入院している患者を対象とする例外的なもの
○ 認める条件については厳格にする
○ まずは自治体と連携して試行的に実施し、その運用状況を検証


7月1日の検討会の休憩後に厚労省から配布された資料 2
(赤字の太字部分が休憩後に修正された部分)

修正案

【3.部分を抜粋】
3.病院の構造改革の方向性

(1)病院の構造改革に向けて


○ 精神病床については、精神科救急・急性期・回復期の精神障害者、重度かつ慢性の症状を有する精神障害者といった入院医療が必要な精神障害者が利用している病床と、急性期等と比べ入院医療の必要性が低い精神障害者が利用している病床とを分けて考えることが必要。
※ 重度かつ慢性の定義は現在検討中
※ 身体合併症のある精神障害者については、病状等が様々であることからその入院医療の在り方については別途検討が必要
※ 新たに入院する精神障害者が原則1年未満で退院するための体制整備により、現在の入院医療の必要性が低い精神障害者が利用している病床にはできる限り新たな精神障害者が流入しないことが前提。そのため、回復期の病床の在り方について早急に検討が必要
○ 病院は医療を提供する場であることから、入院医療については、精神科救急・急性期・回復期の精神障害者及び重度かつ慢性の症状を有する精神障害者に対するもの等に人員・治療機能を集約することが原則であり、これに向けた構造改革が必要。
○ 急性期等と比べ入院医療の必要性が低い精神障害者については、2.の各種方策を徹底して実施することにより、これまで以上に地域移行を進める。
○ その上で、急性期等と比べ入院医療の必要性が低い精神障害者が利用している病床については、適正化され将来的に削減されることとなるが、
・ 急性期等と比べ入院医療の必要性が低い精神障害者が利用する病床において地域移行支援機能を強化する方策
・ 精神障害者の地域生活支援や段階的な地域移行のための病院資源の活用について議論し、取りまとめた。
○ なお、こうした構造改革のためには、必要な医療に人員と治療機能を集約できる財政的な方策が併せて必要。
○ このような方策を進め、病床の適正化により将来的に不必要となった建物設備や、医療法人等として保有する敷地等の病院資源は、精神科救急・急性期・回復期、重度かつ慢性の入院機能、外来・デイケア・アウトリーチ等の機能又はその他の地域生活を支えるための医療の充実、地域生活支援や段階的な地域移行のために向けられることとなる。
○ また、第4期障害福祉計画に係る国の基本指針においては、1年以上の長期在院者数について、平成29年6月末時点で平成24年6月末時点と比べて18%以上削減することを目標値としており、併せて、医療計画における精神病床に係る基準病床数の見直しを進めることとしている。
○ 精神疾患に係る医療計画に関しては、障害福祉計画に基づく取組や、病院の構造改革を踏まえ、基準病床数の設定や各地域ごとの医療機能の在り方について検討する。
○ また、精神病床数の将来目標については、「精神保健医療福祉の改革ビジョン」の評価等を踏まえ、平成27年度以降に医療計画に反映することについて、今後検討する


(2)急性期等と比べ入院医療の必要性が低い精神障害者が利用する病床において地域移行支援機能を強化する方策

 病床が適正化され削減されるまでの過程において、当該病床を利用する精神障害者の地域移行をより一層進めるため、以下の方策を検討する。なお、この強化する方策は、医療法施行規則(病院に置くべき医師等の員数の標準)に沿った範囲で行うこととする。

① スタッフの配置等
・ 地域移行への支援や訓練に必要な職種を厚く配置する。
・ 病院の管理者及びスタッフが積極的に地域移行支援に関われるよう、病院の管理者及びスタッフ等に、地域移行に関する研修を行う。
② ハード面での方策
・ 外部との交流を推進する観点から、病院内外の者が集える場所を設ける。
・ 病院内設備については、より地域生活に即した形にする。
③ ソフト面での方策
a.外部との交流
・ 精神障害者本人の意向を踏まえ、例えば保健所スタッフ、地域の相談支援事業者、ピアサポーター等が精神障害者と面談を行う等外部との交流を推進する。
b.訓練等(地域移行に向けた訓練や支援をいう。)の進め方
・ 本人中心の支援チームをつくり、医療と地域の役割分担ではなく、連続的な支援体制をつくる。
・ 訓練等については、既存の医療サービスの他、既存の福祉サービスについても積極的に活用する。
・ 計画的な訓練や、退院に向けたクリティカルパスの作成などにより可能な限り早期に退院できるように支援を行う。
・ 訓練等の実施場所については、病院外施設を積極的に活用することとするが、地域における体制整備が不十分な場合は院内で行う。
c.訓練等の内容
・ 訓練等については、より実際の地域生活につながる内容になるよう充実を図り、回復訓練の場も生活の場となる地域(院外)を積極的に利用するようにし、本人の退院意欲を向上させ、地域生活への移行を強力に促すものを中心に行う。
・ 精神障害者自身が病状を適切に把握し、再発を予防できるようにする観点から、疾病教育を充実し、自身の病気の理解を促すとともに、適切な服薬や、困ったときの相談、病状悪化時の通院等ができるようになるための訓練も行う。
・ リハビリテーションプログラム(作業療法を含む。)については、地域移行に必要な能力の向上等を図るため、本人中心の支援を基本としつつ、地域住民、外部の支援者、ピアサポーター等と交流する機会の提供や、地域生活の実際的なプログラム(外部体験、内部職員やピアサポーター等による同行支援による外出等)等を積極的に行う。
・ デイケアが必要な精神障害者については、地域移行を支援する観点から、地域生活を送る精神障害者と同程度に受けられる機会を確保する。
・ 高齢者等の運動能力の低下が危惧される精神障害者の訓練については、運動能力の維持向上を図るため、理学療法等の身体的リハビリテーションを実施できる体制であるかを考慮する.
d.その他
・ 病院は精神障害者の地域移行を積極的に支援する(経済的な自立、退院後の居住先の選定等)。
・ 入院中の精神障害者が、退院後に利用可能な障害福祉サービス、介護保険サービスについて検討と準備(障害支援区分認定等を含む支給決定の申請手続及び要介護認定の申請手続の周知等)ができるよう支援を行う。

(3)精神障害者の地域生活支援や段階的な地域移行のための病院資源の活用

○ 2.〔ア〕の退院に向けた支援を徹底して実施することにより、長期入院精神障害者が地域移行していくことで、地域生活を支えるための医療の充実が必要となる。
○ 2.〔ア〕の退院に向けた支援を徹底して実施してもなお、高齢等の理由により移動に否定的な意向を持つ人や、病院の敷地内なら安心して生活できるという意向を持つ人など、本人の自由意思として退院意欲が固まらない人が存在するという現実がある。
○ 急性期等と比べ入院医療の必要性が低い精神障害者が、生活の場ではない、病院という医療の場を居住の場としている状態は、精神障害者本人の権利擁護の観点、精神医療の適正化の観点から、本来のあるべき姿ではない。また、長期入院精神障害者の半数以上が65歳以上であることを踏まえると、こうした状態を一刻も早く改善することが必要である。
○ これらの、急性期等と比べ入院医療の必要性が低い精神障害者が、地域移行する際には直接地域に移行することが原則であるが、退院に向けた支援を徹底して行ってもなお入院したままとなるのであれば、段階的な移行も含めて、入院医療の場から生活の場に居住の場を移すことが必要である。
○ これについて、医療法人等として保有する敷地等の資源や、病床の適正化により将来的に不必要となった建物設備を、精神障害者の段階的な地域移行や地域生活支援のために活用することについて検討した。
○ これらの病院資源の有効活用については、病院の判断により、医療法等の関係法令を遵守した上で、以下a~cのいずれの選択肢も取り得る。
a.医療を提供する施設等としての活用(精神科救急・急性期病床、重度かつ慢性等の精神障害者に医療を提供する病床、外来・デイケア、アウトリーチ、訪問診療・訪問看護等の施設)
b.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場)
※ グループホームのほか、精神障害者以外の人も含めた住まいとして、軽費老人ホーム、認知症高齢者グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、民間の賃貸住宅等が考えられる。
  なお、医療法人は、基本的に明確に病院と区分した上で、グループホーム、軽費老人ホーム、認知症高齢者グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅等の設置を検討できる。それ以外の場合は、基本的に明確に病院と区分した上で、病院の開設者と別の者が居住の場として施設を開設する必要がある。
c.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場以外)
※ 宿泊型自立訓練事業所・短期入所事業所等の障害福祉サービス事業所、介護保険サービス事業所、地域コミュニティのための施設等が考えられる。
 なお、医療法人は、基本的に明確に病院と区分した上で、宿泊型自立訓練事業所・短期入所事業所等の障害福祉サービス事業所、介護保険サービス事業所等の設置を検討できる。それ以外の場合は、基本的に明確に病院と区分した上で、病院の開設者と別の者が居住の場以外の施設を開設する必要がある。
○ こうした中、a.の医療を提供する施設としての活用又はc.の医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場以外)については、現行法令に則って適宜行われるべきものであるが、こうした活用のされ方が病院の構造改革の流れの中で、地域生活を支えるための医療・福祉の充実の観点や地域コミュニティとの関係を深める観点からより推進されるようにすべきとの意見があった。
○ b.医療を提供する施設等以外としての活用(居住の場)については、医療法人等として保有する敷地等の資源や、病床の適正化により将来的に不必要となった建物設備を居住の場として活用することが、現行法令下でも多くは可能であるが、グループホームの活用のように現行法令下での規制では認められない方法を新たに認める場合には、地域生活により近い生活が送れるよう、本人の自由意思の担保、自由な生活の担保、第三者の関与、利用期間の設定等一定の条件の下に認めるべきとの意見が多かった。一方、いかなる条件においても認めるべきでないという意見もあった。
○ 可とする主な理由をまとめると、前述のような退院に向けた支援を徹底して実施してもなお本人の自由意思として退院意欲が固まらない人が存在することから、
・ 本人の意向に沿った選択肢の1つとして、
・ 本来目指すべき地域生活への段階的な移行を進めるための手段の1つとして、認めるべきという意見であった。
○ 他方、否とする主な理由をまとめると、
・ 精神障害者は病院と同じ建物内や敷地内である限り、その自由意思は担保されず、入院中と何ら変わらず地域生活とは言えない生活を強要される懸念があるため、認めるべきではない
・ 病院による精神障害者の抱え込みとなる懸念があるため、認めるべきではない
という意見であった。
○ いずれの立場においても、精神障害者が本来の居住の場でないところで暮らしているという現状を改善することが必要であるとの認識は一致しており、現状を改善するためには、選択肢を増やすことが重要である。
○ したがって、医療法人等として保有する敷地等の資源や、将来的に不必要となった建物設備等の居住の場としての活用のうち、当該居住の場が共同生活援助の指定を受ける選択肢を可能とするために、既存の地域移行型ホームに関する基準を参考としつつ、障害者権利条約に基づく精神障害者の権利擁護の観点も踏まえ、以下のような条件付けを行うという留保をつけた上で、病床削減を行った場合に認めることとし、グループホームの立地に係る規制(※)の見直し等必要な現行制度の見直しを行うべきこと、また、見直し後の事業を自治体と連携して試行的に実施し運用状況を検証するべきことが多くの構成員の一致した考え方であった
※ グループホームについては、現行においては、「住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域にあり、かつ、入所施設又は病院の敷地外にあるようにしなければならない」とされている。なお、各自治体が地域の実情に応じて条件において別の定めをすることが可能。
○ また、現行法令下でも設置可能な居住の場については、これらの条件を踏まえた運営が行われるよう十分配慮されることが望まれる。
○ なお、検討会においては、あくまでも居住の場としての活用は否との強い意見あった。

【共同生活援助としての指定を受けることを認めるための条件】
・ 既存のグループホームの人員、設備及び運営に関する基準(※上記による見直しを行う部分を除く)を遵守すること
・ 精神障害者本人の自由意思に基づく選択の自由が担保されること
  例えば、当該居住の場の選択は精神障害者本人の自由意思で行われ、その他の選択肢が示された上で選択がなされるようにすること
・ 地域社会に包容され、参加する機会が確保されること
  例えば、居住の場が病院と明確に区別されるとともに、外出の自由が確保され、外部からの自由な訪問が可能である等地域に近い環境にあること
・ プライバシーが尊重されること
・ 地域移行に向けたステップとしての支援とし、基本的な利用期間を設けること
※ なお、具体的な条件については、別紙に掲げる「活用の場合に必要な条件として検討すべき事項(例)」に挙げた事項等について検討するとともに、①運営者が病院と同一法人であるか他法人又は個人であるか、②活用場所が入院機能も残っている建物内か入院機能とは別の建物か、に応じた更なる条件について検討することが必要である。

<別紙>
 <居住の場としての活用も可との意見>
【活用の前提】
・ 現行法令下でも、精神障害者に限定せず、精神障害者以外の人の利用を含めた居住の場としての活用は可能。グループホームを含め、精神障害者が居住の場として利用する場合は、権利擁護の観点からも人権侵害や不必要な管理等の行うべきではない制限や規則などを明確にすべき。
【活用の場合に必要な条件として検討すべき事項(例)】
・ 本人意向の最大限尊重、契約行為が前提であり、本人の自由意思を担保する仕組みを設けるべき。(入居後も継続的に意向確認すべき)
・ 精神障害者の入居時は第三者が関与すべき。
・ 原則として利用対象者を現時点での長期入院精神障害者に限定すべき。
・ 外部との面会や外出を自由にすべき。
・ 食事、日中活動の場等の自由を担保すべき。
・ 居住の場のスタッフについて、病院スタッフとの兼務は認めないべき。
・ 利用期間を限定すべき。
・ 運営に係る第三者評価を行うべき。
・ 入居後も本人の意思に沿った地域移行を促すべき。
・ 地域における居住資源が不足している場合に限定して設置を認めるべき。
・ 病院が地域から孤立していない場合に限定して設置を認めるべき。
・ 高齢で介護を必要としている精神障害者向けの支援として検討すべき。
・ 時限的な施設とすべき。(第三者が設置した場合は除く。)
・ 構造的に病院から一定の独立性を確保すべき(外階段など)。

<居住の場としての活用は否との意見>
・ 治療関係という主従関係をベースとした場所に居住の場を作ると、権利侵害が起きる可能性が高い。権利侵害が起きる可能性は厳に回避すべき。
・ 障害者権利条約から考えて、居住施設は駄目という前提のもと、居住の場以外の議論をしっかり行うべき。
・ 不必要となった建物設備を居住の場として使うのは、医療による精神障害者の抱え込みの構図である。

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緊急声明


 厚生労働省で昨年来開かれてきた「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」(「精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会」から改称)は、2014年7月1日、精神科病院への患者の囲い込みを続ける、きわめて深刻な人権侵害であるという強い意見を圧殺し、ついに病棟を転換し居住施設にすることを容認する具体的な方策を取りまとめた。
 今回検討会でまとめられた具体的な方策が病床削減を実現するものとする考え方は、まったくの誤りである。病棟を転換し「病床を削減した」などということは絶対に許されてはならない。提案された病棟転換施設が精神科病院へ患者の囲い込みを継続させ、障害者権利条約、例えば第19条“自立した生活及び地域社会への包容”、特に同条(a)“特定の生活施設で生活する義務を負わないこと”等々数多くの条項に違反するものであることは明白である。当会では、本年5月20日の議員会館で院内集会、6月26日には日比谷野音にて3,200人の障害当事者や家族、現場の関係者を中心とする参加者と共に緊急集会を開催し、病棟転換に反対する緊急アピールを採択して厚生労働省に申し入れを行ってきた。しかしながら、構成員の大半が医師やサービス提供者で占められた検討会において病棟転換を容認する「具体的方策」なるものの取りまとめは強行された。私たちは、このことに対し厳重に抗議する。
 検討会取りまとめの文書では「障害者権利条約に基づく精神障害者の権利擁護の観点も踏まえ」、「不必要になった建物設備等の居住の場として活用」することが記載された。そもそも「障害者権利条約に基づいて病棟を転換する」ことなど論理上有り得ないことであり、「病棟を居住の場にすること」はあってはならない。権利条約はそのようなことを求めていない。私たちは国際社会から一層の非難を重ねることになる人権侵害の道を歩み始めるこの政策について断固として中止を求める。
 それはいかなる条件付けを行おうとも歩み出してはいけないものであると確信する。
 また「検討会取りまとめ文書」で提案された試行事業について「この事業を自治体と連携して試行的に実施し運用状況を検証すべき」と記載されたが、試行事業そのものも実施すべきではない。
 なによりも、このような精神障害当事者に関る重要施策が、25人の構成員のうち精神障害者2人、家族1人、一方で医師は半数以上の13人という偏った構成の検討会において決定がなされたことについて、その正当性につき重大な疑義が生じている。今後、国や自治体において障害者施策を検討する委員会等においては、少なくとも半数以上を当事者・家族委員とし、当事者・家族の意見が反映されるよう強く求める。
 私たちは、引き続き、わが国の大多数の良識ある普通の人々と共同し、過剰な病床を抱える精神科病院の延命と福祉の名を借りた新たな隔離施設をつくり出そうとする本事業が撤回されるまで行動を続けることを決意する。
 
2014年7月3日

病棟転換型居住系施設について考える会

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《連絡先》長谷川利夫(杏林大学保健学部作業療法学科教授)
〒192-8508 東京都八王子市宮下町476 杏林大学 保健学部 精神障害作業療法学研究室内 TEL.042-691-0011(内線4534)〔携帯電話〕090-4616-5521  E-mail  stopbttk@yahoo.co.jp
http://blog.goo.ne.jp/tenkansisetu











6・26緊急集会速報 第11号「6・26緊急集会の報告とお礼」 

2014-07-09 18:33:46 | 6・26緊急集会速報
生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第11号(2014年7月9日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会


3,200人集まる!
6.26緊急集会の報告お礼

 2014年6月26日、病棟転換型施設反対を訴え3,200人が日比谷野外音楽堂に集まりました。そして、緊急アピールを採択しました。緊急集会開催が決定したのは6月4日、たった3週間の準備期間でした。しかし、北は北海道、南は沖縄、全国津々浦々から3,200人が集まり、精神科病棟転換問題について問題の声を上げました。院内に退院するなんておかしなこと、障害者権利条約批准したばかりの日本でとても許せない、やむにやまれず集まってきた……ということなのでしょう。
 さて、この緊急集会開催にあたって、多くの方々からカンパを頂戴しました。
 当日カンパ664,371円賛同カンパ208,182円(振り込みなどで寄せられたもの)で合計872,553円が集まりました。当日参加してくださったみなさま、当日は参加できなかったけれど、この集会の成功に向けて力を尽くしてくださった皆様に心よりお礼申し上げます。また、ご報告とお礼が大変遅くなったことをお詫びいたします。


普通の場所で暮らしたい!
病棟転換型居住系施設に反対し、人権を守るための緊急アピール

 我が国における障害のある人たちの人権が重大な危機にさらされています。
 現在、厚生労働省に設置されている「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に関る検討会」では、精神科病院の病棟を居住施設に転換する「病棟転換型居住系施設」構想が議論されています。
 検討会は、長期入院をしている人たちが、地域で安心した暮らしを実現するための検討が目的だったのですが、余った病棟どう使うのかという議論にすり替えられています。病院に入院している人が帰るべき場所は、「地域」です。現在ある病棟に手を加え、看板を「施設」と架け替えてもそこは「地域」ではありません。
 日本の人口は世界の2%にすぎませんが、精神科病床は世界の2割を占めています。日本に重症の精神疾患が多発しているわけはありません。1年以上の入院が20万人、10年以上の入院が7万人、諸外国なら退院している人がほとんどです。
 今すべきことは、長期入院を続けている人たちが、地域に帰るための支援態勢を整えることです。病棟転換型居住系施設ができてしまえば、入院している人たちは、病院の敷地内に留まることになってしまいます。そればかりか、統合失調症の入院者が激減し、余ったベッドを認知症の人で埋めようという経営戦略の一環として、次なる社会的入院が生まれていくことが危惧されます。
 我が国は、本年1月に障害者権利条約に批准しました。障害者権利条約では「他の者との平等を基礎として」という言葉が35回述べられ、第19条では、「障害者が、他の者との平等を基礎として、居住地を選択し、及びどこで誰と生活するかを選択する機会を有すること並びに特定の生活施設で生活する義務を負わないこと」としています。病棟転換型居住系施設はこれらに反し、国際的な非難をあびることになることは明らかです。さらに障害者権利条約を守らなくていいという前例をつくることにもなり、到底認めることはできません。もしもこのようなものを一旦認めてしまえば、日本の障害者や認知症の施策に多大な悪影響を及ぼすことは間違いありません。どんなに重い障害があろうと地域生活は誰にも侵すことのできない権利です。同時に家族に依存した支援のあり方を大きく変えていく必要があります。
 病棟転換型居住系施設は、人権をないがしろにする「あってはならない施設」であり、日本の障害者施策、認知症施策全般の根幹を揺るがす愚策に他なりません。私たちは、この施設構想の検討をやめ、社会資源や地域サービスの構築を急ぎ、だれもが地域に普通に暮らすことができるよう強く求めます。

2014年6月26日

生活をするのは普通の場所がいいSTOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会 参加者一同


病院は家じゃない!!

障害者権利条約に違反!!

病院でも施設でも死にたくない!!

誇りを持って街で暮らしたい!!

病棟転換施設は許せない!!



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《連絡先》長谷川利夫(杏林大学保健学部作業療法学科)
TEL.042-691-0011(内線4534)〔携帯電話〕090-4616-5521

遠慮なく、どんどん拡散をお願いします。
「病棟転換型居住系施設について考える会」ブログ
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病棟転換型居住系施設について考える会
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この『速報』は、複写、転送、転載、大歓迎です。ご自由かつ積極的にご活用ください。
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6・26緊急集会速報 第10号 『いよいよ明日!』

2014-06-25 15:48:06 | 6・26緊急集会速報
生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第10号(2014年6月25日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会



6.26緊急集会
いよいよ日!

 いよいよ緊急集会の当日まで残すところ1日となりました。

 全国各地の取り組みによって、緊急集会開催決定の4日から20日間(3回の土日を含む)のみなさんの大奮闘によって、明日の日比谷野音での「生活をするのは普通の場所がいいSTOP!精神科病棟転換型居住系施設!!6.26緊急集会」は、会場を“満杯”にする強い手ごたえが日々強まっています。また各地からの「反対声明」も増えています。

 マスコミの注目度も段々高まっています。

 明日の東京の天気予報は、「晴れ・曇り」です。日比谷野音を“満杯”にする環境は整ってきました。

 日比谷野音を確実に“満杯”にするためには、昨日参加呼びかけをできていない人たちに確実に呼びかけを行うことが必要です。

 また、自分の周りをもう一度みわたして、“呼びかけを忘れている人たちはいないか”、“参加の呼びかけをお願いできる人たちが残っていないか”、など振り返ることが必要です。どんな取り組みやスポーツでも、最後のスタートが勝敗の分かれ道です。

 『日比谷野音を必ず“満杯”に』をみんなの“合言葉”にして今日1日頑張りましょう。
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と き 2014年6月26日(木)正午開始
ところ 日比谷野音(野外音楽堂)(東京都千代田区日比谷公園内)
プログラム(0:00pm~3:00pm/11:00am開場) ※手話・要約筆記あり
●基調報告「なぜ、病棟転換型居住系施設を認めてはならないのか?」
●さまざまな立場の方から連帯のあいさつ~共感と応援のメッセージ~
●リレートーク1「私たちの声を聴いてください
~社会的入院を経験した当事者、そして家族・支援者の声~」
●リレートーク2「病棟転換問題と障害者権利条約を考える~障害の違いを超えて~」
●緊急アピール(集会終了後、代表団が厚生労働省に届けます)
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【6.26緊急集会】に参加される皆様へのお願い
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1.当日の天候に備えた準備のお願い
(1)雨の場合には、雨具等ご用意ください。座席も濡れますので、雨合羽のご用意があると、より快適に緊急集会をお楽しみいただけます。
衣類や足元が雨に濡れますと、知らない間に体温が奪われ、体調を崩す原因となります。 充分ご注意ください。
(2)晴天の場合には、日除け用の帽子をご用意いただくなど、直射日光への対策をお願いいたします。また、気温の上昇も予想されますので、水分や塩分の補給ができる準備をお願いいたします。

2.当日の開場時間と来場時間
 2014年6月26日(木)の開場は、午前11時となっております。
 この時間まで、日比谷野音の会場内に入ることができません。
約3,000人の来場者が見込まれておりますので、あまり早い時間に大勢の来場者がありますと、会場周辺の混乱が予想されますので、できるだけ開場時間である午前11時以降に、ご来場くださいますよう、ご協力をお願いいたします。

3.スタッフとしてご協力くださる皆様へ
(1)集合時間と集合場所
 当日、スタッフとしてご協力下さる皆様は、可能な限り午前9時に、日比谷野音のステージ前にお集まりください。
(2)昼食の用意
 誠に申し訳ありませんが、【6.26緊急集会】にご協力下さる皆様への食事のご用意はございません。
 昼食等は、各自ご用意いただくか、空いた時間に適宜摂っていただくことになります。
 集会が始まりますと、スタッフの皆様も集会に参加されると思いますので、買いに行ったり、食べに行ったりすることが難しいと思います。開会前(可能であれば来場前)に、会場付近のコンビニエンス・ストアー等(次ページをが参照ください)で調達されると良いかと思います。

6.26緊急集会は、参加者みんなでつくる会です。
お気をつけてお越しください。

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まだまだ続く、全国各地で反対声明!!
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6月23日
公益社団法人 大阪府精神障害者家族会連合会
当事者・家族等の声を充分に聞いて「社会的入院」の早期解消を実現してください
―「病棟転換型居住系施設」の提案に反対しますー
(厚生労働大臣、障害保健福祉部長、検討会座長 宛)

 長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会において、「病院で死ぬということと、病院内の敷地にある自分の部屋で死ぬことには大きな違いがある」という発言があったと聞きました。しかも、精神障害者の身近で生活を支えている関係者からの発言です。この発言には、驚きとともに憤りを感じています。

 精神科の病院において、空の出た病棟をグループホームなどに転換して、退院可能な人をそこに住まわせ、退院したことにしようというものです。

 いまこの検討会で議論されているのは、いつでも退院できる状態にあるが、引き続き入院を重ねている「社会的入院」の状況にある7万人もの人たちの、地域生活への移行をどのようにして実行して行こうかなということです。

 これがなかなか実現しない中での発言です。なぜ退院促進が実現して行かないのか。
それは、精神障害者が地域で生活できる施設と、彼らの生活を支える人的資源を整備してこなかったからです。

 委員会の論議の中心は、地域移行を確実にスムーズに進めるための地域の受け皿をいかに整備していくのかであるべきだと思います。

 「どこで死ぬのか」でなく、「どこで生き、どこで生活するのか」が問われていると思います。
今回、わが国も批准した国連の「障害者権利条約」においたも、第19条「自立した生活及び地域生活への包容」において、「障害者が、他の者との平等を基礎とし、居住地を選択し、及びどこで誰と生活するかを選択する機会を有すること並びに特定の生活施設で生活する義務を負わないこと」と述べています。正しく「どこで生活するか」について他の者との平等の権利を有するとしているのです。

 厚生労働省及び当該の検討部会において、「社会的入院」を真に解消する方策について、当事者、家族の声を聞いて、真摯な議論を積み重ねられることを切に要望します。

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「6.26」に続け!
6月30日(月)、九州・福岡で緊急集会開催


「精神科病棟転換型居住系施設」問題を考える緊急の集い

平成26 年6 月30 日(月) 午後7 時~9時  《参加費 無料 申し込み不要》

福岡市市民福祉プラザ ふくふくプラザ602(福岡市中央区荒戸3-3-39 Tel 092-731-2929)

【基調報告】 倉知延章 氏(九州産業大学教授)

【呼びかけ人】石松 周(障害者の生活と権利を守る会福岡県連絡協議会会長)、古賀知夫(きょうされん福岡支部副支部長)、下川悦治(日本てんかん協会福岡支部副支部長)、白石雄二(すずめのお宿・家族会世話人)、野澤重信(福岡市精神保健福祉協議会会長)、藤田幸廣(NPO法人自立生活センター福岡代表理事)、八尋光秀(弁護士)、山梨宗治(NPO法人全国精神障害者ネットワーク協議会事務局長)、和田幸之(統合失調症患者)、和田智子(こころの病の患者会うさぎの会会長)、有吉時寛(社会福祉法人福岡あけぼの会理事長)、一木 猛(公益社団法人福岡県精神障害者福祉会連合会会長) 星野秀治(元帝京平成大学・社会保障法学) (6月16日現在)

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病棟転換型居住系施設について考える会
stopbttk@yahoo.co.jp
6月26日(木)は、みんなで日比谷野外音楽堂(東京都・日比谷公園内)へ!!
《手話・要約筆記あり》
この『速報』は、複写、転送、転載、大歓迎です。ご自由かつ積極的にご活用ください。
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