病棟転換型居住系施設について考える会

世界に誇る日本の精神病院の病床数と長期入院者の問題とは…。削減した病床を病院敷地内の居住系施設に転換する問題とは…。

「病棟転換型居住系施設」について考える会 声明文

2013-11-23 15:16:48 | 声明文
声明文

 本年6月に改正された精神保健福祉法では、厚生労働大臣が「精神障害者の医療の提供を確保するための指針」を定めることとし、その策定のために「精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会」が設置され議論が行われてきています。
 さる10月の同検討会では、「病棟転換型居住系施設」導入を求める声が飛び出しました。
 「病棟転換型居住系施設」は、今ある精神科病院の精神病床を介護精神型施設、宿泊型の自立訓練施設などにしていくものです。
 言うまでもなく、精神科病院に入院している人が帰るべき場所は、「地域」です。現在ある病棟に手を加え、それを「施設」としてもそこは「地域」ではありません。
 私たちは、精神科病院に入院している人々を地域に返すことをしないで、このような施設を導入していくことに危険を感じています。
 また、精神科病院のなかで増加しつつある認知症の方々も、真に地域で暮らせるようにしていかなければなりません。
 私たちは、「病院から地域へ」という我が国の医療の方向性と逆行する「病棟転換型居住系施設」導入の動きに反対し、市民一人一人が、真に地域で生活ができる社会が一日も早く実現するよう強く求めます。

 以上
 2013年11月23日
「病棟転換型居住系施設」について考える会