病棟転換型居住系施設について考える会

世界に誇る日本の精神病院の病床数と長期入院者の問題とは…。削減した病床を病院敷地内の居住系施設に転換する問題とは…。

6・26緊急集会速報 第5号

2014-06-17 11:07:15 | 6・26緊急集会速報
生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第5号(2014年6月16日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会


Nothing About Us Without Us
私たち抜きに私たちのことを決めないで


厚労省検討会での強行は許さない!!
ますます拡がる「病棟転換型居住系施設」への怒りの声


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6月16日
愛知障害フォーラム(加盟27団体)
私たち抜きに私たちのことを決めないでください
検討会の拙速な結論付けに反対する声明
(厚生労働大臣、障害保健福祉部長、検討会座長 宛)

 現在、同検討会において「病棟転換型居住系施設」に関し、17日にもまとめようとしていることが一部マスコミで報道さています。

 この問題は、精神障害者と家族にとって根の深い問題であり、全国精神保健福祉会連合会はもとより、全国の家族会組織において現在進行形で意見の取りまとめを行っています。

 こうした状況を置き去りにして、拙速に結論を導く出すことは「国連の障害者権利条約の締結国」としてあるまじき行為であり、厳重に抗議いたします。

 長期精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る問題は、この10年間、厚生労働省が7万人といわれる社会的入院の解消を目標に取組んできましたが遅々として進んできませんでした。精神障害者と家族の苦しみは基本的には何も変わっていないといっても過言ではありません。何故、日本だけが突出して病床が多いのか、何故地域移行が進んでこなかったのかという本質的問題が検証されないまま「病床転換型居住系施設」が検討されていることに大きな違和感を禁じ得ません。

 病院経営の視点からこの問題が取り上げられていることは本末転倒の議論であり、議論のあり方を根本的に見直して頂きたいと思います。

 大切なことは、精神障害者と家族が必要としている社会的支援に謙虚に耳を傾け、病気や障害があっても人として安心して暮らせる具体的施策を検討することです。
私たちは、拙速な結論付けに抗議するとともに、「病床転換型居住系施設」問題を白紙に戻すよう要請いたします。

【愛知障害フォーラムの概要】
愛知障害フォーラム(ADF)は、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などの障害種別や立場、考え方の違いを超えて、障害当事者や家族の団体、そして支援者などの関係団体が一緒に、愛知県下の障害者施策の推進と、人権保障を推進することを目的に2008年8月30日に日本障害フォーラム(JDF)の愛知県版として設立された障害者団体です。

愛知障害フォーラム(ADF)加盟団体
~27団体~
(順不同)
・(特非)愛知県自閉症協会・つぼみの会
・愛知県手話通訳問題研究会
・(-社)愛知県聴覚障害者協会
・愛知県知的障害者育成会
・愛知県盲ろう者友の会
・(社福)AJU自立の家
・きょうされん愛知支部
・(社福)愛知県盲人福祉連合会
・名古屋市視覚障害者協会
・(特非)名古屋市精神障害者家族会連合会
・(社福)名古屋市社会福祉協議会
・(社福)名古屋手をつなぐ育成会
・(特非)名古屋難病者・中途失聴者支援協会
・(特非)わっぱの会
・愛知県重症心身障害児(者)を守る会
・愛知県重度障害者団体連絡協議会
・愛知県障害児(者)の生活と権利を守る連絡協議会
・(-社)愛知県身体障害者福祉団体連合会
・(特非)愛知県精神障害者家族会連合会
・(特非)愛知県難聴・中途失聴者協会
・(特非)愛知県難病団体連合会
・中部脊髄損傷者協会
・名古屋市肢体不自由児・者父母の会
・名古屋市聴言障害者協会
・(社福)名古屋市身体障害者福祉連合会
・日本手話通訳協会愛知県支部
・ポリオ友の会東海

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6月16日
和歌山県精神障害者団体連合会
和歌山県精神保健福祉家族会連合会
和歌山県社会福祉士会
和歌山県共同作業所連絡会
「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を
確保するための指針」に対する共同声明
(厚生労働大臣宛)

 世界で最も精神科病院の平均在院日数が長いなど、遅れを取っている我が国の精神医療はいまなお入院中心と言わざるを得ません。改めて長期社会的入院患者の問題は人権問題として本質を捉えなおし、早急に解決が求められなければなりません。

 これまでも2006年の「退院支援施設」、2012年の「介護精神型老人保健施設」、そして、今回の「病床転換型居住系施設」の提唱はいずれも病院の敷地内での退院であり地域で当たり前に生活を送るものではなく到底認めるわけにはいきません。今日の病床転換問題についてまず私たちがすべきことは当事者の言葉に耳を傾けることです。

 和歌山で精神科病院の長期入院を経て地域生活を果たした2人は次のように証言しています。「精神科の治療とは何か―閉じ込めて、あきらめさせて、意欲を無くさせることか」「退院への意欲を失わず、自分を奮い立たせたのは、入院中から外の作業所へ働きに行き、給料をもらったことである」病気を抱えながらも地域で普通に暮らしたい、働く場を保障してほしい切実な二人の証言は≪精神科治療そのものへの疑い、治療が終わっても、長く入院していることの弊害≫≪全人間的復権(リハビリテーション)は地域の生活の場でこそ行われるべき、そこでこそ回復していける≫という真実が語られています。

 空き病床を埋めるために福祉施設や訓練施設に転換する経営優先の発想ではなく、障害者の人権保障にもとづく施策を実施されるよう以下の諸点を強く求めます。

1 障害者権利条約および障害者総合福祉法の 骨格に関する総合福祉部会の提言(以下骨格提言/2011年8月)に照らし合わせて、精神障害者の人権を守り、地域生活の自由の保障をすること
 障害者権利条約は「居住地を選択」でき「どこで誰と生活するかを選択する機会を有」し、「特定の生活施設で生活する義務を負わない」「一般住民向けの地域社会サービス及び施設が、障害者にとって他の者との平等を基礎として利用可能であり、かつ、障害者のニーズに対応していること」を求めている。
 病床転換して院内に居住、もしくは中間施設、訓練施設ができても、それは看護治療する者と患者という関係の続く入院の延長に他ならない。地域生活の自由の保障を奪う重大な人権侵害であることを明確にしなければならない。

2 精神障害者の社会的入院の解消は、国策として早急に推進すること
 骨格提言は国が社会的入院、社会的入所を早急に解消するために「地域移行」の促進を指摘している。
① すべての障害者は、地域で暮らす権利を有し、障害の程度や状況、支援の量等に関わらず、地域移行の対象とする。
② 社会的入院、社会的入所を早急に解消するために「地域移行」を促進することを
 が責任を持って行うこと。
③ 国は、地域移行プログラムと地域定着支援について重点的な予算配分を行うこと。

3 精神科特例を廃止し一般病院と同等の職員配置基準、医療報酬にすること。
 精神科では一般科と比較して医師の数は三分の一、看護師は二分の一でよいとされている精神科特例を直ちに少なくとも一般科と同水準にして一人一人の入院している精神障害者に対して良質な医療がなされるよう病院内の環境整備行う。

4 精神障害者の長期社会的入院を生み出さないために、すべての入院患者に対して、入院と同時に退院後の社会的支援を視野に入れた、退院計画を作成し実行すること。
 病院は治療の場であり、治療が終われば、すみやかに退院して福祉が地域で生活を支援する。リハビリテーションは地域生活の場で行う。医療保護入院患者だけでなくすべての入院患者に対して、入院と同時に退院後の社会的支援を視野に入れた、退院計画を作成し実行すること。

5 精神障害者の社会的入院を削減し、退院促進するために、不足する地域の社会資源とマンパワーに対してこそ、国が予算措置を行うこと。
 福祉の質を担保するために、それに見合った予算を確保すること。骨格提言では「国は、障害者総合福祉法において、障害者が地域生活を営む上で必要な社会資源を計画的に整備するため本法が実施される時点を起点として、前半期計画と後半期計画からなる「地域基盤整備10ヵ年戦略」(仮称)を策定」せよとした。
 国は、病床転換して「地域生活への移行」を進める愚策をとるべきではなく、改めてここに立ち返って本来の地域生活への移行を推進するよう強く求める。

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生活をするのは普通の場所がいい
STOP!精神科病棟転換型居住系施設!!
6・26緊急集会

新しい時代を
ここからつくる!!
と き 2014年6月26日(木)
正午開始(午後3時終了予定)
ところ 日比谷野音(野外音楽堂)
(東京都日比谷公園内)


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6.26緊急集会開催にあたって、
各県の家族会が次々立ち上がっています。


 これまで、東京、埼玉、大阪、奈良などの家族会が参加の意思を表明していますが、今回は愛知県の家族会会長から力強いコメントが届きました。

 「あいかれん(愛知県精神障害者家族会連合会)は、先の理事会であいかれんとして6.26緊急集会に参加することを決定し、木全会長を派遣することとしました。
めいかれん(名古屋市精神障害者家族会連合会)の堀場会長含め、5人から7人が参加予定です。」

 「生活をするのは普通の場所がいい STOP!精神科病棟転換型居住系施設!! 6・26緊急集会」は、そこに参加をする人全員でつくる会です。
 障害のある人たちが、病院や施設で生活することを強いられてきた時代を終わりにしたい。もう本当に終わらせなければならない。――そんな思いを持つ人たちで開く会です。
 来る6月26日(木)、東京都千代田区の日比谷公園の中にある日比谷野音(野外音楽堂)に集い、障害のある人も、障害のない人も、みんな対等な市民として暮らしていける、そんな社会をつくっていくために語り合いましょう。そのときを多くの人たちで分かち合い、新しい時代への一歩を踏みしめたいと思っています。
 参加することを決めた方は、ぜひ周りにいる人に誘いの声をかけてください。一緒に会をつくっていきましょう。

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《6・26緊急集会賛同金カンパのお願い》
この緊急集会は、精神科病棟転換により、精神障害のある人たちを長期にわたり病院に留め置く施設づくりに強い危惧を抱き、本来求められている一日も早い退院と地域生活への移行を願う有志による「病棟転換型居住系施設について考える会」が開催するものです。私たちの活動は、特定の組織等からの財政的支援によるものではなく、多くの方々の賛同により進められています。資金面におきましても、ぜひとも多くのみなさまからのご賛同とご協力を賜りたく、心よりお願い申し上げます。(一口千円。できるだけ複数口でのご協力をいただければ幸いです)。
【振込先:郵便振替】(口座番号)00510-9-85529
(加入者名)病棟転換型居住系施設について考える会
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病棟転換型居住系施設について考える会
stopbttk@yahoo.co.jp
6月26日(木)は、みんなで日比谷野外音楽堂(東京都千代田区日比谷公園内)へ!!
この『速報』は、複写、転送、転載、大歓迎です。ご自由かつ積極的にご活用ください。







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1 コメント

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ある意見 (ある人)
2014-06-26 17:41:40
私が思うこととしては、自由な生活だけが幸せでないと思う。いきなり退院して厳しい社会で生きたり、働いても辛い過去や経験を思い出し辛かったリ、外に出るよりも病院の中にいた方が幸せの人もいり、一概に言えない、と思う。それよりも働いたりして傷つけた会社などが一円でも多く福祉のためのお金を出し、助けてくれた方がずっといい 特に障害を持って働き、嫌がらせを受け病状が悪化した私には。
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