自然と音楽と・・/天山

大自然と音楽がテーマのブログです。

Beauty(美しいもの:後藤俊夫監督作品)

2009-02-04 | 芸術
同じ故郷、伊那谷の大先輩から手紙が届きました。
8年の歳月をかけて製作した映画『Beauty』が完成し、上映にこぎつけたのでぜひ観て下さいとの事でした。観に行くのが楽しみです。近くなりましたらまたこのページに載せますが、東京は、シネマトース六本木、銀座シネパトスで2009年3/14日から、名古屋は名演小劇場で2月14日から、福岡はソラリアシネマで3/7日よりで、大阪、長崎で順次公開していくそうです。監督とは昨年ごいっしょする機会がありまして、もう次の作品の構想が出来ているとの事で、これからも色々楽しみです。主演は歌舞伎俳優のあの片岡孝太郎さん
同じ松嶋屋の片岡愛之助さん
他にも雰囲気ただよう人気女優の麻生久美子さん

らなど、するどい演技の著名な役者さん方が出演との事です。
前回の『こむぎいろの天使』がインド国際児童映画際シルバーエレファント賞を受賞されてからもう8年も経つなんて本当に早いものです。
映画『Beauty』公式サイト
後藤俊夫監督の今までの作品
Wikipediaには山本薩夫監督の助監督として活躍され、その後『またぎ』など数作品の説明が書いてありました。
後藤俊夫監督の事
歌舞伎と言えば冷泉さんという当時文学座の役者さんのバック演奏で、長谷村の「中尾歌舞伎」といっしょに舞台をつとめた事があって、懐かしく思い出しました。当時村役場の友人が主役をはっていて自分の地元でもあるので、そういう友人を応援するような感じで楽しかったし、こんな文化がかなりの昔から根付いていた事に驚きもありました。我が故郷『伊那谷』の原風景を表現したこの映画、ぜひご覧ください。

ホログラフィー(石井勢津子)

2009-01-30 | 芸術
先日1月26日に終了した国立新美術館で行われた文化庁主催の展覧会に、私のCDジャケットに作品を提供して下さった石井勢津子さんが参加されたので見に行って来ました。さすがに国立の施設。入ると民間では出来ないような大掛かりなロビーです。カフェも空間に浮いているような感じで斬新でした。「DOMANI・明日展」と名付けられた15名の展覧会は高さ8mもある広々としたブースの中で行われ、現代アートの美しさを堪能しました。石井作品は光と影と、絵画に動きを与える点でその美しさや華やかな印象を受け、きっと若い女性にも人気なんだろうなと思う反面、歩いて作品を眺めるとその立体的なホログラフは動画になって迫ってくる迫力があってきっとあらゆる人に何かしらのインスピレイションを与えるのだなと実感しました。昔からの友人夫婦といっしょに行ったのですが評判はおおむね良好で、その後石井さんを交え定番の楽しいうたげに時間を忘れてしまい、危うく終電を逃すとこでした(⌒-⌒;)この美しい石井作品は、常設で東京工業大学の東京工業大学百年記念館で見る事が出来ます。↓

http://www.libra.titech.ac.jp/cent/welcome2.html
とか
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/it/k_0510.html


車山から松本方面(美ヶ原方面)

2008-08-08 | 芸術

真ん中に見える道はビーナスラインの松本方面を車山から見たところです。
このビーナスラインと言えば茅野市から登って諏訪に降りてくるのもいいですが、時間があるなら美ヶ原経由で松本方面に抜けても美しい景色を見る事が出来ます(松本からだと浅間温泉から行けます)。
ところで、その途中にある美ヶ原高原美術館には現在でも石井勢津子氏のホログラムアート作品が収蔵されていたのを思い出しました。少し前まで常設されていたので今でも見られるかもしれません。私はこの石井作品に音楽というか音ををつけた事があって、それは音のアートという感じで注文は厳しいけれどクリエイティヴな楽しい仕事でした。(美ヶ原での展示作品はその模様を収めた映像に音楽をつけました)。他の美術館ではこの石井作品に音響としてアートに参加した事もありますが、当時は珍しい立体音響を駆使し、音製作の専門家としてイメージ的な音空間を作っていた事が今の自分の作品にも影響を与えています。現在、音楽ソフトが発達したので立体音を作るのはさほど難しい事はありませんが、音自体はマイクで現場録音したり、音の動きは無響室(音が響かない特別な部屋)でマイクを振り回して作っていたので、かなり苦労した記憶があります。デジタルがどんなに普及してもマイクはアナログだし、音はイメージの音を探したり、その現場まで行って録音するのはアナログなんですが、近頃は種類豊富な音源が安価で売っているのは便利ですね。それでも、イメージに合わなければわざわざ作ったり録ったりでアナログがなくなる事は無さそうです。

この石井勢津子氏を紹介するページはコチラです。

東山魁偉作品の壁紙

2008-08-04 | 芸術

今日も暑い一日でした。
東山魁偉館前の噴水です。少しは涼しいでしょうか?
(題名とはあんまり関係ありませんが(⌒-⌒;)

東山作品のデスクトップ壁紙がありました。
http://higashiyama-kaii.com/download.html
で4種類の壁紙がDLできます。(2008/8/4現在

生誕100年東山魁夷展

2008-08-03 | 芸術

善光寺参りと言えば、善光寺の隣には信濃美術館があり、そこには東山魁夷館があります。今回は「生誕100年東山魁夷展」なので東山画伯が信濃美術館に寄付された常設の作品に加え、日本中の東山作品が集まる数少ない機会(開催期間:平成20年7月12日(土)-平成20年8月31日(日))なので、ここまでやってきました。ここもすごく暑かったですが、今年の東京国立近代美術館の混雑に比べれば人が少ないので気持ちが楽です、TVで放送されたというドキュメンタリーの中から作品に合わせて編集されたという東山画伯本人肉声での作品説明を聞きながらゆっくりと堪能する事ができました。少し前、吉永小百合さんがやっていたシャープの「日本の液晶TVは美しい」というTVCMで、美しい湖のほとりに白い馬がいる絵と写真が重なっている映像がありましたが、あれは奥蓼科御射鹿池を描いた「緑響く」という作品だそうです。本物の絵はもちろん映像以上に美しいものでした。
そんな中でも東山作品の中で私が好きなのは「残照」です。戦後肉親すべてを失った画伯が自然との一体感を得た時に描いたというこの作品。落日の思いなのか、それとも悟りなのでしょうか。この作品についてではありませんが、画伯が肉声で作品の説明をしている中、「生きているという事は全てが流動的でとどまる事がありませんが、永遠という時が止まった状態は死しかありません」という言葉は心に残りました。
今回は写真はもちろん美術館の中は撮影できないので、美術館左にあった建物の看板です。飾られている「道」・・これもいい。

長野県信濃美術館 東山魁夷館での「生誕100年東山魁夷展」はココ

キースへリング

2007-10-15 | 芸術
少し時間を作ることが出来たので、前から行きたかった山梨県北杜市小淵沢町のキーフォレストにあるキースヘリング美術館を見学してきました。写真はその美術館内の売店の様子で、係員の方に許可を頂いて撮影したものです。館内に入ると入った人に光があたってその本人がアートになる真っ暗な部屋から始まり、かすかな照明に照らされた色の無い作品を置いた部屋を通り過ぎ、他の明るい展示ブースをゆっくり歩いて作品を堪能してきました。キースへリングといえばニューヨーク地下鉄への落書きアートや、崩壊前のベルリンの壁に描かれた手をつなぎあった人々の絵なんかを思い出します。彼の作品に私が惹かれるのはその単純化されたとてもシンプルなデザインです。ピカソなどと同様、普通の絵画をまともに描けばとてもレベルの高い表現ができるのに、どうしてこういうシンプル化させ、無駄を無くし切ったデザインでメッセージを送る事が出来るのでしょうか? 私が感じるのは古代の壁画や中国古代の亀甲骨文字などに見られるシンプルで意味が分かり易いデザインとも通じるのではないかという事です。友人の芸術家からもそういったデザインを作り出す事はとても難しいのだと聞いたことがありますが、ここまでの表現に到達するのは並大抵の事ではなかったと思います。
キースへリングは31歳という若さでエイズによってこの世を去ってしまいましたが、エイズと診断されてからの彼はエイズ予防や撲滅運動に積極的に携わり、その頃の作品も人々が手をつなぎあったデザインとか、色使いはどこか暖かいイメージが伝わってくるものが多くて私はとても好きです