猫だらけの日々

6にゃん'sとの毛だらけの生活

つらく、あまい思い出

2012-12-22 03:52:53 | 過去猫
最初に猫を飼ったのは高校生の時だった。
学校帰りにミャーミャー鳴いてる子猫を拾った。
無類の動物好きなので拾って帰りたかったのだ。
今思えば、誘拐だな。
そのまま放っておけば母猫が迎えに来たかもしれないのに・・・

とりあえず、初めてなので何も分からず、
可愛いってだけで飼い始めた。
おかげで、トイレの粗相はするわ、餌は食わないわ、
今思えば、私の対応が悪かったのは言うまでもない。

でも、すごくかわいかった。
家で猫好き、動物好きは私だけだったので
誰の協力も得られず、悲しい思いをした。
そして、この子にも最終的に可哀相な仕打ちをした。

生後1カ月くらいの子猫だった。
最初、2回くらい脱走して、前のお宅の犬小屋に逃げ込み
そこのワンちゃんにシャーシャー威嚇して
そこのお家の方に連れられて戻ってきたりした。

しばらくして、夜、2階のベランダに大きな白猫が現れるようになった。
この仔に会いに来たのだ。
きっと可哀相に思って心配して会いに来ていたのだろう。
なんか、猫の世界の不思議、まったく血のつながりもないのに、
その猫の優しさ、神々しくみえた。
この猫さんとは、その後ずっと仲良くしていたようだ。

拾ったこの子は、茶トラで名前を“ちび”とつけた。
大島由美子の「綿の国星」のファンだったのだ。

こんな誘拐犯の私だが、ちびはよく懐いてくれた。
その頃、おもちゃで遊ばせる、という感覚が無くて、
体当たりで、猫と遊んでいた。私も遊んでいたのだ。
特に、階段かけ上がりごっこは、私たちのお気に入りだった。

雄猫だったので、少し大きくなると外に出たがり
そのうち、丸1日、帰ってこない日もあった。
当時はすごく心配して、なるべく外に出さないようにしたが
今思えば、ハタ迷惑である。
猫の付き合いというものがあるのだからね。

散歩にはよく行った。
もちろん、リード(綱)などしない。
まるで、デートのようだった。
そう、飼い主とペットというより、恋人みたいだった。
わたしも猫だったら良かったのに。

そして月日が経ち、私は短大生になった。
神奈川で一人暮らしをすることになり、もちろん、猫はご法度。
姉は社会人で、毎日夜遅く、
父は仙台に単身赴任になり、
家には動物が大嫌いな母だけとなり、
ちびの居場所が無くなった。

急遽、父が仙台に連れていくことになり、
たまにしか会えなくなってしまった。
本当に、年に数回しか・・・。

父も猫を可愛がる人ではなかった。
そして、いつしか行方知れずとなった。
遠い北の地で、寒かろうに・・・

ごめんね。ちび。
私が拾ったばっかりに、辛い思いをさせてしまったね。
私がもうちょっと頑張って駄々をこねていれば
お前ともう少し、一緒にいられたかな?

だいすきだったよ。
今でも、本当に。




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