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東京夢工房

今までに前例がない,市場もない,概念もないものへチャレンジする夢追い社長のブログ。

皆様,お疲れ様

2006-06-12 14:58:34 | 風見鶏

ラ・メール
穏やかな海の潮さえに似たそのゆったりとしたスローテンポのピアノの調べが始まると,それまで車内に満ち溢れていたガタンゴトンという規則的な音がスーと消えた。 無音の中で車窓の景色だけが変わっていく。 話をしている人もいるはずだが,まったく静寂のようにさえ感じる。 まるで映画の1シーンに迷い込んだ気分である。

アリーヌ
勇気を持てよ!自信を持てよ!と諭すかの如きしっとりとした調べにつられて,無音の中に人々の顔が見えてくる。 夕刻の下り電車であるから車内には学生の姿は少なく,勤め帰りの人で混雑している。 新聞や文庫本を読む人,携帯でメールを打つ人,暫しの睡りを取る人,その誰もが無口であるが,今日もしっかりと仕事をしたよ!って語っている。 静かな調べに誘われそんな風に思いを馳せる。

秋の囁き

物悲しい調べで始まる。 鍵盤を思いっきり叩く力強いタッチなのに
,それでいて悲しい。 そのとおりに,今日一日精一杯戦った企業戦士の疲れた姿が見えてくる。 レールの継ぎ目を通過する音も今は聞こえない。 じっと耐えているその顔は皆,明日への希望など特にないよと訴えている。 夕暮れの1シーンを想像させる暗いトーンで調べは終わる。

そして,ドランの微笑み
調子は一転する。 次第にアップテンポになる。 気持ちが次第に高ぶる。 さあ,頑張ろう!明日があるさ!君がいるから家族が幸せなんだよ! そんな励ましの言葉に似たピアノのリズムは,「皆様,お疲れ様」と言っているようである。

リチャード・クレイダーマンのピアノの調べは,不思議と余計な音を消す力がある。 映画のシーンに似せて,目前にその人だけの劇場を展開する。
私にはこんな画面が見えてくるのだが。


虹のバク