福田首相が,国賓で来日中の中国胡錦濤国家主席から北京オリンピックの開会式に参加するかと問われ,“まだ3ヶ月も先のことで,前向きに検討する”と答えたと伝えられたが,これに苦笑したのは私だけではあるまい。
チベット問題などで中国を取り巻く情勢が不透明な背景から,福田首相としては現時点での誠実な回答なのであろうが,状況が逆で,胡錦濤国家主席なら,”御国の一大イベントですから,喜んで参加させて貰いますよ”のような具合で,相手国民の好印象を誘うに違いない。 その後の情勢変化で参加が難しくなっても,それは別途の話と割り切る。
真面目だけの対応では外交は危う過ぎる。嘘はいけないが,図太さは必要であり,時に腹芸も必要だろう。 また,日本的思考は必ずしも世界に通じない。 特に“考えておく”は,柔らかいお断りの表現に聞こえる恐れがある。 Yes,No を明確に表意して,必要ならその後に条件をつける海外の交渉手法からすれば,この発言では,北京五輪の成功を期する胡錦濤国家主席には失礼なものではなかったか。 外交辞令に外交辞令で応えていない。
普通なら3ヶ月程度先の首相の日程は確定しているはずだが,昨今の日銀総裁の人事やガソリンの道路特定財源の取り組みを見ていると,本当に3ヶ月先が読めていないのではと疑ってしまう。 真面目なトップであれば,ブレインがしっかりとその役目を担わなければならない。 これは企業も国も同じである。
虹のバク
チベット問題などで中国を取り巻く情勢が不透明な背景から,福田首相としては現時点での誠実な回答なのであろうが,状況が逆で,胡錦濤国家主席なら,”御国の一大イベントですから,喜んで参加させて貰いますよ”のような具合で,相手国民の好印象を誘うに違いない。 その後の情勢変化で参加が難しくなっても,それは別途の話と割り切る。
真面目だけの対応では外交は危う過ぎる。嘘はいけないが,図太さは必要であり,時に腹芸も必要だろう。 また,日本的思考は必ずしも世界に通じない。 特に“考えておく”は,柔らかいお断りの表現に聞こえる恐れがある。 Yes,No を明確に表意して,必要ならその後に条件をつける海外の交渉手法からすれば,この発言では,北京五輪の成功を期する胡錦濤国家主席には失礼なものではなかったか。 外交辞令に外交辞令で応えていない。
普通なら3ヶ月程度先の首相の日程は確定しているはずだが,昨今の日銀総裁の人事やガソリンの道路特定財源の取り組みを見ていると,本当に3ヶ月先が読めていないのではと疑ってしまう。 真面目なトップであれば,ブレインがしっかりとその役目を担わなければならない。 これは企業も国も同じである。
虹のバク