田添菜穂子の一期一会

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宮城県山元町に行く ⑤完 避難所コンサート 

2011-06-09 14:33:08 | 東日本大震災について

ラジオ出演のあとは、避難所でのミニコンサート。

避難所となっている山元町公民館につながる勤労青少年ホームという施設のロビーで、

椅子を並べて開催させていただきました。

平日、昼下がりということもあり、比較的年齢の高い皆さんに集まっていただいて、コンサート開始。

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1、花
2、Amazing Grace
3、Time to say goodbye
4、Moon River

5、見上げてごらん夜の星を

6、赤とんぼ

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最初はぽつぽつとだったお客さんも伸びやかなソプラノの美しい歌声を聞きつけて、吹き抜けの二階から、階段にもたれながら、と椅子が足りなくなるぐらいの盛況ぶりでした。

何度聴いても穏やかで癒される半田さん、渡邉さんの歌声、

そして、ムーンリバーでは、長い長いジャジーな前奏を即興で石黒さんが奏でてくれて、

私は感動してしまって、後半は涙をふきながら聞き入っていました。

司会というほどではありませんが、コンサートのはじめや、曲の間に私が出演者の皆さんとお話をはさませていただきながら進行しましたが、最後の曲の前に、出演者の皆さんから、

山元町に来た感想や、メッセージをいただきました。

打ち合わせなく話を振ってしまって3人の方は、ちょっとびっくりされたかと思いますが、

三人三様、ご自分の言葉で、一日を振り返り、私の心にもずしんと響くステキな言葉を皆さんに伝えていただきました。

言い訳になりますが(!)それがおできになる方々だと見込んで、お話を振らせていただきました(!!)

ここで伝えるメッセージを心の中にお持ちだからこそ、被災地にいらっしゃる決心をして、

実際に、ここに立っている。

三人の方には、改めて、深い感謝をし、心からの尊敬の気持ちを感じています。

この日を振り返った半田さんのブログはこちら。

http://miwako24.blog114.fc2.com/blog-entry-361.html

石黒さんはツイッターでつぶやいてました。

http://twitter.com/#!/akiraishiguro

 

そして、3人の方々にお話を聞いて客席を振り返ると、コンサートが始まる前よりも

ずっとずっと表情が柔らかくなり、中には満面の笑みを浮かべた山元町の皆さんのお顔が!!

皆さんは、歌にいやされ、私がこの笑顔を引き出したわけではないけれど、そのお手伝いがちょっとでもできたのなら、ほんとうにほんとうにうれしい。

山元町にこようと思って、そして、それが実現できて、そして、たくさんの笑顔が見られて、本当によかった。

コンサートが終わると、もう新幹線の時間が迫っています。

「本当は手渡ししたかったのですが、時間がないので、避難所で暮らしている子供たちにぜひこちらをあげてください」ともってきた絵本を町役場のこども教育の担当の方に託すと、

『避難所もですし、保育園でも足りなくて・・・本当に助かります。ありがとうございます』と、

喜んでもらっていただけました。

コンサートを聴いていた高橋厚さんは、「じゃ、次は山元町の山下中学校に立派なホールがあるから、あそこでコンサートを開こう!緞帳上げ下げして本格的にさ!」とおっしゃり、

「いいですね!じゃ、次はもっと大勢の音楽家の皆さんをお連れしましょう!」と私も意気込んで、再会を約束して笑顔でお別れしました。

この日は、たくさん泣いたけれど、それ以上にたくさん笑顔も見たし、笑い合えたことが、本当に幸せでした。

役場の敷地の中には、建設が始まっている建物もあり、復興が目にも見えて進んでいます。

また、被災している皆さんは前を向いてがんばろうと、明るさを持って日々暮らしてらっしゃいます。

でも、皆さん、それぞれ失った人、失ったものの悲しみをこらえながら、前を向いていることを

その深い深い悲しみを 私は忘れてはいけないな、と、改めて感じたのでした。

明日からも、私にできることをやり続けていきたいと思います。

 


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