11月に発売されたブラックニッカの限定品「アロマティック」をいただきます。
ブレンダーズスピリット、クロスオーバーに続く、ブラックニッカ限定品第3弾。
「華やかな“宮城峡モルト”や、甘く伸びのある“カフェグレーン”などをブレンドし、
華やかでフルーティーな香り、甘くやわらかい味わいに仕上げ」たとのこと。
ブレンダーズスピリットが「重厚」クロスオーバーが「刺激的」な味わいだったことから
今回は「優美」がテーマでしょうか。
ここまでは値段以上の当たりが続いているこのシリーズ。期待できますね。
(この深い赤にローリー卿の肖像が絶妙に似合わない!笑)
麦の甘い香りと、パイナップル、レーズン、りんごの果実香。
口に含むとややビターさが先行した後にシェリー系、
さらに酸味、奥からカフェモルト由来と思われる
メロンのような独特な芳醇さが押し寄せる。
余韻に掛けては先述のメロンが残りながらも追い掛けてくる酸味、渋み。
柔らかくモルトの香るフィニッシュ。
重厚からは掛け離れていますが、華やかな中にもドラスティックに
様々な味わいが押し寄せるところを「アロマティック」と形容したように思います。
シェリー樽を含む宮城峡モルトをキーモルトにバーボンのリフィルを下地にし、
カフェモルトやカフェグレーンでボトムを支えるブレンドでしょうか。
価格は税込で2000円を切るくらい。
ニッカのラインナップでは比較的数がない(スーパーの下)セグメントで狙い所ですが
上にはスコッチの12年もの、下にはブラックニッカスペシャルや角瓶といった
ポピュラーな銘柄が多い中、限定品で打って出るニッカの戦略が伺えます。
アサヒの公式の通り、ライト層がメインターゲットとされており、飲みやすく
柔らかな香りが印象的な銘柄ですが、味わいは竹鶴NAの下位互換と言った印象。
とは言っても、ボトルで1000円前後違うことを考えれば、入門編としては
十分な出来なのではないでしょうか。おそらく原価率は高めに設定されているはず。
原酒不足から一時期はかなり心配していたニッカでしたが、
ブレンダーの方々の努力を窺い知れる限定品。
香りA- 風味B+ 厚みB 余韻B C/P B 総合B+
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