ニッカ「第二の武器」カフェグレーンをご紹介。
国産の本格ウイスキーを追い求めた竹鶴政孝が、カフェ式の
連続蒸留機を設けたのは1962年のこと。
当時はまだ仙台工場(宮城峡)竣工前で西宮工場に設置され、
仙台にやってきたのは1999年と、比較的最近になってから。
導入された段階で既に旧式だったカフェ式蒸留機ですが、
蒸留効率で劣る分、蒸留しても香味成分が含まれており、
グレーンを「薄め液」ではなく「ブレンドの構成要素」と
とらえていたニッカで採用されました。
現在では世界で数えるほどしか残っていないカフェ式蒸留機。
余市の石炭直火蒸留と並び、ニッカの個性を生み出す源泉と言えます。
接着剤のような臭いとバニラ。ドシッと重みがある。
さらに青リンゴ、蜂蜜。全体的に香りの濃度が高い。
ストレートですとアルコールと同時にかなりの甘味を感じます。
カラメルのような、苦味を伴った甘味が押し寄せますが、
一定のところでフッと甘味が潔く消えるフィニッシュ。
加水するとフルーティーな香りがより引き立ちますね。
ふんわりと柔らかな甘さに包まれ、飲みやすい。
ロックにすると、風味が薄まる一方渋みがフィニッシュに凝縮される。
香りはまずまず残りますが、個人的には好みではない起承転結。
ハイボールにすると、メロンのような瓜系の、やや甘めの香りが
強く立ちますが、甘さがやや短調で物足りなさを感じ、
クリアに振り切っている知多のほうがハイボールとしては優秀。
単体でもいただけるだけの味わいを持ちながら、グレーン本来の
役割であるブレンドも楽しそうな銘柄。
遊んでみたいものの、結構お値段が張るのが悩みどころです。
香りB- 風味B+ 厚みB 余韻B- C/P C- 総合B-
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