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20代にしてウイスキーにハマってしまった筆者によるブログ。
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ピュアモルト 暦(180mlボトル)

2016-10-31 23:49:02 | Japanese-Other

ヘリオス酒造で発見された長熟モルトを使用したピュアモルト、「暦」です。

ヘリオス酒造は、沖縄県名護市に位置する、幅広く展開している酒蔵。
泡盛はもちろん、ラムや芋焼酎、ゴーヤを使ったビールまで手がけています。

ウイスキー全盛の高度成長期には地ウイスキーも製造していたのですが、
ブームが下火になると、製造販売から撤退してしまいます。
ところが今年9月、突然ローソンからピュアモルト15年の限定販売を発表。
予定していた200本は一瞬で予約完売。
こちらのピュアモルトはその原酒を20%使用しているそうです。
輸入ものか、他の地ウイスキー蔵からヴァッティング用のモルトを買い取り、
今回用にヴァッティングしたのでしょう。

180ml瓶で853円と、同じサイズの竹鶴NAよりも安価。
フルボトルなら2500円くらいでしょうか。

気づいたのですが、限定販売のほうの15年もピュアモルトは何故でしょう?
暑い沖縄で15年熟成(放置)されていたため、原酒のバランスが取れておらず、
こちらもどこかのモルトをヴァッティングしたのか。





まずはボトルに鼻を当て、グラスに注ぎ、香りから。
重厚と言われれば重厚ですが、樽香のバニラ、若いモルトの華やかさはなく、
枯葉、土の匂いでしょうか、古樽の匂い、使い込んだ革靴。
どことなく薬品臭。ピートも感じます。

柔らかめのスモーク、雨上がりの土のような風味。
遅れて割としっかりとしたピート、ヨード香。
年代物をしっかり使っているからか、ボトムはしっかりと感じますね。

余韻へ向かって、微かにモルトの甘み、樽由来の渋み。

ハイボールにすると、爽快感で湿り気は薄れ、モルトらしい甘みが強めに出ますが、
香りは立たず、小さくまとまってしまい、それはそれで面白くない。

あまり味わったことのない方向性ですね。
やはり少し熟成が行き過ぎたか?モルトの華やかさが消えています。
余市と宮城峡で熟成される竹鶴が17年であれだけ重くなるんですから、
沖縄で15年熟成されていれば、それをはるかに超える酒質になるのは明らか。

厳密に管理しているバーボンでも15年クラスは滅多に出てきませんから、
沖縄の気候の下、ピークを過ぎてしまった可能性があります。

とはいえ値段を考えればしっかりとしたボディのあるモルトになっています。
面白いものですのでこれを活かすために、手を加えられるか試してみます。


香りC 風味B 厚みB+ 余韻B C/P B 総合B-


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