goo blog サービス終了のお知らせ 

多趣味多彩

雑多な書き散らしブログ

それは神の愛です

2011-05-04 10:00:00 | 日記


アニメの「トラップ一家物語」であったか、



「電車はなぜ走るのか?」

「それは神の愛です」




という一連の問答がある。

「電車は電気で動く」
「電気は発電所で作る」
「発電所にはダムがある」
「ダムの水は雨と川」
「川は海に、海は蒸発して雲になる」
「雲を作るのは太陽」

「太陽は何でできているのか」
「それは神の愛です」

となる。




キリスト教・カトリックの宗派かと思うが、

宗教の根幹の部分、人間の根底となるものは、
言葉を異にして内容は通じている。


「生きること」とか「生き方」とか「人生」とかいうものに
意味があるかないか。

まあ、たいした意味はない。
あるとしたらそれは「人間の意識」として意味をもたせようとするに過ぎないのだが



我らが「存在すること」は、


存在してしまっているというただそれだけで、
すでに宇宙に受け入れられている、受容されている。


心理学には、認知欲求とか承認欲求とか、
「人に認められたい」という高次のモチベーションがあることが指摘される。



「存在している」のであれば、すでに
偶然とか宇宙の意思とか神とか、言葉はなんでもいいが

そういったものに認められている、ということなのではないか。


受容されていようがいまいが、
ひとつの人間の人生は

時間として一瞬で、宇宙から見るに矮小で、

過大に意味が存在しているわけではない。


しかし、小さくとも短くとも
「存在していること」がすでに何らかの意味と思っておけば
前のめりに生きていけようと存ずるのである。





短小とかいうと、まあ……、
男性諸君にいろいろ別の問題がでてくるのだが、
今回はあえて触れまい。





疲れた人を励ますのに

2011-05-02 19:00:00 | 日記


日々、さまざまに相談をいただく。

「疲れて、悩んで、苦しんでいる人を励ますのに最も効果的なものは何か?」
と、聞かれることがある。

10年ほどまえから、この答えは、私の中で不動のものとなった。



「アンパンマンのマーチ」やなせたかし
である。


大人になら、高尚な話をして慰めることもできるが、

教育現場にもいた私は、
子どもに着実に響く言葉を選ぶのに、絵本や童話を読み漁った時期もある。


「アンパンマンのマーチ」の詞を、真剣な真心をこめて詠みあげるのが、
何よりも効果的だったと、経験した。



実は、

鬱をわずらった人のご相談を受けて、同様にこの詞を聞かせたとき
多少なり、効果があったのではないか、と思われる部分がある。

(あくまでも、占い士としてであり、医療行為ではない。
いつも誰にでも効果があるとは言い切れない)


現在、同人誌の文化現象に「擬人化」というひとつの大きなジャンルが存在する。


もともと、
目に見えないものを妖怪としてとらえる日本人は
アニマに人格をもたらすことに得手であるように、私には思われる。


その「擬人化」のマンガであり、絵本でもある、
「アンパンマン」は主人公が空を飛ぶ。

この自由さは、生命の自由さそのものだ。



バタコさんの知られざる一面は、アンパンマンに対して極めて毒舌であるということだ。
「ダメねぇ、アンパンマンは。脳みそがアンコだからね」
(紙芝居などでよく出てくるセリフのひとつ)

なんつー、言い草。




アンパンマンは完全無欠のヒーローではない。
脳みそがアンコだから難しいことは分からない。
しょせん、パンだから、水にもカビにも潰れにも弱い。

しかし、その本当の強さは
「自分自身を汚してでも、頭の部分を分け与えてでも、生きる喜びを分かち合おう」とするものである。

「胸の傷がいたんでも」
「こぼさないで、涙」


頭はアンコ、顔に微笑をたやさず。
涙を流せば、自分の顔が濡れてしまう。

アンパンマンの胸には、希望の星がうめこまれている。


大人であっても、なおさら、子どもにも、
この楽曲が被災地に「そうだ、うれしいんだ」という気持ちを導くことを


期待してやまぬ。






ところで
このアンパンマンの時点で、すでに「パンの擬人化」なのだが、
さらに、このアンパンマンを少年(人間)とする「擬人化同人マンガ」もある。

メタ・擬人化。

原作者「やなせたかし」は、現役の日本漫画家協会の理事長。

ご本人は「いちばん年嵩だから」とおおせであるが、


戦中を生き延びてこられた至言の「アンパンマンのマーチ」は
いまなお、色あせない。