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漫画の重みで床が抜けたらどーする?!

すずめ休憩室分室の漫画部屋。
歴史系漫画を中心に適当に好き勝手に語ってみるが、収納場所が目下の悩み。他の漫画も読むよん

向ヒ兎堂日記

2013年05月21日 | 漫画家(た~と)
「向ヒ兎堂日記」 ~2巻(以下続巻) 鷹野 久

時は明治、文明開化の華やかなりし頃・・・。時代に逆行して妖怪関係の書物隠れて収集する貸本屋があった。その名も「向ヒ兎堂」。
世の中は妖怪関連すべてを取り締まる「違式怪異条例」が施行され、妖怪を消そうと動き出す・・・。(1巻裏表紙より)


本屋で見て絵とタイトルに引かれ購入。なかなか良かったです。

貸本屋の主人・伊織と一緒に暮らす、化狸の千代、猫又の銀、鳴釜など個性的で可愛いい妖怪たち。その伊織たちの下にさまざまな悩みをもった妖怪たちが訪れ、伊織、千代たちに解決してもらっていく姿もほんわかとした気持ちにさせてくれます。
色んな可愛い妖怪たちがたくさん出てくるのも魅力的なんだけど、人間なのに妖怪としては千代と同格の「大錦」以上のクラスを持つと思われる伊織の出生の謎、そして違式怪異取締局の思惑とそこで働く都築とその弟辰二郎兄弟の謎、陰陽道の名家「安倍家」との関わり・・・・いろいろ興味をそそる伏線があって。

話の雰囲気は「夏目友人帳」、絵柄の雰囲気は「猫絵十兵衛 御伽草紙」に近いかな。どちらか好きな人なら外さないかと。

また現段階(2013年5月)では2巻までしか出ていないので色んな謎がそのままですが、続巻「買い!!」本決定です。

るきさん

2009年06月16日 | 漫画家(た~と)
「るきさん」 高野文子


るきさんは1人暮らし、お仕事は在宅の医療事務をしている。近所には仲良しのえっちゃんもいて、気兼ねなく行き来をしている。1ヶ月の仕事を1週間で済ませる事が出来るるきさんは、空いた時間を図書館へ行ったり、買い物をしたりと自由きままに暮らしている・・・・いつでも自然体な、るきさんの日常。


80年代にHanakoで掲載されていたもの作品、全ページフルカラーで何気無い独身女性の日常を描いているんですが、いい味出してますね~(笑)
ある意味、1人暮らし女性の理想の生活というか、マイペースで自分を崩さないるきさんの日常が日頃ゆとりを失いかけている心を癒してくれるというか

これが80年代に掲載されていたというトコもある意味ポイントなんだろうな~。

無二に親友のえっちゃんが会社勤めのキャリアウーマンになんだけど、バブル時代に働く女性の象徴というか、ブランドファッションを買い、おしゃれに興味を持ち、そして恋愛にもそこそこ興味を持つ、この時代の女性の「価値観」を持っている女性なんで、それに囚われない生き方をするるきさんが際立つ感じ。

兎角、周りの風潮に振り回されがちな世の中だけど、それに合わせてばかりじゃ疲れてしまう時もある訳で、いつでもマイペースなるきさんを見ていると「もっと肩の力抜いて~」って言われている気がする

IT化が進み、きっと今頃はるきさんのしているレセプトのお仕事も電卓からPCに代わっているんだろうけど、どんな世の中になってもるきさんはるきさんらしさを失っていないんだろうな~(笑)


収入があって、自由な時間もあって、近くに仲良しの友達もいて、そして1人を楽しめる心の余裕も持てていて・・・
ある意味、女性の理想の生活なのかもしれないね(笑)


おひとり様物語

2009年01月30日 | 漫画家(た~と)
「おひとり様物語」  谷川史子

山波久里子28才、俗に言う「おひとり様」です。
彼氏はいたことはあったけど、今は居ません、そして1人暮らし。
朝起きて、電車に乗って勤め先の本屋へ出勤。帰りにスーパーに寄って家でご飯を食べ、休みの前夜は好きなお酒をちびちびやりながら大好きな読書をしたり、休日にはゆっきり起きた後ふらっと好きな店に1人でご飯を食べたりする時間が楽しみ。自分自身では「満ち足りた生活」と思っていたのだが、そんな生活を知った年下の同僚に「それって寂しくないんですか?・・・孤独っぽい」と言われ・・・。
30代前後のさまざまな「おひとり様」な生活を送る女性たちを綴ったオムニバス


谷川さんって今回初めて読んだのですが、柔らかな雰囲気でいいですね~
ファンになっちゃいました。ちょっとばかり可愛い絵なんだけど、これがまたこの雰囲気にあっているんだなぁ

恋愛依存体質から脱却する為に自立したり、レールに乗るより「やりたいこと」や「本当に愛する人」を見つける為に1人になったり、はたまた遠距離恋愛や仕事の関係で時間的や物理的に1人だったり・・・と様々なタイプのおひとり様な女性の話が出てきます。

私みたいなアラフォーになると「もうこっち行くしかねーべ!!」みたいなトコってあるけど(爆)30代前後って一番迷いがあるのかもしれないねぇ

人間1人じゃ生きられないというけれど、ただ「寂しさ」を埋める為に誰かと付き合っているのなら、それはもっと孤独なことなのかもしれない。。。
オムニバスなので色んなタイプはあるけれど、どれか1つに共感できる話があったりするかも・・自分らしい生き方ってこういうのかなぁって

望む人生は必ずしも自分のものにならないかも知れないけど、自分の生き方にちょっと疑問を感じた時、「こんな生き方もいいんじゃない」と囁いてくれるような、前向きな気持ちにさせてくれる1冊です


トルコで私も考えた

2008年08月11日 | 漫画家(た~と)
「トルコで私も考えた」 高橋由佳利

よく行くトルコ料理店で、店の主人から「トルコに行くなら言ってくれ。知り合いがホテルを経営する予定で、完成間近だから、安く泊まれる様に紹介するよ」と言われ、思い立ったように格安チケットでトルコの地へと降り立つ。そこはエキゾチックながらもなんだか親切心が溢れた不思議な地だった・・・
トルコに旅行したのがきっかけで、トルコ人と結婚した漫画家・高橋由佳利さんが身をもって体験したトルコ生活を綴った異国情緒たっぷりのエッセイ


トルコのイメージって何を思い浮かべますか??
無知な私はオスマントルコ、親日国、そして・・・イズミル王子~!くらいなんですが(←オイ・爆)
この本を読んで思ったのが「やっぱりトルコへ行ってみたいぞ~!!」でした(笑)
sumiさんのトコの旅行記を見た時も「行ってみたいな~」と思ったけど、ますますその思いが強くなりましたね~

なんかね、トルコにまつわる明るくて楽しい生活ぶりが伝わってくるエッセイです。
文法や単語も日本語に近いというのも親近感の1つなんだけど、古き良き日本の田舎のご近所付き合いがそのままあるというか・・・寂しがりやの人はトルコで暮らすといいかもしんない(爆)
親戚付き合いが苦手~という人は大変だけど、世界3大料理とも言われるトルコ料理を含め、トルコの人の暖かさ、楽しさ、親切さ、そしてちょっぴり不思議なトコが滲み出ている本です

親日家といわれるトルコですが、過去にわが国はこのトルコに多大な恩を受けているのを知ってますでしょうか??
1985年、イラン・イラク戦争においてイラクからこんな声明がだされました。「3月19日20時半以降はイランの上空を飛ぶすべての飛行機を撃ち落とす」と。テヘランに住む外国人は自国の飛行機で続々とその地を離れましたが、日本人だけは離れることは出来ませんでした。
何故なら乗れる飛行機が無かったからです。自衛隊を海外で活動させるという法案はなく、他国は自分の国の国民を乗せるのが精一杯。そんな時に助けてくれたのがトルコ航空でした。彼らのお陰で200人を超える日本人は無事に脱出に成功し、命拾いをしたのです(詳しいことはwiki参照

TVなどでは明治の頃に受けた難破船の恩返しとか言われていましたが、たぶんそれとは関係なく、純然たる好意だと思うんですよね

なかなかね~見ず知らずの外国人を泊めたり、世話をやいたりって出来ないと思う。反対に「いいカモ」みたいに思われて旅行者が犯罪に巻き込まれる国の方が多いと思う。
なんかこの本を読んで、トルコの人の中に息づく親切心がわかった様な気がしました

でもとっても素敵なトルコというお国だけど、私はちょっと住むことは無理かもしんない・・・
だって万年のだめ部屋の私には前以ての電話もなく、突然綺麗好きな友人や親戚がやってくるのはチト辛いから(滝汗)

殺し屋さん 3巻

2008年07月12日 | 漫画家(た~と)
「殺し屋さん」 3巻 タマちく.

殺しの依頼があればどんなターゲットでも殺せ、但し依頼が無ければ虫一匹といえども何も殺すな・・・。自他共に日本一と認める殺し屋さんと彼を父の仇と狙う少女、そして殺し屋を逮捕しようと頑張る刑事。殺しの現場では冷徹な殺し屋さんのプライベートでは姿は何故か良い人なんだけどモテない男・・・。


出ると思っていなかったので、3巻が発売されてビックリ~!!
しかも新しいキャラの神父さんもなかなか凄いし

エロ満載の4コマなんですが、なんか好きなんです、こういうノリ(笑)
読んでると新井さんの「×-ペケ」の山本晃司をちょっと思い出しますが、晃司はスケベではなかったなぁ(あはは)
新井さんもエロ満載でしたが、こちらは言葉遊びをたくみに入れつつ、想像力で読ませるんですが、なんか癖になりそうな魅力。いやエロ度ならこちらの方が凄いと思われ・・・(爆)
作者のタマちく.さんの原作担当「たま」さんはB・B・JOKERの「にざ」さんこと、一條マサヒデさんなので、このテイスト判っていただけるかと・・・。

色んなモノを殺しまくりつつ、なんとなーく憎めなくてムッツリスケベな殺し屋さんが好きです
そしてあの少女に言葉の使い方を教えてやってくれい
あれじゃいつか殺し屋さんは失血死するぜ(笑)

それにしてもゴロー(警察犬)の育ての親が殺し屋さんだったとは・・・

3巻にして始めて知った真実
なんかまだまだありそうだな(爆)


尚、「殺し屋さん」はただ今3巻発売を記念して「愛読者大殺しフェア」をしているそうな
コミックス3巻についている応募券と自分の写真を付けて申し込むと
抽選で10名の人を作品上で殺してくれるらしい

2008年10月以降発売の漫画アクションで掲載されるとの事なので、殺し屋さんに殺されてみたい人は是非!!