taraの日常

好きなものいろいろ

森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私

2020-07-20 21:53:09 | 美術
いつかは行ってみたいと思っていた原美術館。今年末に閉館してしまう…というニュースを聞いて。でもって、森村さんの作品も断片的には見たことがあるけれど、ちゃんと見たことがなかったので、これは行きたい!と思っておりました。コロナ自粛でもうダメかな~と思っていましたが、6月再開、会期延長、予約制で開催するとのことで、7月初めに行ってきました。ありがとう!原美術館

品川駅からバスで1つ目、大きな木々と長い長い塀に囲われた謎のお屋敷(後で調べたら三菱財閥の迎賓館「開東閣」と判明)をぐるりと回って御殿山へ。素敵なお屋敷の並ぶ道を歩くと…原美術館が!エントランスめっちゃ好み。
    
 最初の展示室にやられる。なんだこれ!謎めいていて素敵すぎる
    オランピア。
  「美術史の娘」フォリー=ベルジェールのバー。「2つの腕」この作品をここに展示する…その美意識の高さよ。
 ロンド(輪舞)。
館内は基本モダニズム建築ですが、時折アールデコな曲線が品よく配置されています。窓の外の泰山木の花がきれい。
          
やはり圧巻は映像作品「エゴオブスクラ」。53分があっという間でした。
森村さんって絵画の一部になりきることで、その絵画の成立や心情を解き明かす…なんていうか、評論家のようなアプローチをする美術家さんだと思ってた。今回ビデオを見て、森村さんのこれまでの一連のアートパフォーマンスの意味するところがなんとなく腑に落ちた。彼の求めてきたこと、表現してきたことは、「私とは何か、日本人とは何者か」なのであると。
どんな国も民族も中心に行けば行くほど、核となる思想や哲学、宗教とかに構造的に近づく。けれど…日本は中心に近づけば近づくほど「空虚」なのである。まるで日本の中心にある皇居のように。そして、そこに君臨するのは人でも神でもなく「象徴」なのよ。戦後すぐの生まれの彼は(わたくし達もそうだけれど)、突然、真髄(と信じていたもの)が空っぽになり、中身を再構築する間もなく、否応なく欧米の価値観で塗り固められた世代。「真理や価値や思想というものは、いくらでも自由に着替えることができる」「そして中身が空虚であるほど、どんな衣装も美しく着こなせる」…印象に残った言葉です。
さらに、三島由紀夫とマリリン・モンロー。「三島は〈オンナ〉の衣装を纏った国・戦後の日本に殺された〈オトコ〉であり、マリリンは圧倒的な経済力と武力で世界を見下す〈オトコ〉の衣装に身を包んだ国・アメリカに殺された〈女優〉だった」…なるほどーー。アイデンティティやジェンダーのはざまで逡巡する森村さんの軌跡が伺えます。さまよえるニッポン人、そんな日本の私。いったい何を目指すのか、どこに向かうのか。
       
強烈なビデオで腑抜けになり、ふわふわ状態で<カフェ・ダール>でお茶をする。都内とは思えない静けさ。広い中庭は風の音しか聞こえない。
       
再びエントランスを写真におさめて原美術館を後にしました。

      
御殿山は立派なお屋敷(最後の写真は「カワイイ」カテゴリのおうちです)が立ち並びます。田園調布の豪邸とはちょっと違う。なんていうか…1軒1軒が「城」って感じ。道路沿いの植え込みも夏芙蓉とかつつじじゃなくって豪華な百合!
 遅いお昼は中野に戻ってきて<アザミ>でナポリタン。落ち着くなぁ。

さて、次は近代美術館の「ピーター・ドイグ展」かな。10月まで会期延長になったけれど…この先どうなるかわからない。近いうちに行こうっと。


神田日勝展

2020-07-13 21:27:50 | 美術
 6月21日 東京ステーションギャラリー
自粛解除明けの最初のお出かけは「神田日勝展」。予約制です。チケットを引き取りに行く…というひと手間はかかりますが、適正な人数でストレスなくゆっくり見ることができるので、このシステムは大歓迎。今後もずっとやってほしいです。
  
昔の日本はもっともっと寒くって貧しかった。神田日勝の絵からは、土や馬の匂いと十勝の冷たい風を感じます。開拓民としての不安や閉塞感、と同時に働くもののだけがわかる美しさと矜持。胸に迫ってくるものがあります。絶筆となった「馬」も想いが溢れてくる作品ですが、やはり一面の新聞に囲まれた「室内風景」が一番ぐっときました。見るものにをまっすぐ向けられる強い目線。「おれはここで生きていく。おまえはどうなんだ?」
 いつもながらギャラリーのシャンデリアが美しい。

広々とした東京駅丸の内口。せっかくオリンピックにむけて整備したのにねぇ。
     
有楽町のどさんこプラザでハッカ油スプレーを買いたくて有楽町までてくてくお散歩。
     
三菱一号館の中庭のバラは終わりかけていましたが、池の周りには百合がディスプレイされていて、いい香り!

2020サー・アンドラーシュ・シフピアノリサイタル 

2020-07-13 12:57:03 | イベント
下書きのまま放置してました~
3月中旬、数々のイベントが中止になる中、散々迷いつつオペラシティに行ってきました。…これはカジモトの英断か?暴挙か?

<3月12日(木) 19:00公演 プログラム>
メンデルスゾーン: 幻想曲 嬰ヘ短調 op.28「スコットランド・ソナタ」
ベートーヴェン: ピアノソナタ第24番 嬰ヘ長調 op.78「テレーゼ」
ブラームス: 8つのピアノ小品 op.76/7つの幻想曲集 op.116
J.S.バッハ: イギリス組曲第6番 ニ短調 BWV811
アンコール 先日亡くなったペーター・シュライヤーとピーター・ゼルキンに寄せて
J.S.バッハ: イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調 op.26「葬送」から 第1楽章
メンデルスゾーン: 無言歌第1集 op.19bから 「甘い思い出」/無言歌集第6巻 op.67から 「紡ぎ歌」
ブラームス: インテルメッツォ イ長調 op.118-2
シューベルト: ハンガリー風のメロディ D817 

<3月19日(木) 19:00公演 プログラム>
シューマン: 精霊の主題による変奏曲 WoO24
ブラームス: 3つの間奏曲 op.117
モーツァルト: ロンド イ短調 K.511
ブラームス: 6つのピアノ小品 op.118
J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第1巻から/「プレリュードとフーガ」第24番 ロ短調 BWV869
ブラームス: 4つのピアノ小品 op.119
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 op.81a「告別」
アンコール
J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV988から アリア
モーツァルト: ピアノ・ソナタ第15番 ハ長調 K.545から 第1楽章
ブラームス: アルバムの小品
シューマン: アラベスク op.18
シューマン: 「子供のためのアルバム」op.68から 楽しき農夫
シューベルト: 即興曲 変ト長調 D899-3

こころゆくまでバッハ堪能…ベートーヴェンの告別も良かったなぁ。そして、そして!まさかここで、巨匠の弾く「楽しき農夫」を聴けるとは!柔らかく軽やかで美しい音色でした。

     
今考えても、カジモトのコロナ対策はかなりいい線行っていたと思います。ただ、19日はキャンセル席を当日販売しておりほぼ満席状態。うーーむ、それはちょっとなぁ~でした。

紫陽花さんぽ

2020-07-05 18:43:38 | 日常
梅雨の時期のお散歩の楽しみは紫陽花探し。色んな色や種類があるんだなぁ。
          

お散歩途中<勝田商店>で大振りの鰻を購入。2枚で1,500円って…買うよね。
 高菜漬と鰻のまぜご飯。
 
今年はさくらんぼ狩りも中止。スーパーで買ったはみたけれど…やっぱり採れたてのみずみずしさには及ばないなと。



6月のあれこれ

2020-07-05 18:18:49 | 日常
最近余力がある時はバスに乗らないで歩いて帰る。
        
新しいアパートが建っているけれど、以前はどんな建物だったのかわからない…ってこと、よくありますよね。帰り道に良く通る細い裏道沿いには、蔦で覆われた昭和な下宿とか、大きな木がある昔からのおうちとかがごちゃごちゃ建っていたのだけれども、最近この一帯は建て替えが進んでいるらしい。昔ながらのテーラー屋さんは、妙にぺかぺかしたアパートとかになってしまう前に撮ってみた。モデルさんがダブルのスーツ着て「メロウな○○」の文字が読み取れるポスターが貼ってある… テイクアウトのラザニアは<イル・フォルネッロ>の店頭で購入。昔ランチで良く通っていた懐かしい一品。

おうち時間まだまだ!
  新しい折り方にチャレンジ。
 
簡単カステラを作ってみました。左は粉を入れてからかき混ぜすぎてしまい、膨らまなくて失敗…そればそれでしっとりケーキ風で美味しかったけれど。リベンジはふかふかに焼けました。
 恒例びわのシロップ煮。
 春先から、うちの上空が航路になったようです。かなり低空を飛んでいる…ような気がするけれど、写真に撮ってみるととても小さい。人の目のズーム機能ってすごいのかも。

夏至近く。
  
太陽の位置が最大北寄りになっていることを実感する。
    
仕事帰りの道々もまだ明るい。

梅雨前お散歩といろいろ

2020-07-05 13:49:17 | 日常
通常勤務になって1か月…気遣いはもちろん、暑さも相まって思ったより消耗しています。次の一息まで1か月、なんとか集中力をキープせねば。
5月後半、お仕事本格再開と梅雨が来る前のお散歩で撮った景色をいくつか。

近所のスーパーに飽きた。ちゃんとした和菓子と鰻が食べたい!ってことで、空いているバスでデパ地下に直行直帰なら…と思ってお出かけしました。
 いつも見かける素敵マンションのエントランスをバスの窓から撮ってみた。
   狩りの収穫(笑)鰻どんぶりは紫蘇ご飯で。

ご近所散歩
           
いつもとちょいと違う道を歩いてみたら…思いがけずお隣駅にある公園の別入口に行き当たりました。ご近所でもまだまだ知らない場所がいっぱいあるんだなぁ。一面のクローバーがきれい

お散歩じゃないけれど…いろいろ。
 中野駅キャラクター「なかぴよ」パン。ホイップクリームの入ったふかふかパンです。駅ナカの紀伊國屋で見かけてあまりの可愛さに思わず購入。
 芽が出てしまった玉ねぎ。ネットを突き抜ける強さに感動。
  
長いこと使っているバスマットのほつれをかがり縫い。気に入っているので、もう少し働いてね
カバー類あれこれもまとめてお洗濯。刺繍はなんと!中学時代の夏休みの家庭科宿題で作ったもの。我ながら丁寧に作ってあるので、いまだ現役です。パッチワークキルトもハンドメイド。着なくなったお洋服の端切れで作ってあります。懐かしいなぁ。
 職場近くの珈琲館で残業帰りの定番サンドイッチ。あああ、始まったなぁという想いで撮りました。
  虹が出たよ~
 何を思ったか…衝動買い。いつ着るのか今一つ微妙なブラウス。
 疲れたらやっぱり生姜焼きで肉がっつりであります。