taraの日常

好きなものいろいろ

ジョン・ローン…懐かしいのぉ

2009-12-06 19:24:58 | 日常
「ツイン・ピークス」を見ていてジョアン・チェン繋がりで「ラスト・エンペラー」が見たくなり…ありました!ありました!

■ラスト・エンペラー       
いや~久しぶりに見ました、ジョン・ローン。素敵すぎる!究極のヘアスタイル、辮髪でも美しいオトコ。
ベルナルド・ベルトルッチ監督、清朝最後の皇帝愛新覚羅溥儀の生涯を描き、数々のアカデミー賞を獲得した大作。故宮を借り切ってのロケーション(今じゃ考えられないよね。きっとCGで作っちゃうと思う)特に最初の太和殿での即位式の荘厳、華麗なシーンは映画史上に残ると言われています。音楽美術衣装ともにほんとに美しい映画です。
しかし、溥儀…このヒトの人生って…。時代の波に翻弄され、何度も何度も絶望の淵に追いやられて。国家の思惑の前には、個人の意思(たとえ皇帝であっても!)はかくもか弱く押しつぶされていくのであった。「Open the door!」何度も叫んでも開かない大きくてぶ厚い門。婉容が関東軍に連れ去られていくところなんか、もう自分の声で門が開くことなんかないってわかっているのに「Open the door…」とつぶやく溥儀。辮髪を切り落とした時の美しい眼差しの溥儀はいったいどこに…いいオトコがズタボロになっていくのって切なぁ~い
ラストシーン、平民になった溥儀を演じるジョン・ローンの年寄り演技も凄くいい。たぶんあのラストはベルトリッチのおとぎ話なんだろうけど、このヒトの悲惨な人生がちょっとだけ救われた感じがする。ラストシーンは本当に泣かされます。

しかし、文革って凄かったんだなぁ。ワイルドスワンを読んだときも思ったけど、隣の国でこんな事があったなんて、あの頃の日本一般ピープルは殆ど知らなかったよね。というか、歪んだ情報だけしかなかったからとも思うけど、文革を支持している人結構いたかも。私達の年代だと、割と多くが小学生時代に「壁新聞」って作った記憶があると思うけど、あれって今思うと文革の影響だと思う。

文革で中国は30年遅れたって言われているけれどまさに。88年に北京・西安・蘇州・上海に行ったことがある。その頃はまだまだ中国へのツアーには制限があって自由行動は殆ど不可、お金も外国人は「兌換券」しか使えなかった(お釣は人民元なんだけど絶望的に汚い)。みんな人民服、どこ行っても毛沢東の写真。北京空港の窓ガラスは木枠でねじねじの鍵(!)だし、ドメスティックはソ連製の戦闘機を改造したみたいな飛行機(シートがみんな倒されていてまっ平になっているのを、乗客がシートを「どっこいしょ」って立ち上げて座るんだよ~)で、ニコリともしないスチュワーデス(←当然人民服)がビスケットの包みと得体の知れない缶ジュース(確かザクロのジュース。ゲロまず)を乗客に投げてよこす…本気でこの飛行機落ちるかも知れないと思った。どこのホテルのバスルームでも(北京飯店ですら!)満足にお湯が出ない。ホテルの部屋で「魔法瓶(注ぎ口がアラジンのランプみたいになってるの)」を久しぶりに見た。ガラスのコップに注いだ飲み物には絶対油が浮いている。北京では高速道路建築中なのに、かたや、お隣の通りでは鶏を足からぶらさげたおっちゃんがチャリで暴走。喜ばれるチップはストッキングと3色ボールペン。食事は…もう何も言うまい。…というソーゼツな旅行だった。
旅行中ずっと同行してくれたツアコンさんは「昔、紅衛兵やってました!」って堂々と言ってたのを今でも覚えている。まだ文革の余韻が色濃く残っていた時代、今のあたしだったら、もっともっと突っ込んだ旅行にしたのに…。その頃はまだまだ軟弱モノだったので、いろんな意味での中国のすさまじさに負けて、通り一遍の観光しかしなかったのが悔やまれる。紫禁城太和殿の玉座も写真に収めているのに…あまり印象がないんだよね。

■M.バタフライ      
でもって、ジョン・ローンを続けて見る。美しいけど…ゴツイ。でも表情とか眼差しは完璧オンナ。「ジョンは本当におカ○ではないか」と言われたのもなんとなく納得。

■おまけ ジョン・ローンの画像を…
結局、わたくしはこの手のタイプの顔のオトコが好きなのだ…と齢XX歳にして思い知ったのでした。鼻が美しくて、唇が薄く薄情そう。笑顔があまり様にならない。(というか作り笑顔っぽい)でもって、スーツ姿が死ぬほど決まっている(笑)その意味では「イヤーオブザドラゴン」のジョンはものすごーく!ツボでした。昔見たけど「ミッキーロークお前いらんから、ジョンをもっと出せ!(ミッキーロークのファンさん、ごめんよ)」って思ったもん。もう一度見たいのですが、なかなか見つからないのですよ。