2005年1月開催の『美の探索展』は“新潟がんばれ”を掲げ、オークション方式による収益金の一部を新潟沖地震へのお見舞いとする趣旨であったが、寄贈先については幾つかの案が浮上し調整中であった。収益金自体が僅かであること、またアートNPO活動の目的からすると、被災地直接より作品修復など美術館支援の方が相応しいとの意見が出され、新潟県立近代美術館への寄贈案が浮上した。早速、アートNPOの相談役でもある新潟絵屋の大倉宏氏に相談したところご手配いただけることになり、7月2日新潟にて学芸課長小見秀男氏にお会いすることとなった。公式の寄贈先は新潟県立近代美術館友の会であるが、美術館の用にお使いいただくという趣旨に喜んでいただき滞りなく実現した。
なお、この寄贈式と会食は旧日銀支店長宅である瀟洒な和風建築の和室で行われたが、実はこの建物は7月1日より『砂丘館』という名の文化的施設として生まれ変わり、しかも大倉宏氏が管理者として各種イベントを企画するという記念すべきオープニングでもあった。我々は新潟絵屋のパートナー画廊フルムーンの越野泉さん差入れの越乃寒梅を酌み交わしながら、大倉さんの新たなスタートを祝し砂丘館での次の企画に夢を膨らませた。
小見秀男氏 山下透
大倉宏氏 御子柴 小見秀男氏 山下