原発の燃料には、主にウランが使われています。ウランは、地殻や海水中に広く分布し、可採埋蔵量547万トンといわれています。ウラン鉱石は、オーストラリア・カザフスタン・カナダ・
南アフリカ・ナミビア・アメリカ合衆国などで採掘されており、最近では北朝鮮で大規模なウランの埋蔵が確認されています。
ウランは少量で大量のエネルギーを生み出すことができるといわれており、100万kwの発電所を運転するために必要な量は、濃縮ウランでわずか30トン。石油の140万トンに比べ、重量比で約5万分の1の量です。
しかし、ウランを掘り出してから日本の原発の燃料となるためには、何工程もの精錬や加工が必要となるため、30トンの濃縮ウランを得るためには、約8万5千倍の253万トンもの残土や不純物・劣化ウランなどが発生します。これらはすべて放射能を含んでおり、30トンの燃料も、発電に使用したあとは、そのままの量がすべて使用済み核燃料となります。
さらにウラン燃料を得るためには、採掘・加工の課程で、多くの作業員が被ばくをし、周辺の環境を汚染しつづけます。日本でも、岡山県の人形峠でウランの採掘が行われていましたが、作業員1000人中70人が肺がんで命を落とし、いまでも50トンの放射能を含んだ残土が放置されています。
ウラン燃料加工の流れ
採 掘(ウラン鉱石) → 精 錬(イエローケーキ) → 転 換 →
濃 縮(六フッ化ウラン) → 再転換 (二酸化ウラン)→ 成型加工(燃料集合体)
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