日本橋ーブリジストン美術館
野見山暁治展
大変長命で今年の作品出展もある1920年生まれの抽象画家の作品展
形については意味を拾うのはあきらめて、変化する自由な形と色調、
そして作品名が年々観念的になる、というか詩を聞くように言葉が進化していく面白さにひかれて
作品を鑑賞しました。
野見山暁治は、エッセイストとしても活躍する文章の名手として名が高い方だそうです。
イメージを追求する要素の強い絵画である故、タイトルが醸し出す豊かな創造性は
作品と同様の重要な価値を持つのでありましょう。
造形についても、箱に入った右肩上がりの雷のような絵や、その他わけのわからない形の中に別なアーティストの
イメージの源泉を彷彿させるものがあったりして、なかなかパワーのある絵だと思いました。
絵本にも、長新太さんを思い浮かべるような不思議な絵の魅力があって、おもしろい。
恵まれた環境でチャンスも運もあり、世間の評価も好意的で伸び伸びと描いてきたのでは?と思わせる力強さを感じました。