ポン太よかライフ

得した気分、首都圏見て回りの旅、美術館散歩

東京ステーションギャラリー

2012-11-26 11:29:49 | 博物館、美術館行ってきました
      

10月1日に復元open後、大変な人出とうわさの東京駅を探訪しました。
1914年に辰野金吾の設計で建てられた駅舎は、東京タワーを抜く335メートルの長大な建物で、3階建てとなり威容を誇ります。
堅牢な赤レンガ造りで外壁に白い帯を回し、変化のあるいくつもの塔が、長い駅舎に縦にメリハリをつけバランスがよくなりました。
再現された姿は、まさに日本が近代国家の仲間入りを果たした記念碑的な建築物といった感があります。

    
ここの北ドームに1988年から開館していた美術館があります。
オープン展覧会に行った思い出の東京ステーションギャラリーに行ってきました。
以前はホテルと同様皇居に向かうレンガの外壁側に入口があったと思いますが、美しい彫刻で生まれ変わった北ドームの中に移動して、
明るいエントランスから券売機で入場券を買って3階に上がり、降りながら鑑賞するルートになりました。

現在は2012 -10 -1 mon. から 2013 -2-24 sun.まで、東京駅復原工事完成記念展として始発電車を待ちながら と題した
東京駅 と 鉄道 をめぐる現代アートの展覧会を開催しています。
快適な改修と、リノベーションして所々燃え残って炭化した木材を挟み込んだ当時のままのレンガ壁を残す空間も楽しめるうえに、
9人の個性的なアーティストのイメージを様々な照度の展示室をめぐりながら鑑賞するのはちょっとスリリングな味わいがありました。
中でも印象的だったのは、クワクボリョウタ氏の作品でした。 クワクボ氏は、1971 年生まれ。
人と作品の関係性を重視した親しみやすいメディアートは、国 内外で高い評価を得て、NHKのニュースでギャラリーが紹介された中でも取り上げられていたので、期待していました。
10 番目の感傷(点・線・面)は、照 明を落とした展示室に、ライトを付けた小さな模型の電車を走らせ、
線路周囲に置いた洗濯ばさみ、ざる、文房具などの日常品を照らすことで、床や壁、天井に次々街並みの様な動く影が広がり、
思い掛けないダイナミックな風景が展開していく作品です。
仕掛け自体は、まるでこどものプラレール遊びの域を思わせる素朴なものだけに、遠近や、縮尺をダイナミックに変化させながら部屋全体に投影されるシルエットが、こどものころ見た車窓の風景を蘇らせ、いつまでも見ていたい郷愁に駆られました。

    

2階展示室にはドーム内部の八角形の 廻り階段を降りて行きます。
最上部分に 旧ギャラリーにあったおしゃれなシャンデリアが吊り下げられているのを見つけ、懐かしくて嬉しくなりました。 

ホテルは内装がすっかり変わったそうですが、東京ステーションギャラリーの方は、復元前のイメージが大切に残されていました。
ミュージアムショップもお土産になりそうな品が充実していますし、ギャラリーを出て北ドームの2階回廊をめぐることができるので、
天井近くの彫刻や、ドームの柱の細部を間近で見られるというのも魅力です。
これから年末にかけて、銀座から丸の内、東京駅にかけて、楽しいイベントが続くそうですので、身近で素敵な観光スポットとしてお出かけください。

(もし皇居の天守閣が再建されたらこの上ない観光名所になるでしょうね)     


最新の画像もっと見る