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時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

夫婦別姓という生活スタイル

2021年06月24日 | 時のつれづれ・水無月

多摩爺の「時のつれづれ(水無月の21)」
夫婦別姓という生活スタイル(最高裁の判断)

昨日、最高裁で夫婦別姓の是非を問う・・・ 興味深い判断がくだされた。
論点は、明治時代に定められ、戦後もそのまま引き継がれてきた、夫婦に同姓を義務づけた法律が、
女性の社会進出が進み、家族という価値観が大きく変化した現在にあっても、
憲法に違反していないのか否かについて、
2015年に続き、最高裁で2度目の判断が問われている。

その結果は・・・ 夫婦別姓を認めなかった、前回の決定(裁判官15人中5人が違憲)に続き、
今回もまた、合憲であるとの決定(裁判官15人中4人が違憲)がくだされ、
敗訴と言うことになってしまった。

この裁判については・・・ 正直なことを言えば、どうでも良いと言うと、いささか語弊があるが、
個人的には、この問題の解決方法が、基本的に間違っているのでは・・・ と思っている。

2015年に同様の裁判があり、
最高裁は合憲(夫婦別姓を認めない)であると決定したにも拘わらず、
その後、本件に関わる法律が改正されてないなか、時代が変化したという理由から、
再度裁判するのは無謀であり、6年前とはいえ、最高裁の判断がひっくり返ることは、
申し訳ないが、常識的にはあり得ない。

もし今回、違憲との決定がでれば・・・ 法律が改正されてないのに、ひっくり返されたわけだから、
6年前にその判断をくだした、当時の裁判官の面目は丸つぶれとなり、
最高裁の威厳そのものにも・・・ 信用失墜というランプが点灯しかねない。
よって、記すことにちょっと迷ったが、司法の限界を垣間見たような気がしないでもない。

一度くだされた司法の判断をひっくり返し、本気で夫婦別姓を認めさせたいのであれば、
与野党の政治家が、政党の垣根を越えた議論をして要点を纏め、
法律を変えることに尽力するのが筋だと思っており、
この問題を解決する場は、司法(裁判所)の場ではなく、立法(国会)の場にあるはずで、
6年前にくだされた最高裁の決定を・・・ あまりにも軽く見過ぎているとさえ思ってしまった。

とはいえ、夫婦別姓という新たな生活スタイルについて、
自分から求めることはないが、必ずしも反対ではない。

今年の3月に父、6月には義母を亡くし、幸か不幸かは別にして、
親が出生してから亡くなるまでの戸籍を取ることになり、
しげしげとそれを見てみれば、親の3代ぐらい前からの、家系というものを知ることができ、
その家系の中には、数度の養子縁組が含まれていたのだから・・・ 正直、驚きを隠せなかった。

私の父系では、私の爺さんは婿養子であり、
婆さんの爺さんは、家を継ぐために幼い頃から養子に入っていた。
また女房の父系も、岳父、祖父、曾祖父と・・・ 3代に渡って、幼い頃から養子に入っている。

子供ができなかった女房の家系で、養子を取るのは致し方ないが、
私の父方の婆さんは、4人姉弟(自分・妹・弟・弟)の長子で、
長男に子供ができなかったときのために分家をさせられ、
働き者で使用人だった爺さんを婿に取ったものの、
本家の長男(婆さんの弟)が結婚し子供ができると、婆さん本家とは疎遠になったと聞いていたし、
次男(もう一人の弟)は養子に出されているのだから・・・ ちょっと理解し難い。

時代は明治の初めから、大正、昭和にかけてのことだから、致し方なかったとはいえ、
そうやって、田畑や、家、さらには先祖代々からの氏や墓を守ってきたのだから、
当時は資産家だったかもしれないが、いまとなっては田舎であり、対処に苦慮する土地や家屋だから、
現状に加えて、夫婦別姓という考え方があると、先代に伝える機会があれば、
おそらく、卒倒していただろう。

時代が変わったと捉えれば・・・ ただ、それだけのことなんだが、
私より上の年代の方々に、こういったことをキッチリと理解してもらうには、
要らぬ心配だが・・・ 相当に骨が折れるのではなかろうか?

とはいえ・・・ 2015年にだされた最高裁判決により、
ボールは司法から立法に投げられていたにも拘わらず、
6年もの間・・・ いったいなにをやっていたのだろうか?

議論が前に進んでなかったことを振り返れば、
夫婦別姓よりも、モリ、カケ、サクラの方が優先だったんだから、
国会議員は猛省すべきだと思いもするが、
昨今のコロナ対策を鑑み、これに優先して議論すべきかと問われれば、
それは違うと思うので・・・ 悩ましい。

さて夫婦別姓・・・ その意味は、理解しているつもりだが、個人的に強い拘りがあるわけでもない。
無責任で申し訳ないが、他人のことであり、好きにすれば良い程度ぐらいの興味しかない。

後々、なにかしらのこと(墓や手術時の保証人など)が起こったときに、
対応せねばならないことがあると、
それは自分たちではなく、直系の親や子になる可能性もあり、
様々なことを想定しながら、予め決めておくことも、けっこうたくさんあって、
当事者ほどの熱量は持ち合わせてなく、
申し訳ないが、外野から観戦させていただく程度の裁判としか思えなかった。


追伸
1回目のワクチン接種から2日目の朝を迎えた。
昨夕18時過ぎに風呂に入った頃から、接種ヶ所にあった軽い違和感がなくなり、
今朝は、なんかあったのというぐらい、全くなにも感じない状況になった。
2日経ったが発熱もなく、気になるような副反応は・・・ 今のところでていない。


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