多摩爺の「時のつれづれ(水無月の21)」
夫婦別姓という生活スタイル(最高裁の判断)
昨日、最高裁で夫婦別姓の是非を問う・・・ 興味深い判断がくだされた。
論点は、明治時代に定められ、戦後もそのまま引き継がれてきた、夫婦に同姓を義務づけた法律が、
女性の社会進出が進み、家族という価値観が大きく変化した現在にあっても、
憲法に違反していないのか否かについて、
2015年に続き、最高裁で2度目の判断が問われている。
その結果は・・・ 夫婦別姓を認めなかった、前回の決定(裁判官15人中5人が違憲)に続き、
今回もまた、合憲であるとの決定(裁判官15人中4人が違憲)がくだされ、
敗訴と言うことになってしまった。
この裁判については・・・ 正直なことを言えば、どうでも良いと言うと、いささか語弊があるが、
個人的には、この問題の解決方法が、基本的に間違っているのでは・・・ と思っている。
2015年に同様の裁判があり、
最高裁は合憲(夫婦別姓を認めない)であると決定したにも拘わらず、
その後、本件に関わる法律が改正されてないなか、時代が変化したという理由から、
再度裁判するのは無謀であり、6年前とはいえ、最高裁の判断がひっくり返ることは、
申し訳ないが、常識的にはあり得ない。
もし今回、違憲との決定がでれば・・・ 法律が改正されてないのに、ひっくり返されたわけだから、
6年前にその判断をくだした、当時の裁判官の面目は丸つぶれとなり、
最高裁の威厳そのものにも・・・ 信用失墜というランプが点灯しかねない。
よって、記すことにちょっと迷ったが、司法の限界を垣間見たような気がしないでもない。
一度くだされた司法の判断をひっくり返し、本気で夫婦別姓を認めさせたいのであれば、
与野党の政治家が、政党の垣根を越えた議論をして要点を纏め、
法律を変えることに尽力するのが筋だと思っており、
この問題を解決する場は、司法(裁判所)の場ではなく、立法(国会)の場にあるはずで、
6年前にくだされた最高裁の決定を・・・ あまりにも軽く見過ぎているとさえ思ってしまった。
とはいえ、夫婦別姓という新たな生活スタイルについて、
自分から求めることはないが、必ずしも反対ではない。
今年の3月に父、6月には義母を亡くし、幸か不幸かは別にして、
親が出生してから亡くなるまでの戸籍を取ることになり、
しげしげとそれを見てみれば、親の3代ぐらい前からの、家系というものを知ることができ、
その家系の中には、数度の養子縁組が含まれていたのだから・・・ 正直、驚きを隠せなかった。
私の父系では、私の爺さんは婿養子であり、
婆さんの爺さんは、家を継ぐために幼い頃から養子に入っていた。
また女房の父系も、岳父、祖父、曾祖父と・・・ 3代に渡って、幼い頃から養子に入っている。
子供ができなかった女房の家系で、養子を取るのは致し方ないが、
私の父方の婆さんは、4人姉弟(自分・妹・弟・弟)の長子で、
長男に子供ができなかったときのために分家をさせられ、
働き者で使用人だった爺さんを婿に取ったものの、
本家の長男(婆さんの弟)が結婚し子供ができると、婆さん本家とは疎遠になったと聞いていたし、
次男(もう一人の弟)は養子に出されているのだから・・・ ちょっと理解し難い。
時代は明治の初めから、大正、昭和にかけてのことだから、致し方なかったとはいえ、
そうやって、田畑や、家、さらには先祖代々からの氏や墓を守ってきたのだから、
当時は資産家だったかもしれないが、いまとなっては田舎であり、対処に苦慮する土地や家屋だから、
現状に加えて、夫婦別姓という考え方があると、先代に伝える機会があれば、
おそらく、卒倒していただろう。
時代が変わったと捉えれば・・・ ただ、それだけのことなんだが、
私より上の年代の方々に、こういったことをキッチリと理解してもらうには、
要らぬ心配だが・・・ 相当に骨が折れるのではなかろうか?
とはいえ・・・ 2015年にだされた最高裁判決により、
ボールは司法から立法に投げられていたにも拘わらず、
6年もの間・・・ いったいなにをやっていたのだろうか?
議論が前に進んでなかったことを振り返れば、
夫婦別姓よりも、モリ、カケ、サクラの方が優先だったんだから、
国会議員は猛省すべきだと思いもするが、
昨今のコロナ対策を鑑み、これに優先して議論すべきかと問われれば、
それは違うと思うので・・・ 悩ましい。
さて夫婦別姓・・・ その意味は、理解しているつもりだが、個人的に強い拘りがあるわけでもない。
無責任で申し訳ないが、他人のことであり、好きにすれば良い程度ぐらいの興味しかない。
後々、なにかしらのこと(墓や手術時の保証人など)が起こったときに、
対応せねばならないことがあると、
それは自分たちではなく、直系の親や子になる可能性もあり、
様々なことを想定しながら、予め決めておくことも、けっこうたくさんあって、
当事者ほどの熱量は持ち合わせてなく、
申し訳ないが、外野から観戦させていただく程度の裁判としか思えなかった。
追伸
1回目のワクチン接種から2日目の朝を迎えた。
昨夕18時過ぎに風呂に入った頃から、接種ヶ所にあった軽い違和感がなくなり、
今朝は、なんかあったのというぐらい、全くなにも感じない状況になった。
2日経ったが発熱もなく、気になるような副反応は・・・ 今のところでていない。
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