風にまかせてふわふわり。。。

生きていると色んなことがある。

子どもの想い ~3~

2011年03月21日 20時14分54秒 | 子どものこと
ゆめ教室。
17日が今年度最後の日。
そして、来年度からのゆめ教室は、諸事情により実施の有無は未定。。。

息子には内緒にしていたゆめ教室のお手伝い。
内緒にしたまま、今年度の最終日を迎えたのだけれど、言った方がいい状況になってしまった。
その一因となったのが、A君。。。


A君のこと↓↓↓
 子どもの想い ~1~  
 子どもの想い ~2~


ゆめ教室の部屋に走って飛び込んできたA君。
入って来るなり「おばちゃん、またやねんで~、また盗られてん~~!」
と絶叫に近い声を出して、私に向かって突進してきた。


女子生徒が笑っていたけど、走ってきたA君を抱きしめ背中を撫でた…。


周りに他の生徒がいるにも関わらず、A君は一気に話し出した。


半分笑いながら話すA君。
笑わないと話せない…A君の心がそうさせるのだろう。

一昨日の火曜日、ゆめ教室から帰って家族と過ごして、23:30に寝たらしい。
昨日水曜日の朝、8時に起きて登校。
家に帰ると、姉の貯金箱からお金が無くなっていた…と言う。

姉は火曜日の夕方にはお金が入っていた…と言い、
姉の貯金箱が置いてあった部屋で寝ていたA君が盗ったのでは…と疑われたと。

昨日の夜は、ずっと両親に詰問されていたようだ。
先週の火曜日に続き、また、両親と姉にまで疑いの目を向けられたA君。


「やったと認めたら、この家に置いてやってもいいけど、
 認めんのなら、出て行け」と言われ、この先どうすればいいのか不安になって、
「やった」って言おうと思ったらしい…。

けど、A君は、先日私が言った言葉を思い出したらしい。
「盗ってないのなら絶対に認めたらアカン」という言葉。
A君は親の冷たい視線や、浴びせられる酷い言葉に耐えながら、
「絶対にやってない」と言い続けたそうだ。
そして、警察に届け出てほしい…と。。。



A君の話の内容に、これは私の手には負えない…と思ったので、
ゆめ教室担当の講師の先生に連絡。
何とか、A君と親との話の中に、誰か大人が入れないだろうか…と。


丁度、職員会議の真っ最中。
終わるのを待って、担任とA君、ゆめ教室担当の講師、
話の内容を一番よく知っている…ということで、私が入って
A君の話をもう一度聴くことになった。





   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




私が帰宅したのは、18時を回っていた。
息子は休みで家に居て、夫君は帰宅していた。
「Where?」と、息子からメールが届いていた。
「友達に届け物して、買い物してくる」と言って家を出ていたからね。
さすがに、2時間半も帰らないとヘンに思って当然…。

「どこ行ってたん?誰かと喋ってたん?」と訊く息子。
今日でゆめ教室も終わりだし、ウソをつき通そうかとも思ったけど、
正直に話すことにした。


「アンタに黙っていたことがある」
「アンタに言えんかった…アンタは苦しい思いをして中学に行ってたからね」
「その中学の学習支援に行ってる…とは言えんかった」
「ゴメン」

正座して、両手ついて頭を下げた。。。


息子「嘘やろ?」「止めてや」「行かんといてや」と目にはうっすら涙…。

「ゴメン、黙っててゴメン」
「アンタがな、辛い思いして学校へ行ってるの見てて、
 もうアンタみたいな子は、作ったらアカンと思ったんや。
 その為に、母ちゃんに出来ることをしようと思ったんや。
 学校の先生は、本当によくしてくれる先生やったやろ?
 何か学校をよくする為に、手伝いたかったんよ」

「今日、A君って子がな、親にお金を盗ったと疑われてな………」と、
A君の話を息子にした。。。
そんな子が居るなんてことが、息子には信じられないようだった。
A君、自分のお弁当を毎日自分で作っているらしい…。
その話も、信じられないようだった。。。


息子、もっと怒るかなぁ…と思ったけど、そうでもなかった。
けど、心中は複雑なんだろうなぁ。。。
ごめん、Takuya。。。



息子は、その後、何とか気持ちを立て直してくれたようだ。



*ゆめ教室
 「大阪まなび舎事業」  

*私の息子は4月から高校2年生。
 中学入学後、荒れる学校の雰囲気に嫌悪を感じ、中2の2学期まで不登校に近い状態に…。
 公立高校入学の為…と割り切って、その後は休まずに登校。
 中学に対して、嫌悪を怒りを持ったまま卒業した。

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4 コメント

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なんと言っていいのか・・・ (ねじ)
2011-03-22 23:22:18
なんと言っていいのか・・・解らないんだけど。

A君の話には嘘がない。夢教室のオバちゃんに必死の想いが伝わってくる、告白だと思う。

じゃ~、お金盗んだの誰と言ったら父親だよね、きっと。
・・・言葉がない・・・

>「どこへ逃げたらいいん?」
>と聞かれても、「おばちゃんチにおいで」とは言えなかった。。。
タンポポさんの辛い判断が伝わってくる。
そうだよね、安請け合いをしていい顔しても、例えばA君の父親が怒鳴り込んで来たときに法的にも対抗する方法もないし、その時のA君が受ける傷は中途半端な情けが逆にA君の傷を深める事になるに違いない。

>ゆめ教室担当の講師の先生に連絡。
>何とか、A君と親との話の中に、誰か大人が入れないだろうか…と。
妥当な判断だと思う。普通のオバちゃんに請け負える問題を超えてる。

その後どうなるんだろう。
たとえA君の疑いが晴れたとしても、父親が表面的に反省の態度を示したとしても、結局はその家庭の問題であって、外部から常時監視出来る訳もないし・・・。

なんの結論もなしの、言いっぱなしのコメントで、ゴメン。
ねじさん ありがとう (たんぽぽ)
2011-03-23 14:31:41
んとね、後どうなったのか私も気になったので、翌日、学校へ訊きに行きました。
当日は、担任教師がA君を家へ送ってくれたんです。
母親の帰る時間に合わせてね。
で、A君は教師の居る場所で「やってない」と言ったそうです。
けど、母親は「これはウチの躾ですから」と言ったとか…。
そう言われてしまうと「もう何も言えなくなりますから…」と担任教師。
A君には、携帯の番号を知らせておいてくれたそうです。

警察にも届けて、家族の誰かじゃないか…と言われたそうです。
父親…?どうなんだろ?
彼、弟も居るんよね。。。
もしかして…とも思うけど、それは憶測の話になる。

来年度もゆめ教室があったら、行こうと思ってる。
そして、そこでまた彼が話をしてくれたら、聴かせてもらおうと思う。。。

彼にはね、可哀想だけど言ったよ。
「今回のことで、親に対して許せない気持ちが続くのであれば、一人で生活できるようになったら、家を出たほうがいいよ」って。
寂しそうな顔してた…。
彼の心にできた傷は、大きすぎる。
胸が痛いです・・・ (ROIMI)
2011-03-28 17:36:43
自分が関われたり、他人に出来る範囲ってたかが知れてる。って感じたとき、私は魂が焦げた感じがします。胸の奥が焼かれるってか、ギュって苦しい。

無力さに自分を責めたり、その反動で怒りが起こったり、そういう場面にもうかれこれしばらく遭遇していません。

たんぽぽさんのブログを通して、久しぶりにこの感覚に陥りました。
すごくベストな心配りをたんぽぽさんは彼にしてやれたんじゃないかと私は思います。
彼も辛いだろうけど、たんぽぽさんも辛かったんじゃないかな。

出来る範囲のことを精一杯やる。
それで線を引くってことが、人との関わりの中で、目一杯のアサーションなんじゃないかなって、最近思います。

彼が大人になって、安全に平和に暮らせる日ができるだけ早く来ることを願わずにはおられません。

私はたんぽぽさんのこと、知っている気で居たけど、本当は知らないんだなと思いました。

いつも励まされてばかりの私ですが、いつか私もたんぽぽさんを元気に出来るお手伝いができれば嬉しいです。

たんぽぽさんの心に近い場所で待っていたいです。




ROIMIさん (たんぽぽ)
2011-05-27 12:57:05
お返事が大変遅くなってしまってごめんなさい。m(_)m

このことから2か月が過ぎたのですが、彼はゆめ教室に顔を出してくれています。
先日、どうなったのかを訊いてみたのですが、どうも釈然としない様子でした。
早く大人になって、家を出たいようです。
その為に、一生懸命勉強するんだと…。
何はどうあれ、今も家で過ごせているようです。
親からの暴力も今のところ無いようで…。

>いつも励まされてばかりの私ですが、いつか私もたんぽぽさんを元気に出来るお手伝いができれば嬉しいです。

とんでもない。
私は何にもしていませんよ。
私の方こそ、ROIMIさんの頑張りが励みになります。
チャンスがあれば、お会いしたいですね。

いつもありがとう。m(_)m

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