へなちょこおやじの自給自足入門

自給自足を目指しておそるおそる農業研修の門を叩いた俺。この先どうなることやら。ちょっと不安。

キャベツの播種

2017年06月30日 | 日記
昨日、土砂降りの中で作業したからか、少し頭痛がする。
なので、本日は研修を休ませていただきました。

午前中タップリ寝て回復してきたので
時間もあるし、ブログでも更新するかと。

で、時間をさかのぼり一昨日のお話。

この日は、午前中は合同研修ということで、
みんなでキャベツの播種をしました。

品種比較のため、なんと17品種も播くそうです。
植え穴なんですが、これは植え穴というよりほんのちょっとくぼませる程度ですね。
少し離して2粒まき。


1カ所2粒播きです。


牛乳パックを利用した播種の仕方


種を播いたら赤玉土をタップリ覆土。

覆土を多めにするのは、キャベツの種子が光を嫌う嫌光性種子だからです。



有名なキャベツ産地の嬬恋村で播かれてる品種。青琳。


播種する前にも培土にはしっかり水を与えているが、覆土後にもタップリ水を与える。

水を与えるときの注意点としては、
基本的には均等に与えるんですが、気持ち端の方に少し多めに与えること。
なぜなら乾燥するときは、端から乾燥していくので。

水を与えたら、アウトドアで使うレスキューシートみたいな
太陽シートを掛けます。


太陽シート


太陽シートが足りなくて新聞紙で代用。

太陽シートを被せる理由は、保湿と直射日光により地温が上がるのを防ぐためだそうです。
このあと発芽するまでは水を与えません。

だいたい2日~3日で発芽するので、
早ければ2日目の夕方には太陽シートを取り除きます。

発芽した後は1日3回の水やりが必要になります。
なにせ、もう暑いですし、セルポットの水はすぐ乾きますので。

午後は、育苗培土を作ったり、
ハウスの除草・整地をして播種機でソルゴー播いたりしたんですが、詳細は次回ということで。

つづく




ニンジンの摘花など

2017年06月29日 | 日記
今日は一日メロンの株周りの草取りでした。
前回キューホーで大まかな草取りをした箇所を
小鎌を使って緻密に草取をしました。

で、時間をさかのぼって6/27の作業について。

27日午前中はC圃場でキュウリの誘引です。。
ただ、今回は、いつもの麻ひもではなく、
MAXのテープナーというホッチキスのお化けみたいな道具を使っての誘引作業です。

なるほど、麻ひもをいちいち結ぶより早くできる。
ただし、果実等がつき重くなると外れる恐れがあるそうです。


MAXのテープナー


テープナーで誘引


キュウリの摘果

で、そのあとはトマトの除雄です。。
除雄とは何ぞや?

ある本によるとこんな説明です。

    植物交配の場合,自家受粉を避けるために未熟のうちにおしべ (雄ずい) を取除いたり,
    雄性の働きを停止する操作をいう。動物の去勢に対応する。

実際の作業は、ピンセットで開花前のつぼみを押し開き、めしべの周りにある雄しべを取り除くわけです。
なんだかなぁ。言葉にすると簡単そうですが、これがかなり難しい。


除雄作業。

細かく骨の折れる、熟練を要する作業ですわ。
まぁ、自給自足でF1の種作るわけじゃないから、自分の畑ではやりませんが。。。


レタス。中台(トウ立ち)を促すためカッターで切り目を入れる。成長点は切らないように。


弱っていたピーマンがだいぶ回復。

ちなみに、トマトやピーマンには耐病性の品種が結構あるそうです。
ただナスには少ないと。

その理由は、ナスは接ぎ木をすることで病気を防ぐことが多いからだとか。
但し、ウイルス性の病気は接ぎ木では防げないそう。


午後は、合同研修。
育種課のTさん指導のもと、K圃場にてニンジンの摘花です。
K圃場も初めて、ニンジンの花というのも初めて見ます(久しぶりの初物づくし)


ニンジンの花。

去年収穫した後、良さげなものを種取り用に植え直したものが開花しているわけです。
皆さんが食べてる部分が球根になります。

ニンジンを植えて最初に真っ直ぐ伸びる枝が主枝(親枝)といい、主枝につく花を親花(天花)といいます。
主枝の本葉の脇から出てくる枝を側枝(子枝)といい、側枝につく花を子花(側花)といいます。

で、今回行う摘花というのは、親花と小花以外の花を全て摘み取る作業です。
摘み取るのは、いわゆる孫花、ひ孫花、玄孫花などです。

通常は、親花+子花4~5残し。
親花のない株(結構ある)の場合は、子花をできるだけ残す。
また、植物体の小さな株の場合は、それに合わせた小花の数(少なめ)にする。

などの、摘花の基本ルールの説明を受けて、
いざ、ハサミを片手に作業開始となるわけですが。。。

突然ですが。。。雄性不稔という言葉をご存じでしょうか?
雄しべや雄花が異常で花粉ができない状態。いわゆる生殖異常の状態を指します。
ミトコンドリア遺伝子の異常が原因だとか。。。難しい話はわかりませんが(^^;)

で、このニンジンのお花畑。
雄性不稔の花か結構ある。Tさんに聞くと3割くらい出るのだそう。


正常なニンジンの花


雄性不稔のニンジンの花


摘花した花が地面に散乱

何のために摘花するんですか?と聞いてみた。
摘花すると残りの花に発芽率のよい種がつくのだそう。

ニンジンの種って発芽率悪いですからね。
少しでもいい種を残そうって努力が垣間見れます。

センターの自然農法の種子。販売もしてるのでぜひ!

交雑について。
同じ科の野菜を同じ畑で連続して作り続けると障害が起きるっていうでしょう。
だから交雑も、同じ科同士の花が近くにあると交雑するのかと思ってたんですが、
必ずしもそうではないらしいです。

植物の分類なんですが、目があって、その下に科があります。
その下に属。さらに下に種があると。
目→科→属→種という感じです。

で、交雑するのは同じ種同士なのでそうです。
つまり、科が同じでも種が違えば交雑しないと。

何でも、種が同じということは、N(染色体数)が同じなんだそうです。
難しいことはよくわかりませんが(^_^;)



つづく


種取り

2017年06月26日 | 日記
自給自足を志し、おそるおそる農業研修を受けることになったわけですが、
研修を始めて早や3ヶ月が過ぎてしまいました。

中だるみというんですかね。
ちょっとだれてきてるのが自分でもわかります。
でも、こういう時こそ、始めたばかりの頃のフレッシュな気持ちに戻さねば。

さて、本日は、採種用のタマネギの雨よけ作りです。

まず、バールという鉄の棒を地面に差し込んで穴をあけます。
その穴にアーチ型のパイプを差し込みます。

パイプにはオスとメスの二つがあり、合わせて一つのアーチができます。
2mおきにアーチをつくり、直管パイプで頂上部、両側面の3カ所を補強し骨組みが完成。
あと、ビニールを抑えるためのヒモを結ぶらせん状の杭を地面に埋め混みます。

上からビニールを被せ、パッカーという器具で固定します。
さらに、ビニールを上からヒモで押さえ込みらせん杭に結んで完成です。


この段階ではまだヒモで押さえつけてません。


ビニール保護のため、厚手のビニールを挟んでパッカーで固定。


種取り用のタマネギ。


最初、タマネギは苗圃(なえほ)という、苗用の圃場で育苗します。
この育苗用の圃場である苗圃。
苗圃に適した条件が3つあるそうです。

日当たり 水はけ 灌水施設

まぁ、これ、普通の圃場(畑)でも必要な条件なんですが。

苗圃ですくすく育ったタマネギは、圃場に移され成長します。


こんな感じ。

で、全部収穫したら、なかでもとりわけ形の良い優秀そうなタマネギがあったら、
種取り用の圃場に植え替えます。


玉が大きく形のよい玉ちゃん

通常食べる玉の部分が球根になるわけです。
そうして植え替えて成長し花が咲いたのが最初の写真なわけです。



つぼみがいっぱい。


開花した状態。

一つの株から4~5本くらいの花芽が出ます。。
一つの花芽に種が200粒くらい宿り、1株で1000粒くらいの種が取れるそうです。

花が茶色く枯れてきたら種取りのタイミングです。
ザルなどにこすりつけながら脱穀します。

そのあと水にいれて水選をします。
種が沈みゴミが浮くわけです。


明日は種取り用のニンジンの摘花と
コマツナの種取りです。

ということで、

つづく








カブの種取り

2017年06月23日 | 日記
ブログも4日ぶりだな。
書かなくなるとどんどん書かなくなる(^_^;)

そろそろと重い腰をあげ、いや重い筆を持ち、
いや重いキーボードを叩きブログ書いてます。

農業研修の、一応自家採種コースなんですが、
いままで自家採種コースらしいことはあまりしてこなかったんですが、
今日は自家採種コースらしく種取りです(^o^)

先日回収し育苗ハウスで乾燥していたカブを、本日種取りします。


カブの株。


種取りに使う道具類。


少しずつ小分けにして踏んでいきます。そして裏返してまた踏んで。


種が外れた後の株


殻と種が混じってます。


目の粗いふるいにかけて


目の細かいふるいにかける。



ふるいではここまでしか選別できません。



で、こいつの登場です。

風力選別器。種の大きさや重さに応じて風力を変えられるそうです。
便利なんですが、これ100万円くらいするんですって。車買えまんがな。


機械に2回くらいかけると、ほら、この通り。


カブの種のアップ。

赤や黒の種がありますが、黒い方が中身が充実してるとか。
比重は重い方がよく、軽いと発芽率が低いらしい。

50株ほどで〇万粒の種が採れる。
もし、僕が将来自給用にカブ作るなら、
種取り用には、最も生育のいいやつを一株だけとっとけばいいのかな。
なんてことを考えたりしてました。


つづく










世界平和

2017年06月19日 | 日記
しかし雨が降りませんね。
畑にも水をあげないといけません。

ここの圃場は灌水設備があるからまだいいですが
ない畑だと水をあげるのもひと苦労だと思います。

畑を借りたり買ったりする場合、
土の善し悪しは置いといてでも、
まず灌水できるかどうかをチェックした方がよいと言いますが、
今のような状況を想定しての言葉なんでしょうね。

さて本日午前中は、レタスの雨除けの屋根を張りました。
ビニールを被せパッカーで留め、ビニールヒモで押さえつけて完成です。


完成した雨よけ。

その後はキュウリの株周りにボカシを撒き、
すき込みを兼ねてキューホーで除草です。


キュウリの株周りにぼかし。

午後は、メロンの株周りの除草です。
鎌で丁寧に取り除きます。


スベリヒユという雑草がビッシリ。

メロンを播種したこの場所は、去年、根コブセンチュウの被害が大きかった場所です。
あえてこの場所に播種したのは、根コブセンチュウに耐性を持つ個体を見つけるため。

でも、いくつかの品種には根にコブが。。。。





根コブセンチュウ。やっかいなものです。

このように育種によって、根コブセンチュウが寄生できない品種を作ることもできるし、
また、緑肥を播くことで畑にいるセンチュウそのものを殺してしまう方法もあります。
例えば、クロタラリアや赤クローバーなどの緑肥です。

作業終了後、夕方5時から水稲の勉強会があったんですが、
眠くてもうろうとしながら聞いていたので、2時間の講義がほとんど頭に残っていません(^^;)

ただ、その中で一つだけ記憶に残っているお話があります。
それは、

  田んぼには「戦略」が必要である。
  戦略とは戦いを省くことである。
  戦略の略の字は、田に各(おのおの)と書く。
  つまり、田んぼに生息している動物や植物、そのおのおのをよく知ることができれば、
  戦わずにうまく共存していくことができる。

というようなお話だったと思います(私の記憶が正しければ)

そのお話をしてくださったMさんは、以前こんなこともおっしゃってました。

 「畑や田んぼの雑草をよく知り、その雑草と共存していくことができる人は
  世界を平和に導くことだってできるよ」

農業から世界平和にいきなり話が大きくなりましたが、
まぁ、雑草とうまくやっていくことが、それだけ難しいということなんでしょうね。


つづく