よろず戯言

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旅するOPPAI、

2018-11-23 00:06:02 | アート・文化

田川市美術館

 

先日の休みに、田川市美術館で開催中の現代美術展、

おっぱい展:Charity Art Exhibition OPPAI、2018

旅するOPPAI、”を観てきた。

少し前に、同じく田川市にある、廃校を利用した多目的施設にて、

同企画展が開催されていたが、スケジュールが合わなくて観に行けず。

しかし、同じものが美術館でも開催されると知り、ちょうど初日が休みだったので観に行くことに。

 

 

入場券「I」って書かれていたのだけど、もしかして「O」「P」「A」もあるのかな?

 

入場券の裏には、謎の「旅」の文字が。

 

けっこう前だったと思う。

通勤途中、田川市内の大きな交差点。

そこの電柱に一枚のポスターが貼られていた。

信号待ちで、とくに気にもせずなんとなく眺めていた。

オー、ピー・・・!

おっぱい?!

車の中からだと詳細は判らず、いったい何のポスターなのか判らないが、

確かにローマ字で、おっぱいと書かれてある。

 

 

それがこの現代アート展のポスターだった。

先月、美術館へ田川市公募の美術展を観に行ったとき、

あの電柱のポスターと同じデザインのチラシが置いてあり、それでこの企画展を知る。

おっぱいをテーマにした現代アートの巡回展。

チラシからはいやらしい、いわゆるエロスは感じられない。

展示作品の詳細も書かれていないが、

現代アートを通じて、乳がん啓蒙活動も行っているようだ。

おしり星人の自分だけど、おっぱいに無関心というわけではない。

これは面白そうだと、観に行くことに。

 

 

一部をのぞき撮影OKだったので、いくつかの作品を撮影。

廃棄ブラジャーで作られた、よく解らない作品。

隣には、ブラ紐で作られた作品もあった。

 

休みだったが朝から用事があり、それを済ませて昼前に美術館に到着。

若くてきれいなおねいさんが受付に。

「ン~フフフフフ~! こんにちわ~!!」

入るといきなり、すごいテンションで笑いながら挨拶してくれた。

え!?なにこれ、おっぱい展におっさんが来たから笑われてんのか?

勘弁してよ、そういうの期待して来たんじゃないんだからさ。

 

美術館のエントランスのソファーには、大小のおっぱいクッションが!

 

200円の入場理を払う。

しかし入場料金はおねいさんに手渡さない。

テーブルの上にある募金箱のようなものに投入。

この展覧会の入場料は、すべて乳がん啓蒙活動に利用されるのだとか。

 

でもって、数枚のチラシと入場券を手渡される。

「この入場券で会期中、なんどでも入場できます。」

おねいさんにそう説明される。

へぇ~何度もねえ。

といっても、会期は11月20から25日までのたったの6日間。

初日だったこの日のみ休みで、後は仕事。

せっかく何度も入場できても、来れるのはこれっきりだ。

 

紅白幕にでっかいおっぱいのオブジェ。

よく解らないけれど、とにかくめでたい。

大気圏突入用のバリュートみたい。

 

展示室入り口には、無数のブラジャーで作られた、よく解らない作品がどーんと展示されている。

うほっ!

これこれ、現代アートはよく解らない。

だが、それでこそ現代アートなのかもしれない。

いくつになっても一向に理解できないし、慣れないのだけど、

それでもなぜだか現代アートには惹かれてしまう。

  

展示室に入ると、荒い鼻息と興奮気味の吐息が流れてくる。

ンッンッ~ンッンッ~チュバチュッパ、ンクンク!

赤ん坊がおっぱいを吸っている生々しい音声。

リアルに録音したものだろう。

それが、展示室内に延々と響き渡る。

 

 

ピンクの浮き輪で作られた、大きなおっぱいのオブジェ。

壁にもでっかいおっぱいのオブジェ。

おっぱいのパターゴルフがあったり、

おっぱい状の茶碗を伏せて、たくさん並べ、

それぞれ色んなイラストや模様が描かれているもの。

 

 

上野焼ですか?

高取焼ですか?

小石原焼ですか?

 

おっぱいに関する詩?のようなものと、

おっぱいをフィーチャーした、パネル写真が並んでいたり、

音と写真と、活字、全てを合わせてひとつの作品としているような、そんなブースもあった。

 

壁に無数に貼りつけられている、手作り感抜群の紙製のブラジャー。

手前に小さな机と、文房具、それにコーヒーフィルターが用意されている。

「コーヒーフィルターでおしゃれなブラジャーを作ろう!」

机の脇にそんなパネルが置いてあった。

なるほど、壁に貼られているのは、観に来た客が作って貼って行ったものなのね。

こりゃあ、わしも来た証として、ここでブラジャーを作ってやろうじゃないの。

 

 

 

色んなとこで爪跡を残すのが好き。

それにブラジャーを作る機会なんて、これが最初で最後だろう。

客は他に誰も居らず、貸し切り状態だったので、

机を占領し、さっそくペンを手に、コーヒーフィルターに描き始める。

うむ、我ながらよくできた。

完成したそれを、壁に貼りつけ満足する。

 

 

ひととおり観て、展示室を後にしようとすると、

受付のおねいさんが、「あちらもどうぞ。」と別の展示室へと促される。

「おっぱいの写真が展示されています。」

おっぱいの写真とな!?

沖縄出身のおっぱい写真家、Riki Yamaneko氏の作品が展示されている。

おっぱい写真家ってなんだよ!

そんな職業があるって知ってるなら、俺だって芸大行って写真学科に進んだものを。

 

 

自分の作ったブラジャー!

裏面は型式番号入り!

 

 

よく見ると、その展示室の入り口前だけ、撮影禁止の看板などが立ち、

なんとなく隔離されたような雰囲気。

これはあれだ、浮世絵展を観に行ったときの春画コーナーの入り口とか、

フィギュアショップなどで、18禁コーナーの入り口とか、

芸術とはいえ、やっぱりおっぱい。

絵画や彫塑ならば、そうはならないのだろうが、写真だとそんな扱いになっちゃうのだろうか?

 

おそるおそる入る。

うん。

おっぱいの写真やね。

なんでも先に別施設で行われたときに、女性の観客にお願いして撮らせてもらったものも含まれているとか。

顔はもちろん写っておらず、おっぱいのみ。

入って正面壁のいちばん右(確か)のおっぱいが好み。

大きすぎず小さすぎず、乳首と乳輪の形も好きかな。

ああ・・・やっぱり男だな、ここに来てけっきょくエロスだよ。

でも、自分はあくまで おしり星人。

ハズキルーペになりたいくらいのおしり星人。

 

 

いや、どれも好きではないです。

どれも着たくはないです。

ご丁寧に記念撮影できるブースがあり、チェキ?も置かれていた。

 

だが、なかには乳がんを患ったとおぼしき方の写真もあり、

片方のおっぱいが、げっそりと無くなってしまっているものも。

数年前に、乳がんで亡くなられた、川村カオリさんを思い出した。

あの方も自身の切除した胸を露わにし、

ピンクリボン活動で女性に乳がん検診を進めていた。

彼女の最期までを描いたドキュメント番組を見て涙したのを覚えている。

 

この楳図かずおみたいなおっさん、誰なんだよ!?

 

芸術とエロス、そして乳がんのこと。

小規模だけれど、いろんなことを考えさせられる企画展だった。

物販コーナーもあった。

ひととおり見て回る。

・・・が、「OPPAI」て書かれたTシャツなんて着れやしないし、

おっぱいのキーホルダー?とか、小物とかも使えやしないし、

けっきょく何も買わずに美術館を後にした。

 

後日、NHKで同企画展の模様がニュースで取り上げられていた。

参加アーティストのひとり、クリハラナミさんがインタビューに答えていた。

この美人のおねいさん、受付で妙なテンションで笑って出迎えてくれたおねいさんじゃん!

あの美人のおねいさん、アーティストさんだったのか!

てっきり美術館の学芸員だとばかり。

こんなことなら、OPPAIて書かれたTシャツ一枚買うて、それにサインしてもらうんだった!

 

 

ちょ・・・ニューヨークでもやんのかよ!?

ニューヨーク展での作品を募集していた。

出展料6万か・・・。

 



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