■ シナリオ 虎の巻 ■ ５

●p２２６
ストーリーを「遊び」をふくらませる
ストーリーを壊さないで面白くふくらませるのです

ドラマの基本である
【障害】【相剋】【葛藤】

相剋(そうこく)…(1)相いれない二つのものが、互いに勝とうとして争うこと。また、その争い。
　　　　　　　　 例→「愛と憎しみの…する感情」
　　　　　　　　(2)五行説で、互いに相手に勝つ関係にあること。
　　　　　　　　　　木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木にそれぞれ勝つこと。
　　　　　　　　　　　⇔相生(そうじよう)

こうした例は名作になればなるほど、
脚本の中の遊び、
演出の中の遊び、
演技者のの中の遊び
音楽処理の遊び等が工夫されています

ここでいう遊びとは、『ゆとり』という意味で
遊びがほしいと言うことです






ｐ２３２
●お客様は面白がるために、チャンネルを押したり、
映画館まで足を運んでくれる訳です
この多くの人たちが「面白かった」と思ってくれたり
感動したしてくれる事が、
ライターとしても最大のご褒美です、
ところがこの一番大事なことを忘れて
自分だけ感動したりしては
お客は乗り残されます、お客様のことを考えてください








ｐ２３３
●旬の素材を新鮮な視点でシナリオにする
見ても興味をひかないのは８割、旬な素材がない

自分が食べるのではなく
お客様が食べるのですから、「自分好み」ばかりは許されません
ただの素材選びと今まで、誰も考えなかった
『旬の素材』＝『新鮮な視点』を持つことが必要なのです






ｐ２３８
●人物は二面性を持たせると深みがでる
ストーリーが面白ければ、
それでいいのでしょうが、それでは深みがでません
何故かというと、人間の一面性しか出していないからです
つまり表面から光線をあてるだけなのです
横や後ろからも光をあてて
立体感を出さなくてはいけません
生きている人間は誰もが二面性、多面性をもっています
例
↓
独裁者がゴキブリが嫌い
タバコをやめたいと思いつつ、つい手に出してしまう
などです。
こうしたウィークポイントの中に人間らしさが現れます






●切り口で新しいアイデアを生み出す
よくないシナリオの要因のひとつは
『目新しいものがない』ことでした。
あまりにも平凡で、どこかでやっていたと
思われるものが多かったのです

よく『おや、まぁ、へえ』と言われてます
『おや』で　びくっくりし
『まぁ』で　意外性があり
『へえ』で　納得しなければならないと言われています
その条件を満たすには
　　↓
『切り口』


『切り口』は三つあります
①　『視点をあてて独得のものにする』
②　『どんな形式にするか』
③　『どこからはじめるか』



切り口は、発想法の中でも最も大切なファクターです
①は『視点の移動』
②は『語りクチ』の工夫
③は『組み立て』の工夫
こうしたチェックポイントで、一度書いたシナリオを
もう一度見つめ直すもの魅力をつける確かな方法だ






ｐ２４６
シナリオライターは
・新鮮な企画力と
・観客のニーズのわかる洞察力
・一つの手法ばかりではなく、
　いろいろな手法を持つということも必要です

早い話が”売り手”と”書い手”を逆転して発想してみると、
互いのニーズがわかってくる





ｐ２５０
面白い要素
・ストーリーの面白さがあり
・ロマンを感じられて
・遊び・ゆとりが感じられ
・花（女）を添える
・自分、風景の魅力
・魅力あるシナリオ



ｐ２５２
発想の素となる
モチーフを例題や角度を違えながら
繰り返し述べている箇所も少なくない