goo blog サービス終了のお知らせ 

「笑いについて」   ~芸人さん、お笑い番組、DVDなどについての雑感~

好きな芸人さんは、バナナマン、東京03、アンタッチャブル、ブラックマヨネーズ、サンドウィッチマン、有吉弘行など。

期待しないで聞いて欲しい話

2011-02-26 | テレビ番組
久しぶりに「松本人志の○○な話」を見たら、
「期待しないで聞いて欲しい話」というのをやっていました。
オチが分かりにくい、爆笑するほどでもない話を順番にしていく企画。
これ、人によっては全く面白く感じないと思うんですけど、僕はハマりました。

漫才なんかでも、オチはサラッと済ませるのを好む芸人はいますから、
オチの微妙さを楽しむ、こんなトークもアリだと思うのです。

千原ジュニアさんが「これは向き不向きがある、難しい」と
言ってましたが、確かにジュニアさん自身が不向きかもしれません。
こういう話は淡々と話した方がいいと思うのですが、ジュニアさんは
不安だったのか、誘い笑いを入れながらトークしていました。

しかも、ジュニアさんのトーク内容は、サウナでの赤の他人の会話を
丸々テレビで披露したもの。今回の企画に限った話ではありませんが、
これってマナー違反じゃないかなあ。

今回は実験段階の新企画という感じだったようですが、
普段は爆笑を欲する芸人たちが、クスクス笑いを求めて
トークするというパターンが定まれば、もっと面白くなると思います。

爆笑ヒットパレード2011

2011-01-01 | テレビ番組
お正月の風物詩、フジテレビの「爆笑ヒットパレード」。
最初から最後まで全部見たのは、実は今年が初めてでした。
ベテランから若手まで、様々なネタを見られるのが嬉しいですね。

ネタの合間のミニコーナーも、正月気分満載で楽しいものです。
今年はマツコ・デラックスさんやFUJIWARA、
アンタッチャブル山崎さんらがそれぞれコーナーを受け持ちました。

中でも面白かったのが、ザキヤマこと山崎さんのコーナー。
2010年、大忙しだった芸人の一人ですね。
大先輩のベテラン芸人でさえ雑に扱うテキトーっぷりに
何度も笑わされました。

有吉さんもそうなんですが、一見ムチャをしているように見えて
しっかりバランスを取っているんですよね。この辺りの
押し引きの上手さは、キャリアの賜物でしょうね。

ザキヤマさんも、以前は上手く前に出れずに目立てなかったり、
中途半端な出方で微妙な空気になったりもしていました。
そういった経験を経て今の芸を築いたわけですから、
見ていて安心感があります。

オモバカDynamite

2010-12-30 | テレビ番組
過去2回、深夜にひっそりと放送されてきた
「オモバカ」が、ついにゴールデンに進出。

道具を使わず己の体のみで、一対一で目の前の相手を笑わせる競技、
それがオモバカ。格闘技風のセットが、観客の興奮を高めます。

今回は、従来のトーナメントではなく、ワンマッチ形式。
興味深いカードが出揃いました。

・又吉直樹(ピース)vs後藤淳平(ジャルジャル)
・堀内健(ネプチューン)vs川島邦裕(野性爆弾)
・秋山竜次(ロバート)vs塚地武雅(ドランクドラゴン)
・大島美幸(森三中)vs友近
・清水アキラvs礼二(中川家)
・劇団ひとりvs日村勇紀(バナナマン)

中でも凄かったのが、劇団ひとり(2代目王者)と
バナナマン日村(初代王者)の新旧チャンピオン対決。

この二人のスタイルは対照的。インパクトのある顔面やダイナミックな動き、
そしてバカっぽいネタが武器の豪腕ファイター日村さんと、
時に姑息なまでのテクニックを繰り出す、頭脳派ひとりさん。

序盤から、両者トップギアで必殺技を出し合う怒濤の展開。
そんな中、ルールの裏をかく「匂い」による攻撃で
ひとりさんが日村さんをKO、チャンピオンの座を守りました。


笑いとは、緩急だと思います。予想できない角度やタイミングで
出されたネタに、人は思わず笑わされてしまいます。
この辺は、僕の好きなボクシングに似ています。

いくら破壊力のある攻撃でも、リズムや強さが単調だと
相手も慣れてきて、なかなか効かなくなりますから、
意表を突くタイミングやリズムが重要になってくる。
こういったことを考えると、オモバカはまさに「お笑い格闘技」と
呼ぶにふさわしい競技だなと思います。

旅猿と「特典映像」

2010-12-14 | テレビ番組
日テレで深夜に放送されている「旅猿」は、
現在のバラエティ界において、かなり特殊な番組です。

今のバラエティ番組の多くは、様々な演出により
明確な「笑い所」を指定しており、それほど集中して
見ていなくても楽しめる作りになっています。

一方「旅猿」は、通常のバラエティ番組ならカットして
しまうであろう緩い時間をも含めて編集していて、
笑い所が分かりにくい。そのため、「ながら見」では
あまり面白くないけれど、しっかり見ると
細かい笑い所を無数に発見できるのです。


この番組が好きな人には、くりぃむしちゅーの有田さんが作った
特典映像」というDVDをお勧めします。
アンタッチャブル山崎さんやロバート秋山さん、清水ミチコさんなど、
有田さんお気に入りの芸人たちとほぼ一対一の状況で、
即興的な要素の強い演技(大まかな設定だけ決めてある)を
繰り広げるものです。

このDVDが出るに当たって、出演者の一人である山崎さんは
「ぼーっと見るのはいいんだけど、ずーっと見てて欲しい」と
語っています。かしこまって見るような内容ではないけれど、
集中して見ないと笑い所が分からない、という意味でしょう。
そして、その笑い所は恐らく十人十色。

練りに練ったコントや、作りこまれたバラエティ番組を
見慣れ過ぎて食傷気味になっている人には、「旅猿」そして
「特典映像」は、この上ない刺激となることでしょう。

松本人志のコント「MHK」

2010-10-15 | テレビ番組
実を言うと、松本さんのピンの仕事で笑った記憶がほとんどありません。
ダウンタウンでは何度も笑ったことがあるのですが、「松本濃度」の高い
コント等になると、途端に笑い所が分からなくなってしまいます。

単純に、何を面白いと思うかという観点が、僕とは違うのでしょう。
ではなぜダウンタウンでは笑えるかというと、浜田さんがいるからです。
「おかしなことを言う松本にツッコむ浜田」というシステムがあれば、
松本さんの言うことが理解できなくても笑うことが可能になるのです。
逆に、松本さんと笑いのツボが似ている人なら、浜田さんのツッコミが
なくても笑えるはずです。

松本さんの発想だけを切り取れば、決して万人受けするタイプでは
ないことが分かります。 ところがバカ売れしたことにより、
ダウンタウンの存在は「王道」になってしまった。 信者が絶賛し、
そうでない人はポカーンとし、挙げ句の果てには、理解できない人の一部が
「松本つまらん」と叩くといういびつな構造は、ここから生まれているのです。
人は、自分に理解できないものが持て囃されていると、不安や苛立ち、
恐怖などを覚えるものですからね。

本当は、松本さんの笑いが分かるから頭が良い、分からない奴はバカだ、
なんてことはないのです。

今回のコントも・・・僕にはやはり、ちょっと分かりにくかったです。
でももう既に充分売れている人なのだから、今さら分かりやすさに
気を配る必要もないのかもしれません。

ザキヤマinリビア

2010-10-07 | テレビ番組
さっきフジテレビでやってた「アンタッチャブル山崎の休日inリビア」。
めちゃめちゃ面白かったです。

以前にテレ朝で放送された「ザキヤマが来る~」は、
山崎さんの魅力が 充分に引き出し切れてない印象があって
物足りなかったのですが、 今回はその適当すぎるキャラと
異常なまでのハートの強さが、ナチュラルな形で伝わりました。

よく分からない水タバコを吸った後で、「これ合法だよね?」と言う適当さ、
即席で覚えた2~3個のアラビア語のフレーズと片言の英語と笑顔だけで、
堂々とリビアの人たちとコミュニケーションを取る図太さ、
いきなりリビアのテレビ番組に出演し、普段と全く同じテンションで
やり切る逞しさ・・・見習いたいけど絶対ムリですね。

そして、既にこのDVDが2枚も出ることが決まっているという
事実にも笑ってしまいました。 短期間のロケで、めちゃくちゃ
撮れ高があったということでしょうね。

基本的にはザキヤマさんがリビアをブラついてるだけの映像だし、
冷静に見れば 発言自体がそんなに面白いわけではないのに、
なぜか最初から最後まで笑いっぱなしでした。

この面白さは、いったい何なんでしょう。
たぶん、実は結構チキンな人だと思うんですが、
かといって、無理して明るく振る舞ってる感じでもない。
不思議な人だなあと思います。

ザキヤマさんの凄い所は、「見た後に何も残らない」ことだと思います。
笑い飯のぶっ飛んだ発想力、有吉さんの的確すぎる毒舌などを見た後には、
お笑い好きな僕としては、色んなことを考えちゃって眠れなくなったり
するんですが、 ザキヤマさんの場合は、「あー面白かったなあ」という
漠然とした感想しか残らない。

発想力という部分では、ザキヤマさんって大したことないと思うんです。
CSの番組で大喜利みたいなことをしてましたけど、
そういうのはあまり面白くない。 頭で笑わせるのではなく、
芸人の筋肉や反射神経で笑わせているというか。
それでいて、ネタの面白さも問われるM―1でも優勝しちゃってる辺りが
更に凄いなあと。

それに、相方がああいう形で活動休止したら、普通なら多少なりとも
悲壮感が見えてしまうものですが、 そんな暗い影を全く感じさせない。
その辺も物凄いパワーだと思います。

発想力自体は大したことなく、大喜利的な笑いはあまり得意じゃない。
彼が抜きん出ているのは、芸人としての体力、筋力、瞬発力、ハートの強さ…
逆に、発想力以外のほとんど全ての要素において優れているとも言えます。

ブラックマヨネーズの小杉さん、南海キャンディーズの山里さん等は
頭の回転の早さを感じさせますが、山崎さんの場合、条件反射のように
言葉が出てくるので、もはや頭が回転しているかどうかさえ分からない。

また、彼は自分のことを「記憶力が悪い」と分析しています。
恐らく、アンジャッシュや東京03のような、考えに考え、
練りに練ったコントは苦手でしょう。

出来ないことは切り捨て、得意なことだけを極限まで研ぎ澄ませて
行ったのが 今の山崎さんかなと思います。

SMAP×SMAP (ゲスト・有吉弘行)

2010-09-14 | テレビ番組
スマスマ、久しぶりに見ました。

有吉さんに対して、ある種のヒーロー像を投影してる人も
いるみたいですが・・・有吉さんの面白さは「綱渡り感」であって、
有吉さんの発言により色んなものの 「境界線」が見える・・・
そこが醍醐味だと思うのです。

一芸人に「ジャニーズを倒す」ことまで期待してる人さえいるようで・・・
それは完全なるお門違いというものでしょう。もはやそれは、
ヒットマンの仕事です。 それを求めるなら、芸能界を干された後の
退路を用意してあげなければならないでしょう。

有吉さんは長い低迷期を抜け、やっとの思いで這い上がってきた人です。
そんな人が、むざむざ自分から仕事を失うようなことをするはずがありません。

有吉弘行は「境界線を見極めて毒を吐く」というエンターテイナーだと
僕は思っています。 本当に捨て身で行って、空気を読まずに毒を吐きまくれば、
干されるのは目に見えています。 境界線を見せることが彼の真髄であり、
無闇に毒を吐くのは芸ではありません。

芸である以上、本気で芸能界の大物に嫌われるのは一番ダメな行為です。
また、相手や番組の空気によって、境界線が変わってくるのは当たり前のことです。

有吉さんがぬるい発言をすれば、視聴者は「あ、この人には
強く言えない何かがあるんだ」と感じます。
それを感じさせるということも、有吉さんの仕込んだ巧妙な「毒」であると言えます。
自分は傷つかず、視聴者に勝手に推察させるという技なんですね。
そこまで意識してやってるかどうかは知りませんが、この辺はやはり
上手いなあと思います。

スマスマでの発言に関しても、「ぬるい」「日和った」などの声も
ありましたが、 僕は改めてこの人の奥深さを感じた次第です。
単純な悪口なら、誰でも言えますからね。

ザキヤマが来る~ッ

2010-07-24 | テレビ番組
アンタッチャブル山崎さんの初冠番組「ザキヤマが来る~ッ」見ました。
それなりに面白かったのですが、途中ちょっと散漫になっちゃった所もあり、
やや不満の残る作りでもありました。

もっと適当に、ただザキヤマさんを街に野放しにするだけとか、
スタジオで一見普通のトークバラエティ風にして、ザキヤマさんの
適当なコメントを堪能したりしたら面白かったのにな~と。

せっかくの冠番組なのですから、もっともっとザキヤマさんの魅力に
焦点を当てる内容でも良かったと思います。

オモバカ

2010-04-08 | テレビ番組
先日、フジテレビでやっていた「オモバカ」を見ました。
いや~面白かったです。

芸人たちが一対一で対戦し、衣装や小道具などに頼らず、
相手を笑わせた方が勝ちというルール。
「IPPONグランプリ」もそうですが、このご時世にド派手な
セットを組み、お笑いの新しい波を起こそうとしているフジの
スタッフの心意気には頭が下がります。

アナウンサーが喋りすぎて選手(芸人)のセリフが聞き取れなかったり、
レフェリーの今田さんが試合中に笑ってしまったりといった点に
改善の余地を感じましたが、 回を重ねてルールがしっかりすれば、
もっと面白く、もっとスリリングな コンテストになる可能性が高いと思います。


出場選手は、中川家・礼二、堀内健、バナナマン日村、次長課長・河本など、
「体ひとつで笑わす」ことに長けた実力者ばかり。見応えがありましたし、
大の大人が一生懸命にバカをやる姿は、格好良くもありました。

印象に残ったのは、礼二さんや河本さんの正統派なテクニシャンぶりや、
ホリケンさんや野性爆弾・川島さんの破壊力、相手の視界の外から
攻撃を仕掛けるという頭脳プレイに出た日村さんなどです。

僕は今までホリケンさんを面白いと思ったことがなかったのですが、
この大会では、20年に渡ってバカをやり続けてきた男の凄みを感じました。

決勝は、そんなホリケンさんと、番狂わせで上がってきた日村さんの対戦。
携帯電話を使ったネタで日村さんを笑わせたホリケンさんの勝利・・・
と思いきや、 小道具はダメということで反則負け、日村さんの優勝となりました。


笑わすことも難しいですが、ツボにハマった時に笑いをこらえることも苦しい。
例えば川島さんは、凄まじい攻撃力を持ちながら、笑いを我慢する
ディフェンス力のなさで敗れてしまいました。

ボクシングと同じで、ただパンチが強ければ勝てるというものではない。
また、強いパンチでも、テンポや角度が単調だと、相手が慣れてきて
耐えられてしまう。 そんなやり取りも含めて、非常に楽しめました。

バナナ炎

2010-03-01 | テレビ番組
バナナマンのトーク番組、「バナナ炎(ファイヤー)」が好きです。
前からその名前は知っていたのですが、宮城ではつい最近
放送が始まったようです。

二人がテーマに沿ってトークするのがメインで、地味といえば
地味なんですが、ジワジワと面白くなってきます。

トークの内容もさることながら、二人の関係性が何となく面白いんですよね。
バカっぽいトークを繰り広げる日村さんと、それを軽くいなす設楽さん。
二つの全く違う個性が、ぶつかることなく柔らかに噛み合う感じが良いです。

以前、あの今田耕司に「コンプリート・ファイター」と評されたバナナマン。
コントが面白い、トークもイケる、リアクションも取れる。
しかも大喜利も出来るし、キャラも立っている。本当に凄いです。