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「笑いについて」   ~芸人さん、お笑い番組、DVDなどについての雑感~

好きな芸人さんは、バナナマン、東京03、アンタッチャブル、ブラックマヨネーズ、サンドウィッチマン、有吉弘行など。

「怒り新党」と夏目三久

2012-07-11 | テレビ番組
有吉イジリの“陰の帝王”は夏目三久? 本当は怖い『怒り新党』

http://www.cyzo.com/2012/07/post_10955.html

夏目三久さんは、近年の女子アナ、女性タレントの中ではちょっと特異な存在です。

タレントはもとより、歌手や女優でさえ「親しみやすさ」を押し出してくる昨今ですが、
夏目さんは全く親しみやすくありません。どんな暮らしをしているのか、何を考えているのか、
想像が付きません。彼女は有吉さんに「壁」を感じているようですが、自分自身も壁を作っている。
恐らく両者とも、ある種の壁を作ることで心地良い距離感を保つタイプなのではないでしょうか。

壁を作るということと、心を開かないということは、似ているようで微妙に違います。
壁を作らず、やたら他人の心に土足で踏み込んでくる人もいますが、有吉さんみたいな
タイプの人は、むしろそこで心を閉ざしてしまうのではないでしょうか。
お互いが壁を作り、程良い距離をキープするからこそ、腹を割って話せることもあります。

アナウンサーという職業も、元々は壁を感じさせる存在でした。知的で冷静、ほぼ無表情で
的確にニュースを伝える。今は、ニュースを読む姿が想像できないアナウンサーが増えて
しまいましたが、夏目さんは昔ながらのアナウンサーに憧れたのかもしれません。

親しみやすい人も魅力的ではありますが、皆が皆、親しみやすくなる必要もありません。
女子アナは、いつから大口を開け、手を叩いて笑うようになったのでしょうか。
「セレブ」を売りにするタレントは、どうして揃いも揃って品がないのでしょうか。

今の夏目さんには、往年の女優のようなオーラすら漂っています。全てをぶっちゃけることが
何故か美徳とされる現在のテレビ界ですが、品というのは、守るべき一線をきちんと
守ることで生まれてくるものです。そして、実は有吉さんやマツコさんも、「自分なりの品」を
持っていて、皆まで言わないことを粋と捉え、「恥」の感覚を持って生きている人達です。

にわかには信じられない人もいるかもしれませんが、「怒り新党」という番組において、
3人はいわば古き良き日本の代弁者であり、保守的とすら思える態度を取っています。

また彼ら3人は、それぞれに相容れない世界を持ち、お互いがそれを尊重しています。
その上で本質をズバズバと語り合えるのだから、大人としては理想的な関係でしょう。

何と言うんでしょう、格闘技のようなものですかね。ルールがあり、お互いがルールを
守るという信頼があるからこそ、例え友人同士であっても全力で戦える、という。
あの2人を前に一歩も引かない夏目さんは大した人ですが、戦いの押し引きのバランスを
誰よりも分かっている2人だからこそ、遠慮なくぶつかれるという部分もあると思います。

有吉vsしゃべくり007

2012-03-26 | テレビ番組
「しゃべくり007」に出演した有吉さん。いつものスパッとしたキレはなく、
代わりに拳でゴツゴツ殴るような迫力がありました。

どうしてそういう空気になったのかな…?まず質問の仕方が、あまりに
有吉さんにリスクを負わせる形になっていたことがきっかけかもしれません。
毒舌というのは基本的に、壇上に立って真正面からぶつけるものではありません。
何かの話の流れで毒を挟んだりするタイミングの良さや、テーマ自体に
共感できる部分があるから笑えるわけです。

しかし今回の「しゃべくり」は、あえて笑えない方向に行こうとしているかの
ようなテーマが多く、有吉さんも少々やりにくそうでした。キツい質問を
投げ掛けられ、「パスなし」という足枷を嵌められているため逃げることも
出来ず、何とかギリギリで攻撃を避けながら、自分のパンチも入れていく。

自分だけが毒を吐くのではなく、他のメンバーにも厳しい役回りを強いるくだり
(振ったのは上田さんですが)。この辺りはなかなかスリリングでした。

有吉vs教育テレビ

2012-03-24 | テレビ番組
有吉弘行、NHK初司会も“毒舌”で意気込み「若者に文句言いたい」

http://www.oricon.co.jp/news/movie/2009027/full/

>かっこいい大人像を聞かれた有吉は「偉い人に媚びへつらって、
>うまくこの世界を渡ってる人じゃないかな。上手に媚びへつらえる大人は
>素敵だと思う」と持論を交えて明かした

いかにも有吉さんっぽいなあと、思わずニヤリとしてしまいました。

徹底したリアリスト。「心を安定させるものは、やっぱり金」と言ったり。
昔、ビートたけしさんが「夢なんか持つな」と言ったことを思い出します。
生ぬるい理想論より、泥水を飲んででも生きるリアリティ。

基本的に有吉さんはガキが嫌いで、「親に養われてるクセに生意気言うな」
という考えのようです。そんな有吉さんと若者たちが、どう対峙するのか。
興味ありますね。とりあえず何回かは見てみようと思います。

芸人ベストパフォーマンス

2012-03-07 | テレビ番組
TBSで今夜放送された番組「芸人ベストパフォーマンス」、素晴らしかったです。

通常はテレビの都合により1分やら4分やらとネタ時間を決められる芸人たちが、
自分でベストな時間を決めることが出来るという画期的な企画。
その分、「時間が短いから…」という言い訳が出来ず、見る側のハードルも
上がるという厳しさもあるわけですが。

ネタそのものもさることながら、それぞれの芸人たちがどれくらいの時間を
リクエストするのかにも興味がありました。時間の設定にも、それぞれの
個性や考え方が表れていたように思います。

また、ハードルが上がりきっているため、芸人たちの緊張が半端なく、
大抵の芸人がどこかで噛んでいたのも印象的でした。

その中で、圧巻だったのはナイツ。前に一度だけ見たことのあるネタですが、
その時より長いバージョンだったと思います。ほとんど笑いのない4分間の
野球トークが伏線となり、終盤は怒濤のボケ連打。テレビでは、同じトーンの
比較的平坦なボケを矢継ぎ早に繰り出すことの多いナイツですが、
今回は彼らの奥深さが十二分に発揮された、ダイナミックな9分間でした。

トリを努めたのがレイザーラモンRGだというのも全く予想できませんでした。
出オチどころか、出る前からオチになるという特異な存在になってきたRG。
指定したネタ時間は、まさかの1分半。この時点で、もうネタをやる必要は
ほとんどないほど手の内を晒しているわけですが、それでもRGが出てくると、
やはりニヤニヤしてしまいます。予想通りのあるあるネタを披露し、
満足げにステージを去っていくのでした。

その他にも、集大成を出したオリエンタルラジオ、さすがのネタを見せた
アンジャッシュ、一つのボケにたっぷりこだわったパンクブーブー、
くだらなさに磨きが掛かった2700、丁寧に芸を披露した渡辺直美、
珍しくテンパっていた友近など、それぞれに味わいがありました。


本当に素晴らしい番組でした。ぜひ年に何度かはまた放送して頂きたいです。
バナナマンや東京03、笑い飯など、出て欲しい芸人はまだまだいますから。

めちゃイケ オカザイル復活

2012-01-07 | テレビ番組
「めちゃイケ」のオカザイル、素晴らしかったです。

昔に比べればスタミナもキレも落ちていたけど、自分も年を取ったからこそ
「どうしても頑張り切れないポイント」で倒れる岡村さんの姿に共感しましたし、
同時にあそこまで動ける岡村さんを凄いと思いました。

とんねるずやダウンタウンと比較すれば、どこか小物扱いされることも
少なくなかったナインティナインですが、やっぱりスターなんですよね。
「何の芸もない」「しょせんテレビ芸人」等と揶揄されながら、テレビの力を
最大限に利用した大掛かりな企画の中で、常に重要なプレイヤーを演じてきました。
そのプレッシャーはどれほどのものでしょう。誰にでも出来ることではありません。

「芸人じゃない」それならそれで構わない。むしろ、芸人という枠を越えてこそ
初めて、スターという巨大な存在になれるのです。

「ブラマヨとゆかいな仲間たち」での、出川哲朗さんの的確な分析。
「ただ純粋な面白さだけでは天下は取れない。渦巻くくらいの『ワー!キャー!』がないと」

吉本興業が仕掛けたスター作りのレールに乗せられながら、途中で息切れしてしまった
芸人は沢山います。しかしナイナイは息切れせず、ずっと一線で奮闘している。
確かに彼らは「カリスマ」ではないのかもしれません。とんねるずや
ダウンタウンに比べれば、カリスマ性には欠けているでしょう。
しかし、カリスマ性に乏しい「実直なワーキング・マン」としては、
彼ら以上のスケール感を持った芸人はそうそういるものではありません。

長期休養という、暗いトンネルからの脱出。EXILEの「Rising Sun」の歌詞を
自分に重ね合わせた岡村さん。一度は決められた出番を終えながら、
警備員に扮して「Rising Sun」への乱入を図る。サビが近づき、静かにリズムを
取り始める岡村さん。そして遂に花道に登り、警備員の格好のまま踊り出す。
何かを察知した観客の大歓声。お笑いという枠を軽く越えた、
凄まじいエネルギーの爆発がそこにありました。



「怒り新党」、23時台に昇格

2011-10-06 | テレビ番組

視聴者からの投稿を元に有吉さんとマツコさんが自由に
トークしていくという、ラジオに近い形態のこの番組は、
深夜帯としては異例の高視聴率を記録したそうです。

衝撃的だったのは、視聴者の意見をバカ呼ばわりする2人の姿勢です。
最近は、視聴者を神のごとく上げ奉っておきながら、内心は
「お前らのレベルなんてこんなもんでしょ?」とバカにしたような
作りの安直な番組が多いように感じます。

一方、この「怒り新党」は、クレーマーのようなバカな視聴者を
バカにするという 極めて真っ当な姿勢を貫くことにより、
実はそんなにバカじゃない視聴者層の共感を得ることに成功しました。
ゴールデンタイムのバラエティ番組は、「最もバカな視聴者」に
基準を置いて作られているように感じますが、彼らのターゲットは、
もう少し頭の良い視聴者なのだということを明確に示しています。

彼らは毒舌家というより、当たり前のことが言えない今のテレビ界で
当たり前のことを 言っているだけなのですが、それを出来る人が
今は希少なわけです。

初期の放送で感心したのは、「新党」の秘書役を務める元日テレ・
夏目三久さんのスキャンダル(コンドームを持って微笑むプライベート
写真が流出)に触れた場面で、「全くイジらないのも不自然だから、
イジったけど編集でカットされたことにする」と有吉さんが
言っていたことです。もちろん、コンドームなどの具体的なワードは
一切出さずに、です。皆までは言わないけど視聴者のモヤモヤは晴らす、
この対応。大人だなあと感じました。

全く触れなければ上品だけど嘘臭い、根掘り葉掘り聞けばリアルだけど下品。
その間を取るバランス感覚が「粋」ということだと思うのです。


前置きが長くなりましたが、そんな「怒り新党」が、人気をバックに
23時台に「昇格」することになりました。その話を聞いて、多くの
「怒り新党」支持者たちがこの改編を憂いました。僕もその一人です。
時間帯のみならず、放送時間の拡大も心配の種だったのです。

30分番組だからこそ緩いトークが出来ていたわけで、60分間
フリートークでは絵が持たないだろう。スタッフが意気込んで余計な企画を
増やしていき、空回りするのが目に見えている。 それに、有吉さんも
マツコさんも実は物凄く周りに気を使うタレントですから、責任感の重さを
受け止めすぎて固くなってしまう可能性もある。そんな風に思ったのです。


そして、いよいよ昇格後の初回放送が始まりました。
予想通り、後半には取って付けたようなVTR企画がありましたが、
少なくとも前半のトークは、今までと全く同じ形態で安心しました。

今後はどうなっていくのか・・・「昇格」した結果つまらなくなり、
フェイドアウトしていった番組は枚挙にいとまがありません。
ただ、この手の番組の性質や、昇格することの危うさをよく分かっている
2人でもありますから、最終的にグダグダな形で番組が終了したとしても、
何らかの爪跡は残してくれそうな気もしています。

オモバカ (第4回)

2011-10-01 | テレビ番組
芸人たちが体一つで対戦する「笑いの格闘技」オモバカ。

この第4回大会、僕は動画サイトで見ましたが、宮城県では
放送されたのでしょうか。放送日を確認すると、4月7日の深夜。
ちょうど最大震度6強の地震があり、数日間停電していたので分かりません。


それはともかく、この大会は過去最高の面白さだったと思います。
まず1回戦は、この4試合。

・原西孝幸(FUJIWARA) vs 岡田圭右(ますだおかだ)

 吉本が誇るギャグマシーン原西さんが、その豪腕で岡田さんを一蹴。
 ただ、岡田さんも得意のスベリ芸を存分に披露し、存在感を見せました。

・真栄田賢(スリムクラブ) vs 西田幸治(笑い飯)

 M-1絡みで「因縁の一戦」と銘打たれた対戦でしたが、そんなことを
 忘れるほどの名勝負。破壊力のあるボケを遠慮なくぶつけ合う、
 凄い打撃戦でした。攻撃・防御ともタイプの似た両者だけに、
 今大会中で最も噛み合わせの良い試合になりました。

・多田 健二(COWCOW) vs 田中卓志(アンガールズ)

 「体がガリガリ」という共通点はあるものの、芸風は全く異なる両者。
 よく練られたギャグを無限に繰り出す正統派の多田さんでしたが
 やや意外性に欠け、化け物じみた狂気を発する田中さんに屈しました。
 
・劇団ひとり vs ハブ(Bコース)

 オモバカ3連覇を狙う王者ひとりさんに挑むのは、知る人ぞ知る
 ギャグの名手、ハブさん。驚異的な身体能力でひとりさんを
 追い詰めますが、なりふり構わぬ荒技の前に惜しくも敗れました。


準決勝。

・原西さんvs西田さん。好調な滑り出しを見せる原西さんでしたが、
 1ラウンドのインターバルでのセコンド陣(FUJIWARA・藤本さん、
 笑い飯・哲夫さん)のやり取りがツボにハマってしまい、思わぬ
 ダメージを抱えたまま2ラウンドが開始。それを見逃さなかった
 西田さんが一気に仕掛け、まさかの秒殺で強敵を倒しました。

・田中さんvsひとりさん。キモさのインパクトだけでなく、意外に
 テクニカルなネタも挟んで自在に緩急を付けてくる田中さんが
 一時は圧倒するも、最後はひとりさん得意のドラマ仕立てのネタに
 耐え切れずKO負け。しかし際どい勝負でした。


そして決勝は、お互い強豪に競り勝ってきたひとりさん、西田さんの戦い。

これまでの闘いをも超える、凄まじい威力のネタをぶつけていく西田さんに、
1ラウンドからKO負け寸前のひとりさん。思えば今回の大会、王者が
押される場面が目に付きます。全てのラウンドで強烈なパンチを振るう
西田さん。この人の笑いのストックには限りがないのでしょうか。

王者も類い稀なディフェンス力で脅威の粘りを見せますが、最終ラウンド、
これまでの2試合と同じネタを持ってきた所を見ると、いよいよ苦しいのか、
ついに王座陥落かとも思えました。

ところが、ここで終わらないのが劇団ひとり。最後の最後に、およそ
プロの芸人がやらないであろう、しかしそれ故に誰しも予想外だった
ベタベタの汚れ芸を披露。劇的なKO勝ちを収め、3連覇を果たしました。


際どいギリギリの勝負を制するためには、泥臭い手法も厭わない
ひとりさん。この大会での勝ち方を熟知していて、まさに「絶対王者」の
称号が相応しい選手です。しかし、西田さんや田中さんを始め、
敗れた選手たちの強さも印象的で、本当に見所の多い大会でした。


マツコ&有吉の怒り新党

2011-05-17 | テレビ番組
春から始まったこの番組、めちゃくちゃ面白いです。
最初は「意外とおとなしいな・・・」という感想を抱いた人も
多かったらしいですけど、3人(有吉さん、マツコさん、元日テレの
夏目三久さん)の呼吸が合ってきてからは、ぶっちぎりの面白さです。

有吉とマツコ。これまで孤独な戦いを続けてきた2人が共闘した時のパワー、
これは凄いものです。まるで長年の親友だったかのように、息がぴったり。
余計な補足が要らない、1言えば10を察する大人の会話なんですよね。

中学生の頃によく聴いていた、深夜ラジオを思い起こさせます。
会話の内容は完全には分からないけど、みなまで言わない感じが
格好いいなあと思っていました。

この2人だと当たり前みたいになってしまいますが、会話の内容は
かなりエグいというか、通常の番組ではなかなか言えないことばかりです。
しかし、ほとんどのことは的を射ている。彼らは毒舌家と言うより、
建前を嫌い、ただ核心を突こうとしているだけだと思います。

個人的に凄いと思ったのは、夏目さんの「コンドーム事件」に触れたくだりです。
コンドームという単語は一切使わず、「あのこと」という表現で、
簡単に言えば、「全くイジらないのも不自然だから、イジったけど
編集でカットされたことにする」と、本人の前で言い渡したのです。

スキャンダルがあったタレントに対して、これ以上の優しい対応は
なかなかないのではないでしょうか。

ノリさん誕生日会

2011-03-03 | テレビ番組
この頃、「みなさんのおかげでした」が面白いです。
スタッフいじりを中心とした、以前よく見られた内輪ノリが減り、
東京芸人たちと絡むシンプルな企画が増えたことと、
とんねるずの2人が、等身大に近いリラックスした姿勢で
番組に臨むようになったことが理由かと思われます。


今週は、木梨さんの49歳の誕生日を祝う企画。
最後にサプライズとして石橋さんが現れた場面では、
とんねるずファンとは言えない僕でもグッと来ました。

突っ張って、傍若無人に突っ走ってきたとんねるず。
不仲や低迷が囁かれた時期もありました。様々な季節を乗り越えて、
今、屈託のない石橋さんと、恥ずかしそうな木梨さんが握手し、
ボトルの酒を回し飲みしている。それは感動的な光景でした。




ブラマヨ×スリムクラブ

2011-03-01 | テレビ番組
今週の「ブラマヨとゆかいな仲間たち」は、
スリムクラブとのトーク後編。

スリムクラブの、あの長い「間」に込められたもの・・・
不覚にも涙ぐんでしまいました。

涙あり、笑いあり、本当に凄い回でした。
そして、スリムクラブの「本質」を引き出したブラマヨも
また、本当に凄いコンビだと思いました。