昨夜のTBSラジオ「不毛な議論」は、山里vs西野の同期対決スペシャル。
運良く?直前に
「芸人交換日記」騒動があったので、ツイッター内聴取率が凄かったです。
ガチの戦いを期待した人には物足りなかったかもしれませんが、タイプの違う2人のファイターの
打ち合いは非常に面白かったです。早くも今年のベストラジオ候補にノミネート。
冒頭から、嬉々として「交換日記」問題をイジる山里さん。しかしこのイジり自体が、
負け様で輝くタイプである山里さんの「呼び水」であったのです。
10数分のフリートークの後、いよいよ西野さん登場。いきなり、例の交換日記ツイートをした時に
山里さんが側にいたことを暴露。詳細は語らなかったものの、西野さんと同じような感想を
山里さんも持っていたことは伺えました。しかも山里さんが口火を切った話だ、と。
西野さんのカウンターパンチを受け、早くもダメージを受ける山里さん。
自らガードを下げ、相手がパンチを打ちやすくするのが山里さんの戦い方なんですよね。
「交換日記」騒動は西野さんをブッキングした後に起きた問題のはずですが、今回のストーリー
「西野を叩くつもりがカウンターを食らって惨敗する山里」を演出するためには、
この上ない追加材料となりました。
案の定、果敢に攻撃を仕掛けながらもあらゆる局面で劣勢に追い込まれる山里さん。
よく聴くと、自虐エピソードを切り出し、自ら打たれに行く場面も多々ありました。
助っ人として途中から参戦したネゴシックスさんも、独特ののんびりムードで役に立たず。
リスナーからの毒舌メールを子供に読ませるコーナー「子供たちを責めないで」で
ようやく多少のダメージを負わせることに成功し、本編は終了しました。
放送後にアップされたポッドキャストも聴き応えがありました。対決ムードの本編から一転、
同期の思い出トーク。キングコングへのリスペクトを素直に語る山里さん。
早くから会社に露骨にプッシュされたキングコング、嫉妬する同期。22期生に
歪んだ人が多いのはそのせいでしょうか。いわばクラスの人気者と日陰者。でもそんな人気者と
飲みに行けば、「ポッ」となっちゃう気持ちは分かります。嫉妬しつつも憧れてるんですよね。
同期とつるむことがなかった、と言う西野さん。周り(会社?)がつるませない雰囲気を
作っていた部分もある、と山里さん。スターに仕立てられる者の孤独。西野さんは西野さんで、
違った意味で病んでしまった時期もあるのかもしれません。本編でも、同期たちと話すように
なったのは、10年目あたりからだと語っていました。つい最近なんですね。
芸人交換日記のこと、22期ライブのこと。山里さんと西野さんは、考え方に共通点も多い。
ただ表現の仕方は全く違うんですね。陰と陽、この2人の対比には興味が尽きません。
いつか2人がもう少し「大物」になって、ダブルMCなんかやったら面白いなと思います。
結果として、本気で2人がピリピリする場面などなく、仲が良いからこそできるプロレス、
という感じでした。本当にギスギスしていた時代があったのも事実ですが、
それも含めて「あの頃は…」と振り返れるようになった、ということだと思います。
とかくネット住人から嫌われがちな西野さんですが、今回の放送を聴いて、
少し好感度が上がった人も多いようです。山里さんが所々で西野さんの性格を分析していて、
それによって腑に落ちた部分もありました。個人的な印象は、格好付けたがりだけど
根は素直で悪い人じゃないな、というものでした。