『露草協会』(一緒に晴らしませんか高瀬露の濡れ衣)

宮澤賢治がとても世話になった高瀬露。ところが現実は、露は〈悪女〉にされている。その濡れ衣を晴らさんとするブログである。

賢治にも責任の一端はある

2019-01-01 08:00:00 | 「Wikipediaの高瀬露」
《ヤマルリトラノオ》(平成30年7月19日撮影)

鈴木 では今度はこれだが、


困り果てた賢治に対し、父の政次郎は「その苦しみはお前の不注意から求めたことだ。初めて会った時にその人にさあおかけなさいと言っただろう。そこにすでに間違いのもとがあったのだ。女の人に対する時は、歯を出して笑ったり、胸を拡げていたりすべきものではない」と叱責した[13:p.152-158]。

 これについては既に一度引用しているし、色付けして塗りつぶしているところもないし、しかも、高橋慶吾も、関登久也もそして小倉豊文も父政次郎はこんなことを言ったと証言しているから、この個所はほぼ限りなく事実だと言えるだろう、ということを確認して次に進みたい。
荒木 ならば実質的に事実だということだから、この賢治と露の関係に関しては、当時の時代背景も考えれば、賢治は男としての責任を殆ど果たしておらず、もっともっと責任を問われねばならぬはずだべ。なのに現実は全く逆で、露の方だけが悪し様に扱われているというあまりものアンフェアな実態に、俺は怒りがどんどん増してきた。
鈴木 もちろん、それは賢治自身が仕組んだアンフェアではないはずで、周りに何者かたちが仕組んだことだとは思うけどな。
吉田 いや、例えば、手のひら返しをしたということは現に否めないのだから、賢治にだってそのアンフェアである実態については責任の一端はあることは自明だ。
荒木 当然、賢治には責任の一端がある。それも少なからずだべ。
吉田 だから極めて変なんだな、賢治研究家の誰一人として、この件に関して賢治の方にかなりの責任や問題があったということを指摘したいないことが。
鈴木 まあ、いろいろなしがらみがあってのことだと私は忖度はできるので……。
荒木 狡いよ鈴木。そんな、かばうことはもうないよ。言ってしまえば、現状の〈悪女 高瀬露〉の全国的流布はいじめそのものだべ。これはかなりの人権問題なのだから、賢治に関してもこれからは堂々と「悪いところは悪い」とはっきり言うべきだよ。
吉田 この実態に対して等閑視していることは、そのいじめに荷担していることと同じだ。それは鈴木だって、今までそれに似たことを何度か指摘していたではないか。

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