日比谷高校が今年もやってくれました。すでに週刊誌の報道等でご存知かと思いますが、東京大学に現役22人合格。単独選抜入試以降で東京大学に現役で20人以上合格を出したのは初めてのことです。去年が19人で最多記録だったんですが、翌年にあっさりと更新してしまうあたりはさすがです。某受験情報誌の「都立日比谷 公立高No.1に復権 いよいよ打倒開成へ」という見出しにはビックリしましたね。それだけ受験界は衝撃が大きかったということだと思います。
「東大に現役で20人以上で超一流校」と言われています。今年で日比谷はその基準値に復帰しました。もちろん、公立高校では唯一です。おそらく来年以降も、40人→50人→60人と年々増加をさせていくでしょう。
ただ、私が日比谷高校の進学実績で注目したいのは、意外にも東大合格実績ではありません。国公立大学医学部医学科の合格実績です。これまで「日比谷は東大の合格実績は伸びているけれども、さすがに国公立医学部の合格実績は伸ばせない。東京都内で医学部へ行こうとするならば中学受験しないとムリ。」と言われてきましたから、2011年実績の国公立医学部22人合格は「凄い!」の一言です。
既に去年の段階で、開成高校の高入生(外進生)の東大合格実績を超えましたが、今年はおそらく医学部実績も超えているか並んでいるはずです。やはり思うことは「私立中高一貫校は高校から入っても学力が伸び悩む」「高校受験から3年後に東大・医学部を狙うなら一貫校より単独校が優位」という、去年ぐらいから塾の先生方の間で言われていたことは本当だということ。これからはますます、一貫校と単独校が分離していきそうです。私立でも、中高一貫校の高入生と単独校を比較すると、同じ偏差値だと単独校の方が実績が出ることが証明されています(八王子高校・錦城高校など)。
話がそれました。「高校受験からでも東大や医学部に入れる」ということを証明してくれた日比谷高校の存在意義は極めて大きいものがあります。日比谷はとにかく日本一注目される学校なので、実績が落ちれば「やっぱり高校受験はダメ。」という世論になるし、実績が上がれば「高校受験でも大丈夫。」という世論になります。世の中の経済格差を是正するためにも、日比谷高校には頑張ってもらいたいですね。