「爆上げ」なんという若者言葉(?)を使って表現してみたが、この言い方が的を射ている。墨田川高校の偏差値の伸びの勢いがすごいのだ。
手元には2000年以降のVもぎ、Wもぎの偏差値推移の資料があるが、ここ4~5年で一気に墨田川高校の都立3番手校レベルへの躍進が続いている。自校作成問題からグループ作成に移行した初年度こそ、受験生の不安から倍率が下がり落ち着いたものの、翌年には再び入学者レベルが伸びている。
今、都立高校偏差値ランキングで80%ライン(つまり、合格確実圏)を見ると、特進クラスで63、進学クラスで61の数字となる。今年度、都立3番手校のグループに初めて仲間入りした。近隣校でいうと、小松川高校、都立城東高校、竹早高校、北園高校あたりと同格になりつつあるということ。
大学進学実績もだいぶ復活してきた。2015年度の実績を残した世代は、現在の偏差値よりはだいぶ低い世代だが、それでも、国公立大、早慶上智、MARCHと近年の最高値を出している。言わずもがな、偏差値上昇世代が卒業する数年後には、一気に大学進学実績もレベルアップするだろう。
現在、墨田川高校を志望校に検討している受験生、保護者の方々は、墨田川高校の大学進学実績を発展途上のものとして捉えたい。現中3生が大学受験するころには、都立3番手校にふさわしい進学実績にまで上がっていることは間違いない。
面倒見の良さと充実の部活・行事! 保護者と生徒の両方の満足度が高い
生徒は制服をしっかり着こなし、髪を染めたりピアスをしたりするような生徒は皆無。バイトに明け暮れるような生徒もいない。墨田川高校はマジメな生徒が多い。努力型の生徒や、落ち着いた学校を希望する生徒にとっては墨田川高校が合っている。
部活動と行事の充実度は都内でも屈指だ。部活動から紹介しよう。文化部で最も有名なのは吹奏楽部。墨田川高校の吹奏楽部は都内有数の強豪として知られ、全国大会出場の常連。本気で全国を目指せる吹奏楽部を希望するなら、墨田川高校を希望しない手はない。
運動部で最も有名なのは水泳部。都立駒場高校と共に、都立でナンバー1の実力を持つ強豪だ。インターハイは連続で出場しており、全国大会で優勝する種目もある。
行事は体育祭が有名だ。そう、「有名」というからには、盛んというレベルではないのだ。今年はフジテレビで、墨田川高校の体育祭が取り上げられるほど、情熱がスゴイ。
墨田川高校の体育祭のやり方は独特だ。まずはチーム分け。「族」という言い方をする。「A族」とか「B族」とか……。1年次のこの分類が、クラス替えをしても3年間引き継がれる。この「族」による区分けで競っていく。最も有名な応援合戦は、「族」による見事な団結がみられる。テレビやツイッターなどでも大いに話題に。まさに青春だ。
一方で、大学進学への面倒見も非常にいいから、予備校に通わなくても大学受験は大丈夫。保護者から「サポート体制手厚い」「面倒見が良い」という声が多いのは、良い学校の証拠。生徒、保護者の両面から支持される学校というのは、必ず伸びる。