ふと、何気ないことで昔のことを思い出すことはありませんか?
昨日、押入れの大掃除をしました。中には昔、遊んだおもちゃとかがたくさんありました。今の家に引っ越してから、8年くらいたちますがはじめてこんなに大掃除をしました。懐かしいと思う反面、何でこんなものをとっておいたのだろうかと思うこともあります。でも、その当時の自分にとってはそれが大切なものだったのだろうと。
時間が経つと、人の価値観なんて変わってしまうものですね。小さいころは、大人っていうのは大きな存在で、なんでも見上げてた気がしていたけど、自分が大人になると思ったのとは違うなと違和感を感じている。出来ない事だってたくさんあるし、見上げる事だってたくさんある。不安になることもあるし、考えることもたくさんある。昔はこんなところでつまずくことはなかったとか、そういうことも多い。
20年後、僕は40歳になる。きっとそれなりの家族がいて、働きながらあくせく生きているんだと思う。でも、今の僕とどう変わるかなんて、これっぽっちもわからない。きっと何にも変わらないで、時間だけが過ぎていく。その中で、挫折したり、後悔したりすることもあるだろうし、笑ったり、幸せと感じることもできると思う。そのころの自分は、今の僕をどう思うのだろうか。
思い出は自分の記憶の中で少しずつゆがめられていく。自分の望んだように変わっていって、必要のないものは次第に消えていく。あなたの中での僕という存在も、あなたが必要としなければ消えていくことでしょう。そうやって今まで過ごしてきただろうし、これからも同じことが続いていく。僕は今までたくさんの人に出会ってきた。いい人もいたし、泣き虫の人もいた、調子のいい人も、意地悪な人も、元気な人も、おしゃべりな人も…その中で、今の僕の中に残っている人は、どれだけいるんでしょうか。ほんのわずかでしょう。でも消えていくのは自然の摂理で、悲しいなんて感じたことは一度もない…なんて、僕は言えません。忘れたくないことはたくさんあるのに、どんどん消えていってしまう。
僕の初恋はきっと、保育園のときの担当の先生だったと思います。先生宛に手紙を書いて、その返事が来るととてもうれしかった思い出があります。でも、その顔も声も態度も、名前すら覚えていません。きっとその時は、胸躍らせるほどの気持ちだっただろうに。
あなたはなくしたくない思い出とかありますか?忘れたくない人はいますか?
それが多いからいいとか、少ないから悪いってことはないと思う。そう思える人がいることが、きっと今の自分を支えていてくれるんだと思う。きっとどこかで自分のことを忘れたくないと思ってくれる人がいるはず。そんな人たちの支えになって、僕も支えられている。実際に話をするとか、そういうことじゃなくて、心のどこかで繋がっているという感覚。人を大切だと思える気持ちをずっと大切にしたいと思う。そう、それは10年たっても、今の大切な人を忘れたくないということ。
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