れいの如く

朝鮮半島関連の所感を書きます。

救出運動雑感

2020-09-06 21:52:58 | 所感(集会、講演等)
 安倍首相の突然の辞任発表後、メディアでは毀誉褒貶、様々な評価が出ていましたが、個人的には拉致問題が解決しなかったことが残念に思いました。
 この件は首相本人も心残りに思っているようです。健康を取り戻したら引き続き取り組んで頂きたいと思います~首相の地位になくても出来ることですので。
 さて、このところ筆者のTwitterのタイムラインでは拉致被害者救出運動が内紛状態を呈しています。内容よく見れば一部の被害者家族の方を中傷することから始まっているのが分かるのですが、部外者(?!)から見れば内輪揉めのように見え、そして拉致問題には関わりたくないと思われたかも知れません。
 本来、国民が一丸となってやるべき拉致被害者救出運動ですが、数年前から分裂気味になってしまいました。今回の“内紛”もこうしたことが関係しているようです。
 実は筆者自身も数年前から被害者救出運動に懐疑的になっていました。
 筆者は“拉致疑惑”と云われていた頃から、拉致関係の集会や勉強会に参加していました。そして、被害者御家族のために何をすべきかあれこれ考えていました。
 当初は被害者御家族が自身の思いを訴えることが、こうしたイベントの目的でした。しかし、このことが次第に変質していき、ここ数年は被害者の思いよりも、改憲やその他本来の目的とは直接関係しないような内容が幅を利かせるようになってしまいました。同時に客席にいる人々も、いわゆる右翼的な人々が目立ったりして一般の人々は引いてしまうような雰囲気を醸し出すようになってしまいました。その結果、被害者救出運動=改憲=右翼というイメージになってしまったように思いました。いわゆる“運動”とは無関係の筆者の友人は、拉致被害者救出イベントを右翼の集会と言っていました。
 こうしたこともあり一時期、筆者はこの類のイベントから距離を置いていました。ただ被害者御家族のことを思うと無視も出来ず、最近は出来るだけ参加するようにはしています。
 筆者自身このような状況でしたので、数年前、拉致被害者救出運動団体が分裂したという消息を耳にした時、有り得ることだと思いました。ただ、このことが救出運動にマイナスになるのではないかと危惧はしていました。
 周知のように、この6月5日被害者救出運動のシンボル的存在の横田滋氏が世を去りました。これを機に拉致問題の関心が高まるのではないかと思ったのですが残念ながらそうはいきませんでした。“コロナ”ゆえそれどころではなかったのかも知れませんが、メディアの扱いは冷たかったように感じました。
 こうしたところに冒頭のTwitter上の“内紛”です。人々の関心はますます遠のくことでしょう。
 御家族への中傷は論外ですが、上記したように昨今の救出運動には疑問を感じることはいろいろあります。だから筆者自身も“一丸”にはなれそうもありません。他にもこうした考えの方はいらっしゃることでしょう。人々にはそれぞれの考えがありますので。
 このことを踏まえて、日本政府や関係部署の方々にお願いしたいのです。
 世論など気にせず、とにかく拉致被害者を奪還して頂きたいのです。拉致された国民を救出するのは国家の義務です。このことを胸に刻んで行動して欲しいのです。手段は問いません。皆さまが最善と思われる方法でよいのですから。
 結果的に被害者が御家族のもとへ戻れればそれでよいのですから。