Takahiko Shirai Blog

記録「白井喬彦」

サイエンス「三題噺」

2005-05-06 09:43:53 | 科学・技術
中国でも韓国でも反日運動は収まってきたようだ。やはり両国とも反日運動の背景には官主導の要素が濃いのだろう。官といっても外務部とか外務省などというわけではなく、国内政治のことばかり考えていればよい政府機関が、反日、仇日、侮日、蔑日を煽っているのだろう。それは日本側の状況を見ればよくわかることだ。

話題ががらりと変わるが、サイエンスの世界でも心躍るようなニュースが飛び込んできている。

その第一のものは太陽系外の惑星の映像が初めて得られたというニュースだ。惑星系の中心となる恒星が太陽と比べて大きく違っているなら、その惑星の表面の状態も太陽系の諸惑星とはずいぶん違ったものとなるのではないか。

「写真撮影に成功した」というのではなく、「画像を捉えることに成功した」というのはどういうことか、私にはよくわからない。いずれサイエンス雑誌などで詳しいことがわかるだろう。

第二は、肉食から草食へ進化途中の新種が発見されたというニュース。私には「えっ! 肉食恐竜のほうが早かったの?」と思った。何となく肉食動物より草食動物のほうが先にいたような先入観を持っていたが、そういえば哺乳類だって「夜行性食虫性原始哺乳類」というくらいだから、肉食哺乳類のほうが先だったのだ。

最後はサイエンスといっても考古学のニュースだ。APの写真を見てびっくりしたのは、ミイラを入れた棺の小さいこと。こんな小さなサイズで大丈夫だったのだろうか。

それにしても、装飾が見事だ。


朝日新聞
太陽系外惑星、初の画像確認 欧米の共同観測チーム
2005年05月06日


撮影された太陽系外惑星(左下)
=欧州南天天文台提供、AP

 欧州南天天文台(ESO)は、太陽系外惑星の画像を捕らえることに成功したと発表した。木星よりも大きな惑星で、ESOは「太陽系外惑星の画像だと確認された初めての例だ」と説明している。

 欧州と米国の共同観測チームは昨年4月、南米チリにあるESOの大型望遠鏡VLTで、うみへび座の方向にあり、地球から約200光年の褐色矮星を観測。この褐色矮星の100分の1以下の明るさしかない「赤い物体」を発見した。

 「赤い物体」が水の分子が存在する冷たい星であることや、質量が木星の5倍ほどだということが分かり、惑星であるとの見方が強まった。

 観測チームはハッブル宇宙望遠鏡の画像も分析。「褐色矮星と赤い物体は連動して動いており、互いに重力の関係があるのは明らかだ。惑星に間違いない」と結論づけた。褐色矮星との距離は55天文単位(1天文単位は太陽と地球の距離)ほどだという。

 太陽系外惑星と見られる画像は過去にも撮影された例があるが、惑星なのかどうか議論が分かれている。今年4月にも、米国の天文・宇宙ニュースサイト「スペース・コム」が「欧州の観測チームが太陽系外惑星の画像を捕らえた」と報じて話題になったばかりだ。


毎日新聞
恐竜化石: 肉食から草食へ進化途中の新種 米ユタで発見
2005年5月5日 2時15分

米ユタ大などの研究チームが発掘した新種恐竜の復元模型=ネイチャー提供
新種恐竜の上下の歯の化石(コインは米1セント硬貨)。歯の形状が葉のようで、植物を食べるのに適していたとみられる=ジェームズ・カークランド博士提供

 米ユタ州の白亜紀前期(約1億2500万年前)の地層から、新種の恐竜化石が見つかり、米ユタ地質学調査所などの研究チームが5日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。テリジノサウルス類の仲間で、歯や骨盤の特徴から草食性だった可能性が高く、研究チームは「テリジノサウルス類は肉食恐竜とされてきたが、この新種恐竜は肉食から草食へ進化する途中の存在だったようだ」と分析している。

 研究チームは、頭骨、骨盤、大たい骨など全身の9割の化石を発掘した。全長は約4メートル、体高は約1.4メートルあり、比較的大型だった。上下の歯は木の葉のような形をしており、植物をすりつぶすのに適した形だった。骨盤が幅広く、植物の消化を促進する長い腸を持っていた可能性が高いという。また、2足歩行で、足にはテリジノサウルスの特徴である鋭く長いカギづめがあったが、足自体は太くて短く、餌を捕らえるため機敏な動きをしていたとみられる肉食恐竜とは異なっていた。

 テリジノサウルス類は中国、日本などアジアで白亜紀後期(約9500万~6500万年前)に繁栄した。大きな体とたくましい手足を持つため、鳥類に近い羽毛を持つ肉食恐竜から枝分かれし、別の進化をたどった恐竜と考えられてきた。だが、何を食べているかなどの生態は謎だった。

 真鍋真・国立科学博物館主任研究官は「今回の化石は、テリジノサウルス類の最も原始的な種とされてきた中国の恐竜と同時代の地層から見つかっており、テリジノサウルス類の起源や進化について見直す必要が出てきた」と話している。【永山悦子】


朝日新聞
「最も美しいミイラ」、エジプトで発掘
2005年05月04日06時06分

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カイロ南方のサッカラで3日、2300年以上前のものとみられる色彩豊かな覆いに包まれたミイラを観察するエジプト考古最高委員会のハワス委員長=AP


REUTERS


AP

 エジプトの考古最高委員会は3日、カイロ南方のサッカラで発見した約2300年前のミイラを公開した。ザヒ・ハワス委員長は声明で「これまでに発見されたミイラの中で最も美しいもの」と語った。

 発表によると、ミイラは金のマスクをつけ、身体部の覆いには、スカラベ(フンコロガシ)や羽を広げた女神など様々な絵が色鮮やかに描かれている。ハワス委員長は「芸術的に非常に高い水準にあり、ミイラの上に描かれた絵の多彩な色などは、これまでのエジプトの博物館にはないもの」と称賛している。

 ミイラは古代エジプト第30王朝のものとされるが、誰のミイラかは今後の調査の課題という。AP通信によると、ミイラは2カ月前にエジプト人チームが、6メートルの深さの穴の底で木製のひつぎに納められているのを見つけたという。


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