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炎症性腸疾患の道標/高橋涼介[特別編]

潰瘍性大腸炎、クローン病の病態と治療法から最適な献立・一品料理を掲載。

日常生活の注意点について

2009-07-07 04:39:52 | 潰瘍性大腸炎・クローン病の人の食事
IBDの人にとって、食べてもだいじょうぶな食品、控えたほうがいい食品は明らかではありません。
個人による違いもあります。

体調が悪いときに食べても比較的安心な食品

鶏卵
鶏ささ身、鳥肉(皮なし)、白身魚(タラ、カレイ、キンメダイ、イトヨリ、スズキ)、マグロ(赤身)、カジキマグロ、はんぺん、シラス干し、豆腐、豆乳、凍り豆腐、きな粉

大根、にんじん、かぶ、かぼちゃ、じゃが芋、さつま芋、りんご、バナナ、桃や洋なしの缶詰め
※野菜や芋、くだものは皮を除く

かゆ、ごはん、もち、うどん、そうめん、ひや麦、砂糖、はちみつ、みそ、しょうゆ

緩解期
体調が悪いときに食べても比較的安心な食品に、これらの食品を加えてもOK!

低脂肪牛乳、スキムミルク、カテージチーズ、ヨーグルト

牛もも肉、牛ヒレ肉、豚もも肉、豚ヒレ肉、レバー
※クローン病の人は特に豚肉は控える
サケ、アジ、イワシ、サバ、サンマ、サワラ、ブリ、タイウオ、カキ、練り製品、油揚げ、厚揚げ

胚芽精米、そば、スパゲティ、ビーフン、はるさめ、食パン、フランスパン、なたね油、オリーブ油、すりごま、ねりごま、トマトケチャップ、ソース、ノンオイリドレッシング、マヨネーズ、酢、しょうが、わさび、ハーブ類

控えめにしたい食品
脂質が多い乳製品
牛乳、チーズ、アイスクリーム、生クリーム

脂質が多い肉とその加工品
ロース肉、バラ肉、ひき肉、ハム、ベーコンなど

消化が悪いたんぱく質源
イカ、エビ タコ、カキ以外の貝殻

不溶性食物繊維が多い食品
大豆※、おから※、小豆※
※潰瘍性大腸炎の人は食べてもよい

特に狭窄のある人
ごぼう、れんこん、たけのこ、山菜、うど、もやし、かんぴょう、セロリ、切り干し大根、たくあん、ひじき、こんぶ、こんにゃく
小さな種があるくだもの(きいちごなど)、
酸味が強い柑橘類、ぶどうとメロン(発酵しやすい)、プリーン(緩下作用がある)

玄米、ラーメン、クロワッサン、デニッシュ、ライ麦パン、調理パン※潰瘍性大腸炎の人は食べてもよい

バター、マーガリンなどの油脂は控えめに
種実類
スナック菓子、洋菓子、チョコレート、刺激の強い香辛料(とうがらしなど)、お酒

日常生活の注意点について

2009-06-30 12:27:23 | 潰瘍性大腸炎・クローン病の人の食事
Q.IBDの子どもの場合、どのような点に注意すればいいですか。

A.小さな子どもに発症した場合は、親御さんが病気に対して過敏になっているように感じます。親の心理状態は子どもに影響するので、小さなことにぴりぴりしないで、どーんと構えてほしいと思います。子どもも、ある程度大きくなれば親に心配をかけたくないと思うようになり、病気や病状について話さなくなるケースがよくあります。一歩引いて見守る、というスタンスがいいと思います。
病気を心配し、あれもダメ、これもダメといってしまいがちですが、中学生になると子ども同士のつき合いがあり、友人と外食することもあるでしょう。それを、「絶対に外食はダメ」などといわずに、「何を食べてきたの?」と聞き、その後の食事でたんぱく質や脂質を減らすなど、調整するのが理想です。

Q.食事療法が続けているとストレスがたまります。なにかよい解消法はありますか。

A.自分の体調をよく認識し、体調のいいときの食事と悪いときの食事を区別することは、とてもたいせつなことです。体調がいいときはきびしい食事制限をする必要はありません。体調のいいときこそ、今まで控えていた食品や、新しい食品に少しずつチャレンジするチャンスです。
また、ついつい食べ物の誘惑に負けて、控えていた食品を食べてしまうこともあるでしょう。誘惑に負けたと自分を責めたり、くよくよしたりする必要はありません。気持ちを切りかえて、また次の食事から再スタートすればいいのです。
体調がよければ、一日1回程度の外食もOK。夕食に外食が予定されている場合は、朝食と昼食で調節すればいいでしょう。
また、自分にごほうびをあげることもたいせつです。好きなものを気にせずに食べる日や、例外の日をじょうずに組み込みながら、食事療法を長続きさせてほしいと思います。

日常生活の注意点について

2009-06-30 11:30:33 | 潰瘍性大腸炎・クローン病の人の食事
Q.減塩食にする必要はありますか。

A.減塩は、ほとんどの疾患の食事療法の基本です。しかしIBDの場合、体調が悪いときは食事量が減少しやすいため、塩分の摂取量も低下しがちです。
また、頻回の下痢や発熱など、水分が多く排泄されたときに塩分を控えてしまうと、倦怠感、食欲不振、脱力感などを伴った脱水症状が起こりやすくなります。
成分栄養剤に含まれるナトリウム量も非常に少ないので、塩分は適量(一日10~12g程度)であれば気にしなくてもいいでしょう。

Q.生活上の注意点を教えてください。

A.疲れをためない、ストレスをためない、神経質にならない、ことなどが重要です。ストレスは再燃の原因になりうるので、うまく気分転換をしてください。

日常生活の注意点について

2009-06-25 01:06:05 | 潰瘍性大腸炎・クローン病の人の食事
Q.コーヒー、紅茶、お酒、タバコなどの嗜好品はだいじょうぶですか。

A.コーヒーにはカフェインが多く含まれるので、問題とされます。紅茶やウーロン茶、日本茶、番茶、ほうじ茶など、麦茶を除くすべてのお茶にもカフェインは含まれますが、その含有量は少ないので(紅茶のカフェイン量はコーヒーの約1/2)、あまり神経質にならなくてもよいと思います。
またコーヒーには、クロロゲン酸という有機物質が含まれ、これが腸管を刺激するとも考えられています。空腹時に飲むと腸管を刺激するので、食後に飲むといいでしょう。
お酒は、緩解期であれば適量を飲むのは問題ないでしょう。ただ、ウイスキーやウォッカ、焼酎などアルコール分が高いお酒は、浸透圧が高く下痢を起こしやすいので、水などでうすめましょう。ビールなどの発泡性のお酒も腹部膨満になりやすいので、注意が必要です。また、お酒を飲みすぎると自制心がなくなり、暴飲暴食になりやすいので、適量にすることがたいせつです。
タバコは、クローン病では病状を悪化させるのでよくないといわれます。

Q.IBDの人に不足しやすい栄養素は何ですか。

A.栄養素ではないのですが、いちばん不足しないようにしたいのは、水分です。排便の回数が多いときや、体調が悪くて熱が出たときは、水を飲むとまた下痢をするのではないかと考えて水分を控えてしまいがちです。しかし水分を控えると、脱水状態になります。体重の10%の水分を失うと疲労感が強くなり、気力がなくなって体力の消耗が目立ちます。20%失うと、意識がもうろうとするなど、生命の危機にかかわってきます。
のどの渇きを感じたら、こまめに水分を補給することが重要です。食事量が減少したときや、発熱や運動などでたくさんの汗をかいたときなども、充分な水分補給を心がけましょう。尿の回数や量が減っていないかは、つねに意識しましょう。脱水症状になると尿は濃縮され、量が減少します。
水分を補給するときは水やお茶だけでなく、塩分や糖分、カリウムが入ったものをとるといいですょう。たとえば、スポーツドリンク、みそ汁、スープなどのほか、トマトジュースや野菜ジュース(塩が加えてあるもの)、こんぶ茶、果汁などをおすすめします。熱すぎたり、冷たすぎたりすると腸を刺激するので、注意しましょう。

乳製品について

2009-06-24 03:05:17 | 潰瘍性大腸炎・クローン病の人の食事
Q.牛乳は温めると消化がよくなるというのはなぜですか。

A.乳糖は温度によって、分子の形をα型、β型乳糖の消化はよく、α型乳糖の消化はきわめて悪いとされます。
搾りたての牛乳にはα型乳糖とβ型乳糖がバランスよく含まれていますが、牛乳を冷蔵保存する間に、β型乳糖が徐々にα型乳糖に変化します。しかし過熱すると、またβ型乳糖が多くなります。牛乳を93.5度以上に過熱すると、100%消化のよいβ型乳糖に変化します。また、過熱してβ型乳糖になったものは、室温程度にさめても簡単にはα型乳糖には戻りません。乳糖不耐症がある人は、沸騰直前まで温めてから飲んだり、料理に使ったりしてみてください。

Q.乳酸菌は摂取してもいいですか。

A.乳酸菌やビフィズス箘などの生箘を摂取することは、昨今、プロバイオティクス(人の体に有益な働きをする生箘のこと)として注目されています。これらの生箘が小腸や大腸に到達すると、有害な箘(大腸箘、ウェルシュ箘、クロストリジウム箘など)をおさえ、腸内細菌叢(腸内に生息するすべての細菌)のバランスをととのえてくれます。
IBDの人はもともと腸内細菌叢のバランスが悪く、病状が不安定なときはさらにバランスが悪くなっていることが明らかです。その場合、生箘を摂取して腸内細菌叢のバランスをととのえると、ガスの生成が減少し、腹部膨満の改善、下痢や便秘の改善、ビタミンB群(代謝を助ける補酵素として働く)やビタミンK(血液の凝固に働く、骨の形成を助ける)の生成、胆汁酸の代謝を助ける、免疫機能が高まって感染やアレルギーを防御するなど、有益な働きが期待できます。